青山の昼と千駄木の夜

都内会社員の日記です

神を呪う!?

2009-01-06 21:29:16 | Weblog
今日から仕事です。頑張っていきましょう。

が、ブログは帰省先のお寺の話。
例年、初詣は広田神社に行っていました。ファンならご存知、阪神タイガースが毎年必勝祈願する神社ですな。
昔タイガースが弱かったころは「効果あるんかい!」というような罰当りな暴言を受けておりましたが、最近はすっかり改まって、参拝客も増えているとかいないとか。

で、毎年ここだと芸がないので、今年は近所の山(甲山)の山中にあるお寺に行ってきました。
名前がなんと「神呪寺」。

なぜこんな名前なのか?神仏判然令の影響か?それとも・・・・?、と色々勘繰りたく名前です。

なぜ?なぜなのかっ!?気になりますね。
その謎を解き明かす前に、山頂からの写真を。





というわけで、非常に風光明媚、阪神の町並が一望できる気持ちの良いお寺です。

それでは謎解き。
ここは真言宗のお寺なのですが、「神呪」(じんしゅ)とは、真言とほぼ同義で、仏の真の言葉という意味があるそうなのですな。

開基は相当古く、鎌倉時代末期の禅僧、虎関師錬の『元亨釈書』「如意尼伝」に神呪寺の開基について、記載があります。
(「神仏判然令」とか言っていた自分が恥ずかしい)
これによると、神呪寺は第53代淳和天皇の第四妃(後の如意尼)が開いたとされます。淳和天皇第四妃は、念願であった出家するために天長5年(828年)にひそかに宮中を抜け、今の西宮浜から甲山へと入っていき、この時、妃は空海の協力を仰ぎ、これより満3年間、神呪寺にて修行を行います。
天長7年(830年)に空海は本尊として、山頂の巨大な桜の木を妃の体の大きさに刻んで、如意輪観音像を作ったそうです。
一説によれば空海が唯一愛した女性が妃であるという人もいるそうで。

空海という人は僕にとってあまりに理解を超えた人で、書物を読んでも読んでも全く近づけない人ですが(そこが大変魅力的でもあるのですが)、その空海にも「男女の愛」というものがあったのかと思うと、多少微笑ましくあります。