MRIのすべて(all about MRI)

磁気共鳴イメージング(MRI)に関するさまざまな経験や知識を提供しつつ今後の展望を切り開きたい.

MR基礎講座2007-27

2007-08-05 12:43:47 | Weblog

この図は,ROAに対して,TrueFISPにおける信号強度を計算してプロットしたものです.

このように,ROAが±πのときは,信号がゼロとなり,その間±3π/4の領域では,ほぼ一定の信号強度を持つことが分かります.

ROAが±πのときが,いわゆるダークバンドに相当します.ですから,たとえば,TR=10msのときは,±50Hzの時に,ROAが±πになりますので,1.5T(共鳴周波数64MHz)で撮像しているときには,その幅100Hzの3/4である75Hzの幅の均一性,すなわち1ppm位の静磁場の均一性があれば,TrueFISPは,一定の信号強度分布を与えることになります.

これは,心臓などの限られた領域であれば達成可能ですが,ボディ全体などで1ppmの静磁場均一性を確保するのは難しいため,周辺部でダークバンドが見えるようです.

なお,refocused FLASH(GRASS,FAST)と書いてあることに注意して下さい.
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