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磁気共鳴イメージング(MRI)に関するさまざまな経験や知識を提供しつつ今後の展望を切り開きたい.

MR基礎講座2007-26

2007-08-05 12:42:57 | Weblog

このパワポに示すのは,オフセット磁場があるときの,定常状態における核磁化の運動を,回転座標系のz軸の方向から見たものです.

赤で示す点線の矢印が,RFパルスに相当し,青で示す曲線の矢印が,核磁化の軌道を示しています.

注意しなければならないのは,青で示す曲線の中央部で,y’軸の上を通過することです.これは,オフセット磁場が異なっても,核磁化が,TRの中心(TEにおいて),集まることを示しています.すなわち,TrueFISPの信号は,勾配エコーではあるものの,スピンエコーと同じような性質を持っていることが分かります.

また,オフセット磁場による回転角(resonance offset angle:ROA?と呼ばれる)が,TRの間でπと2πの間にあるときは(右の図参照),核磁化は,y’軸には集まるものの,ROAが小さい時とは反対方向に集まることが分かります.

そして,ROA=πのときには,横磁化が全く発生せず,信号強度がゼロになることも想像できます.
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