ツアー・ラッシュ

不況をまったく感じさせない風景である。

朝の名古屋駅前の広場には、案内シートを頭上に掲げ、ツアー客の集合場所を伝えるツアーコンダクターが何人も立っていた。
それぞれ異なるツアー会社の異なるツアーのようだが、とにかく集合している人々の数が尋常ではない。
集合を呼びかけているツアコンだけでも、１０人以上確認できる。
平日の朝の風景である。
駅前の路上に縦列した観光バスが、次々と集団を飲み込んでは出発していく。



「旅」は、非日常的な感動や充足感を期待させてくれる。
秋は行楽のシーズン。
名古屋駅前だけでも、観光バス数十台分の人々がツアー会社の企画に申し込み、全国各地に出かけていくのだ。
この人たちを受け入れる観光地は、不況の中でも恵まれた観光資源、企画者たちに恵まれているのかもしれない。