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日々のメモ帳

日常生活での、ちょっと気になった事や、面白かった事などメモしていきます。

『化学会社・爆発事故』の続き / 『農薬』『殺虫剤』への影響

2025-06-05 15:02:23 | 安全管理
先の『MEMO帳』で、中国の『化学会社・爆発事故』を残し、ここが製造する『化学品』。
特に『出発原料』とした場合の、『風や~桶屋』での影響について触れたが・・・
今日、 株式会社 Record China 経由で、こんな記事が載せられていた。
『中国山東省の化学工場の爆発、世界の殺虫剤供給に影響か―中国メディア(2025/05/30)』
<記事より>
(出典)  2025年5月28日、中国メディア 澎湃新聞
(報道要約)
 ・(発災工場) 中国山東省高密市 山東友道化学 工場 
  (発災日時) 5月27日 正午前  大規模爆発
  (被害状況)  同日夜時点 5人死亡、6人行方不明 19人が負傷
  (生産内容) 高効率で毒性の低い農薬やその中間体 研究開発と生産
      ・主要製品 クロラントラニリプロール原薬
       フロアブル剤(微粒子を水に分散させた液体製剤)が含まれいる
     注) クロラントラニリプロール ⇒ 毒性の低い殺虫剤
       水稲や大豆、綿花、果物、野菜などの農作物に広く利用
       2008年の発売以降 世界で最も多く売れる殺虫剤製品
  (生産能力)・同社 昨年1月 公報
       クロラントラニリプロール 合計生産能力 1万1000トン
       世界最大 クロラントラニリプロール原薬生産企業 を発表
       生産工場 全自動化 コスト削減 環境に優しく安全な生産 実現
 (今回の爆発事故の影響) 
   中国証券会社 光大証券 
    クロラントラニリプロール 短期的な供給に影響 価格上昇の可能性

今日確認が出来た、この記事を受け、もう少し詳しく見始めたが ・・・
 日本植物防疫協会の紹介記事 ⇒ 開発したのは DuPont(アメリカ)
       別記事では 北興化学(日本)との共同開発との記載も見つかった ・・
『文献(新規殺虫剤クロラントラニリプロール剤の作用特性と特長 (デュポン株式会社 島 克弥)』
構造の中に『ブロム』が含まれているので、あの『黄色い煙』となった様にも思える・・
『製剤』としての販売は FMCケミカルズ(旧デュポン社から農薬事業の主要製品と、研究を取得)をはじめとした、国内でも数社が行っているようで・・
トウモロコシやキャベツなどでは、空中散布も可能な『殺虫剤(農薬)』のようであり、
もしこれが『供給停止』となると、農作物への影響も心配な所もあり・・・
今、とりわけ『豊作』を祈る『稲作』へも、使われる量が多いのであれば・・
なおさら、『影響度』を見ておく必要があるのではと・・思われる

明日以降、もう少し詳細を調べてみたい・・・

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『化学会社・爆発事故』も、忘れた頃にやってきた

2025-05-28 13:32:05 | 安全管理
昨夜遅くのNHKニュースや、今朝のテレビ番組では、昨日、東京で発生した、地下に投棄されていた『アセチレンガスボンベ』らしきものを、誤って掘削用ドリルを貫通させたことによる『大爆発事故』が報じられ・・・この後、『中国化学工場・大爆発』・・との映像も流れたが・・
この二つの『事故』から・・久しく忘れていた『化学品』による『爆発力』を、今一度思い起させられ・・ 『災害』は忘れた頃にやってくるではないが・・
『化学事故』も、忘れた頃にやってくる ・・との、思いである。

        (引用記事;新華網 | 2025年05月27日 21:11:42
           原標題:山東高密化工廠爆炸事故致5人死亡6人失聯 )

日々のニュースでは、『化学会社』での『爆発・火災事故』は、よほどの『近隣被災』や『人身事故』が無ければ、大きく報じられる事が少なく ・・
一昨年の、先輩たちとの『飲んべ~会』でも・・『化学会社事故』は、『自然災害』より『頻発性』は低くなったのでは・・とか、我々が在籍した『化学産業』は衰退傾向。特に『石化・大型プラント』は、ますます『統合・縮小』し、元気を失う中、『イベント性』がない『微少事故』は報じる必要もなくなった・・ と、マスコミ側も捉えらえているのでは・・・との『冗談』も飛び出していたが・・・
『化学・事故』は、決して忘れてはいけない事であり・・・たとえ『化学会社・爆発事故』ではなくても、
いつだったかの、『札幌』での『スプレー缶廃棄作業時・爆発事故』のように、『化学品』として、正しく扱う事の重要性を伝える事は・・『危険予知』からの『危険回避』を行うためにも、その『危険性』を、折に触れ『発信』させる必要もあるように・・今日のニュースを見て、改めて感じた所である ・・
+**
そして、もう一点、今朝のニュースを見ていて、『発災後』の映像が、『黄色い煙』に包まれており、『猛毒ガス』ではないかと思え、ネットで検索してみると・・
『映像(写真左貼付)』から、プラント内で『黄色い煙』が立ち上っている事も確認され・・
ニュース詳細として・・『爆発工場』は・・中国山東省高密市、豪邁集団の子会社、山東友道化学の工場で、2019年8月設立。農薬や医薬中間体の生産を行っている・・との記事が出ていた。
『中間体』であれば『塩素化物』『ブロム化物』である可能性もあり、この『出発原料』を含め『有毒ガス』発生は否めず、『黄色い煙』もうなずける内容であった。

そして・・この『MEMO』を書いている中、もう6年もたっているが・・
『中国、化学工場で爆発/日本の精密化学産業への影響は(記事)』という事を思い起こした。 
この時は、すでに現役を離れ、この『爆発事故』で、『輸入原料』としての影響を知る事はできなかったが・・『風や~桶屋』で、早急な対応がとれ、問題はおこらなかったのだろうか。

今『トランプショック』で、世界中が『バタバタ』しているが、何年か前には『Zero China』でどうなるのかとの『WAIGAYA』をした記憶があるが・・・
『化学原料』の『中国依存』をどうするのか・・・を、先の『抗生薬品・枯渇問題』などを含め、改めて考えるきっかけになればとの思いである。
『中国が止まったら』/『経済安保』/『新製品開発でのT/S』

<追記>
このブログが11月には停止となり、移行は考えていないので、再読のため、参考記事を貼り付けておきたい。
<荒川化学 富士工場 火災事故>
 荒川化学(富士工場) 爆発火災事故発生
 荒川化学(富士工場)爆発火災事故原因究明結果
<その他 参考>
  『BCP・BCM またどこかへ』/『日本を支える古典的基盤製品』
  『先輩の一言』/『コロナに翻弄される日本』/『枯れた製品』/『メラミンモノマー』/『教科書に無い化学品』

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『尼崎脱線事故から18年』/『安全はだれのため・・』/『はじめの一歩』

2023-04-27 14:37:32 | 安全管理
ここ何週間か、またまた『MEMO』の更新が出来ないまま・・となっているが・・
一昨夜も、突如『鉄工場のオヤジ』から電話を受け、いつもの仲間へ『ワイガヤ招集』
雨模様で・・阪神-巨人戦も中止となり・・『On-Line 飲んべ~会』となってしまった・・
そして・・翌朝・・昨日の御礼と・・ 『MEMO』はよう残して』との、督促があった
メールには・・昨日の『違和感』が残った『映像』が、『ネット記事』に出ていた・・
との事で、『切抜画像』(下記)が、添付されていた ・・

(調べた結果、送信してくれた『画像』は『昨夕(2023-4-25)の『KTV』ニュース』からのようである)
+**
たしかに、この夜も・・この『報道』を見た、古株の『オッチャン』からは・・
『なんやあの『かぶり方』・・』『『メット』かぶったことないんか・・』
『『あご紐』シマっとらん』『逆に危険や』・・・との・・お叱りも出ていたが・・
今週末の『朝会』で・・このまま・・『若手社員』へ見せて・・『どう思う・・』
と聞いてみたい・・・との事が、書かれていた。
『昨日出ていた、『安全の『基本』の『キ』。『だれ』のため・・』を問いたい・・
『まずは『自分』が、でけなあかん・・』『痛い目をするのは、自分や・・・』
そして・・この『感性』が『醸成』すれば・・自ずと『安全・安心』という事は・・
『仲間のため』『社会のため』という事に繋がり、『バンソコ災害』も撲滅するはず
『昔、お前のおやじが言うとった『仏は南(皆な身)におわす』や・・』と・・
『なぞの言葉??』も、書き残してくれていた。
とりあえず、手元に残した『雑書』を、記憶の範囲で、書き起こしてみる事にした。
+*+**
乾杯するや否や、『仕掛人』から・・『今日の夕方のテレビ見たか~』
『JR福知山線(尼崎)脱線事故から18年』『JR西日本「安全な鉄道」への誓い』が
報じられ・・この中で『事故後の入社社員、6割超』『安全教育が課題』との・・
映像が流れたが・・ここで映し出された『若い社員』さんたちに・・『違和感』が
『教育内容』も一部流れていたが・・
『安全はだれのため・・』が見えていないような気がする・・マスコミも含め・・・
・・・との切り出しが
+*+**+
緊急だったが、長年『安全管理』も担当の『コンサル君』や、『統計君』『やぶ医』
『元運送屋』も参加してくれ・・久しぶりに『危険を危険として感じる』から・・
これまでの『WAIGAYA』で出ていた、『バーチャル』『非現物』での『安全教育』
『安全装置』さらには『AI判断』での『危険回避』は、どうなのだろうとの話題も・・
ただ・・・今や、我々『ロートル組』は・・今日の『仕掛人』『オヤジ』は別として・・
もう『Real-現場』から、長年離れ ・・『良悪』別として『現代流』を知らず・・・
『外野席』となってしまったが・・・今後、不幸な『事故』を起こさないため・・
次の『孫世代』等へ、『自分の身は自分で守る』という事を・・どこかの機会で・・
正しく働きかける事も必要なのでは・・・との、意見も
+*+**
この夜の『ニュース映像』は、別の作業をしながらで、じっくりは見ていないが・・
『被災者の父親のコメント』にも出ていた・・『本質が読み取れているか・・』との
疑問が沸いた中での『ワイガヤ』招集であり・・いろいろと考えさせられた
これまでの『MEMO』の中でも、何度か『安全管理』。特に『事故原因解析』では
その『発生要因』を探る中・・『ひとつ前』さらに『もう一つ前』と・・丁寧に
『検証』する事の『重要性』を残したが・・まだまだ『不十分』ではなかったのか・・
という、『モヤモヤ感』を抱えたままであった。
参加の仲間から、この『脱線事故』は・・・『国鉄民営化』から『20年』・・
『旧国鉄マン退職』『民営化・収益増強』など・・・社内『改革』を急ぐ中・・
どこか『空洞化』は、なかっただろうか・・との、コメントも出ていた ・・
『民営化』『営利』、さらには『私鉄』などとの『顧客争奪戦』の中で・・・
なにか『基本的』な事。『安全運行はだれのために』さらには『安全手法』など・・
抜け落ちたことが、無かったのか。今一度『検証』を進める必要があるのでは・・
・・と、あらためて、この夜の『WAIGAYA』で思い起こした
この『18年』・・・どこまで『事故原因』は、突き詰めが進められたのだろうか ・・
+**+
会話の中で、思い起こすと・・我々も、丁度この年は・・『55歳』近くだった
『60歳定年前』の『役職定年』。『最前線』から、外れ始めた時期で・・
少し先輩の『団塊世代』の方々は・・『早期退職』をされ始める時期であった
たぶん、新生『JR西日本』も・・『世代交代』の時期ではなかったのだろうか
『バブル崩壊』や『働き方改革』などの中で、これまでの『社内風土』も変わり
『小集団活動』『改善提案活動』『安全パトロール』『安全監査』『ヒヤリハット』
『組合活動』などを含め・・いろいろな事が、大きく『変化』した時期にも思える
こんな中で・・・『人材育成』ではどうだったのか
『国鉄』を知らない、『平成入社組』が『中堅・管理社員』に育ったはずだが ・・
『事故を起こさない』という、『人』としての『思い』は、引継がれたであろうか
思い起こすと『昭和最終章』から『平成入社組』の『若手』を鍛えたのは『我々世代』
『我々世代』は『戦中派』の方から、『戦後復興』『高度成長期構築世代』の方々に
『薫陶』を受けたが、次の世代へ、この『思い』が伝えられたか、どうか・・・
一方で、この世代に入ると、『本質安全対策』が、『KY活動』の成果で取り入れられ、
『安全装置』などの設置もあり、『重大事故』は、大きく減少する傾向にあった
こんな事もあり、これも、この『MEMO』のどこかで書いたが・・
『無事故』が『長期継続』すると、『血を見たことがない管理職』が出てしまい・・
『危険感知力低下』となり、『不安全放置』『積極安全策取組み遅れ』が起こる
さらに、ここへ、この時代に導入され始めた『成果主義』『TPM管理』など・・・
『加点評価』となると、『点数評価』が難しい『無事故無災害』『安全継続』など
『会社存続のための必須事項』と、頭では判っていても・・・
『本来業務』として『注力』出来ない事になっていた『時代』のようにも感じている
これが、この『脱線事故』の『遅れた反省』で出ていた・・
『ATC強化』などの『積極安全対策』が遅れた要因でなければいいのだが・・
この時の『社会背景』なのかもしれないが・・根本は、この夜の『課題』であった
『安全はだれのため・・』と共に・・・『安全最優先』という・・
『個々人の思い』が無ければ、『KY』も出来ず、『対策』『予防策』は生まれない
*+**
そして、今日のニュースでは、『事故を知らない社員が半数以上』との報道も・・
JALも『御巣鷹尾根墜落事故』を『風化』させないため、『現存保存』を『研修』に
取り入れているが・・『組織』と共に、『個々人』の『意識』が上がらないと・・・
『安全はだれのため・・』という事が・・『想起』出来ないように思える
入社時『安全会議』で・・・ 『安全はだれのため・・』という事で・・・
『家族のため』『仲間のため』『職場のため』『会社のため』『社会のため』
さらには、少し古臭いが、『愛する人のため』『親御さん』という説明を受け・・
そして最後に、『傷つくのは自分』『だれかに怪我をさせると、自分も傷つく』
こんな事から『安全は自分のため』『自分で意識を上げるしかない』と・・・
繰返し教え込まれた・・・・ 今はどうなのだろうか
この『原点』が失われると、今後、もっと大きな『事故』が起こるかもしれない
*+***
とりあえず、仲間たちから、この夜出された『安全』に係る事をまとめてみた
<順不同>
・『新人研修』のありかた
  ・『安全はだれのため・・』・・ この『MEMO』で残した所
      『自分で意識を上げるしかない』 ⇒ 『どう教えるか』
  ・『安全の歴史を知る』 ⇒ 『なぜ・どうして』発生したのか
          『ハード』と共に、係った『人』『意識』
          『ソフト』の部分 ⇒ 『危機意識醸成』
  ・『危険意識醸成』⇒ 『何が危ないか』⇒ 『見る目』を教える
      ・『知らんかった』 ⇒  自ら学ぶ
             → 『考察力』『判断力』
  ・『安全確保力』 ⇒ 自らの『身』を置く場所を考えだす
      ⇒ 『Safety 』 ⇒ 『今何をすべきか』『どう対応すべきか』
     ★とっさの『判断』 ⇒ 『訓練』と『繰り返し』+ 『知識』
   『危険を危険と感じる力』 ⇒ 『他人の観察力』との比較
  ・『危険知識』 ⇒ 『学習』しかない (『危ないと感じる事』)
     ★昨今、親や教育現場 ⇒ 『危ない事』を『先詰』
        (昔は『赤チン災害は、子供の勲章』⇒ 今はご法度)
  ・『AI』に先を越されない (知らあない間に越されている)
     ★『フルブレーキ』を、自らの『意思』で踏めることの重要性 
  ・『安全サイド』へ、自らを導く
     ★『省略行為』『近道行為』という事がある事の理解
  ・『保護具』は『何のためか』を正しく伝える
      『身を守るもの』 ⇒ 『正しく装着』⇒ 『安全意識の高揚』
       『作業服』⇒ 『安全就業への切替点』(JAL⇒『Show Up 』)
  ・『相互注意』の重要性
       『指摘』する ⇒ 『安全感受性向上』
  ・『現代人意識』 ⇒ 『安全』では通用しない
    ★『誰かが(人)が、守ってくれなかった』
     『~~が無かったから』
     『教えてもらっていない』
     『聞いていない』
   ⇒ 『安全』の『基本』の『キ』 ⇒ 『自分で守るしかない』
・『訓練』の重要性
     『安全確保』←⇒ 『訓練』←⇒ 『危険予知』
         ・繰り返し
         ・事態想定 ⇒ 『現実』~ 『究極』
          『バーチャル』⇒ 『安易想定』 
          『究極想定』 ⇒  『安全感受性向上』
・『危険予知』→ 『現場主義』でないと生まれないのでは
  ・『バーチャル体験』『運転台シミュレーション』
     ⇒ 誰かが作り出した『危険』を体験するだけ
  ・『実走行映像』 ⇒ 『危険』を探り出す『訓練』
     (指導教官教授)&(危険を探り、議論し、共有する)
・『原理原則』を見抜く力 『Why・What 力』
  ・『判断ミス』 ⇒ 『原理原則』の『理解』 ⇒ 『危機回避』
     (『鉄道・車』⇒『速度』=『重力(重さ)』⇒ 『減速』)
・『自動化』の盲点 ⇒ 『新人』への意識づけ 
   『たら・れば』⇒ 『機械』以上に知る(『機械』から学ぶ事も重要)
  ・『AIの悪業』 ⇒ 『認知』⇒『判断』⇒『自動修正』  
             (先に越されることがない様に、『監視』)
・『身近な事故』の紹介 ⇒ 『危険を危険と感じる』
  ・『家庭内』 ⇒ 『まな板から包丁落下』『カッターナイフ折損』
  ・『街中』  ⇒ 『雨天時・スリップ』『グレーチング・ヒール破損』
  ・『キャンプ』⇒ 『カセットボンベ火災』『防水スプレー・引火事故』
・『バーチャル事故』⇒ 『KYポイント』を知る
  ・『YouTube 大工』⇒ 『電ノコ巻き込まれ』『板振り回され事故』
     『危険個所』 ⇒ (配信側)『未紹介』『省略』⇒ 『自明の真理』 
              (受信者) 『未熟』『非認識』 ⇒『重大事故』
・『KYポイント』⇒ 『危険を危険と感じた方しか説明不可』
  ・『図式』『写真』の重要性 ⇒ 『バーチャル3D』では表現できない
      ⇒ 『KYポイントが見えなくなる』 

最後に、いまさらという感もあるが・・『ここまで教えなあかんのか・・』
『『保護具』は『安全確保』の『基本』の『キ』』
『まず、『現場』へ出るときは『身支度確認』』『自分を守るためや・・』
『安全は『心』の問題』『繰り返しの訓練』『積み上げしかない』
ただ『余裕』が無くなると・・・『負のスパイラル』が回り出す
これを止めるには・・・『一旦停止』『再思考』
どう自分を『安全サイド』へ持ち込むか・・
これが、すべての『安全・安心』へつながるはず・・・と『統計君』が
+*+*+*
この他、『運送屋』から、先の『富士山バス事故』を受けて・・
『ミッション・ニュートラル化』の話が出たが、これも『新装置』となった時
いくら『安全サイド』になるとはいえ、『習熟訓練』の重要性を感じた
『パジェロ君』が参加してくれた時に、話題としてみたい。

<参考記事>
110km/hで暴走する列車、機能が無効だったATS
(日経) JR福知山線横転事故で事故調が異例の建議提出

・・ まだすべて未確認 (明日に間に合うように)

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『防災の日』/ 『危機意識が薄れるマスコミ報道』/『トップの危機感』

2020-09-02 15:17:20 | 安全管理
昨日、9月1日は『防災の日』であった。
今年は、『首都直下型』『南海トラフ巨大地震』を想定した総合防災訓練として『命を守る対応』を検証する事を目的に、新型コロナウイルスの拡大を受け、感染を防ぐ避難所の運営方法を確認する訓練が各地で行われたようであるが、テレビ報道では『総裁後任選挙』の話題一色となり『防災の日』の意義が・・どこか薄れてしまった感がある。

たしかに、『ポスト安倍』での政治運営がどうなるのかは気になる所であるが、『派閥間抗争』での総裁選の議論は、こんな時間かけての報道が必要なのであろうか・・・・

先々週、首相が再検査を受けたあたりから、『コロナ』報道が『総理退陣に向けた報道』へすり替わり、お盆明けに議論が進んでいた『感染者数の数から重症者、亡くなられた方の重要性』や『PCR検査数増での真の検査対象』さらには『感染症での指定変更』などの話題が、一気に塗り替えられてしまった。

『コロナ禍』の『危機意識』がマスコミでゆがめられた感がしている。
報道として、今、一番に国民が考え行動をすべき事な何なのかを正しく報道するのが、マスコミの役目ではなかろうか。
このメモでも何度か『コロナ禍』をマスコミが煽っていると書いたが、今回は『正しく恐れる』事にブレーキをかけた責任は重いと感じている。

昨日の『防災の日』は、『自民党の内輪事』より、もっと国民へ『備える事』を伝えるべきではなかったのではなかろうか。

こんな事を思っていた所・・・
今朝も富山県で少し強い地震が起こった。
台風や集中豪雨による大規模水害は、ある程度の予測が出来、『命を守る行動』へは備える事が出来るが、『地震』や『火山噴火』は突然に発生する。
これに向けた備えを考える日が『防災の日』であったはずである。

日本列島は、世界の中では『地震の巣』の中に存在している。
いつ大きな地震が発生したり、プレート界面がこすれる事でのマグマ発生で火山が噴火し、日本中『降灰』で生活が成り立たなくなる可能性がある。
このメモでも何度か『地震』についても気になる事項を書き加えたが、小松左京の小説『日本沈没』も、現実として考えておく必要があり、『いざ』への備えを常にしておく必要がある。

8月に入り、『地震』については少し動きが気になっている所がある。
発生した地震は、アメリカのUSGSという機関で、すぐにプロットされるが、
ここ2カ月、M2.5以上の震源を見ると『日本列島』は・・点で覆いつくされる。
世界一の『地震密集地』であることが判る。


もう少し『日本列島』だけを見ても、関東中心の発生は頻発傾向にある。
このプロットは地震の強さを示す『マグニチュード』であり、時々ゆらゆらと感じた時に報道される『震度』ではないが、プレートが潜り込んだ地下での、歪を戻すためにエネルギー放出の度合いであり、この数値の方が『危険性』を考えるためには重要と感じている。


最近の動きでの中で、特に地下深くで発生する『深発地震』が多いような気もしており、8月初めの紀州沖や中越で発生した地震は、東北へ伝播し、『震度』こそ小さく大きな被害を及ぼさなかったが『異常震域』という珍しい地震も発生(ウエザーニュース記事)している。
日本の周辺で『プレート』が複雑にもぐり込んでおり、この動きが気になる所である。
最近の地震から幾つかの発生個所と震源の深さを記してみたが、『太平洋プレート』が『フィリピンプレート』の下へ。関東以北の地震は『オホーツクプレート』の下へ『フィリピンプレート』との気象庁報告もあり??、さらには『ユーラシアプレート』の下で3枚重ね??の可能性も出て来る複雑な所が震源となっている。


2011年の『東北地震』では『太平洋プレート』側での『アウタライズ地震』も要因との事が残されていたが、上記発生メモの中でも見受けられ、最近の『千葉内陸部、沿岸部』との関係も気になる所である。

話しが少し横へそれてしまったが、『地震予知』はまだ不可能である。
そして『火山噴火』もある程度は『予見』は出来るが『発生は止められない』。

『地震』での甚大な被災や、これに伴う『津波』。さらにはイタリアや中南米などでの大噴火との複合被災となると『日本の機能』はすべて止まってしまう。
今年4月末に公表された『富士山噴火での被害予想』や『NHKスペシャル』などで『降灰被害』は『警鐘』されているが、なぜ『防災の日』は軽視されたのか・・・
今朝の新聞の記事にも出てこない・・・・


+**
一部の地方ニュースでは、3密(密閉、密集、密接)回避のため、訓練規模を縮小したり、中止したりする自治体もあったとの事であったが、自宅で出来る『防災の日』への取り組みも出来たのではなかろうか。
これを担うのは『マスコミ』の力が大きい。
例えば・・
今までの『防災グッズ』に加え、『感染症』などの『複合被災時』に付け加えるべきものを、もっと広く知見を集め、この日に報道する事で・・・
『防災の日』・・『命を守る行動』
そして『感染症への危機感』も、もう一段レベルアップ出来たのではなかろうか。

*+**
ここまで書いてくる中で、またまた最近の『マスコミ』や『自民党政権』『野党』の『危機感』という事について、本当に大丈夫なのかと思いが出て来た。

今、置かれている『新型コロナ感染の収束』への危機対応と言う点では、国民が一体化し、この対応にあたる関係機関は、方策の議論はすれども、決められた事項については同じ方向を向いていく必要が重要と思われる。
そして、この方向を『マスコミ』は正しく伝える義務があるものと感じている。

例えば『野党』の動きにおいても・・
この『未曾有の国難』と言える時期に、次の政権奪取のために『合体』の動きがあったり、予算委員会で、本来の審議を止めるような『厚労副大臣のプライベート問題』を取り上げたりしているが、もっと建設的な議論が出来ないものであろうか。
GoTo キャンペーンでも宿泊先ホテルの不備だけを問うような議事も出ている様であるが、もっと具体策を示しての審議を行わないと、先の『モリカケ』での不毛の議論の様に、時間だけを費やしてしまう。
この『コロナ対応』は、正しい判断で『スピード』が要求される。
国会議員は『保守』『野党』の枠を超えた超党派で動いてほしいが、6カ月もたっても、足の引っ張り合いである。

大阪でも、維新と自民党の分裂で『大阪都構想』をがむしゃらに進めているが、この議論や、これに向けた準備室を、なぜすべて『コロナ対応』へ振り向けられないのか・・・
今だかって、府知事や大阪市長のリーダーシップには疑問が残ったままである。
『コロナ収束後まで一旦検討中断』・・と言えないものか。

マスコミは、『コロナ感染者』でのマンネリ報道が続いたためか・・
感染症学会での理事長の『第二波の真っただ中』発言と、専門家の方々の『収束方向』発言でのニュアンスの違いに、『組織内分裂』的な報道や、政府の『何をもって第二波』との公式コメントから『学会無視』を思わせるような発言のワイドショーも見られた。

そして、先週あたりからは、政府が『保健所業務の負担軽減』を目的のためか、今般の『新型コロナ』の『指定感染症』の位置づけを『二類相当』から引き下げる事への専門家を交えた議論もなされているが、5類に入っている『新型インフル』のようなワクチン、治療薬が無い中での『リスク』が十分に伝わってこない事も気になる所である。

(政府資料より)

確かに、もう少し簡単に検査が受けれて、軽症の場合は『自宅隔離』でもいいが、重症化の場合の『病院手配』。さらには『感染ルートのトレース』など、『想定』すべきことが多い感染症であり、このあたりもっと安易な方向へ煽る報道だけは避けてほしいものである。

PCR検査数についても、ある番組で地方の知事さんが、『当県の検査数は1日1000件は難しく』と発言され、『そんなにも少ないのですか』とキャスターが切り返していたが、各報道機関ももっと現実をしっかり把握した上での、報道をお願いしたものである。
たぶん、報道制作者が、最新の厚労省のアドバイザリー会議で示された、都道府県別の検体採取、分析能力(通常、最大)などを見ていないからであろう。

今日も京都府が検査能力を機器導入で増強すると新聞報道されているが、高々、1日800件程度の増であり、コメンテーターが闇雲に叫ぶ『検査能力増強』の実情も正確に伝えないと、報道を見た方は、『いつでも』『だれでも』『何回でも』という海外の実情報道を間違って捉えてしまうかもしれない。

東京世田谷方式でも、あくまでも保険適用外の『学術検査』からスタートするようであり、テレビでよく出てこられるクリニックが『PCR検査は当院で』と話されているが、実際は『検体採取』のみで、『測定』は『民間へ委託』されており、このような事なども、もっと何がどうなっているのか、あおるだけの報道でなく、そろそろ実情を正確に伝える必要があるのではなかろうか。

そして、昨日朝『防災の日』の訓練の最中、次期『総裁候補』の方がテレビへLIVE出演されていた。
何をこの時期。もう現総理大臣は引退されることは決まっている。
『あなたが次期総理を受けるのであれば・・』
あまりにもトップとしての『危機感』のなさに驚かされた。

この『訓練』が形式的で、形骸化されたものであることを物語っている。
この点では『マスコミ』も共犯である。

政府対策会議と同じ時間帯に、なぜ『次期総裁候補者』を呼び出して出演させたのか。
冒頭に書いた・・『防災の日』の意義はどこへ の思いである。

このメモの中のどこかで書いたが、昨年の『新型インフルエンザ等対策訓練』も、
今回の様な『危機感』のない形式的な会議であったのか。
このためであれば・・・
『新型コロナ感染症』の対策へ活かされなかったのが残念である。

こんな『ゴタゴタ』がニュースとなって報道されれば、国民も『何を信じて』という事になり、『気のゆるみ』を助長させることが危惧される。
政府コメントでよく使われる『緊張感をもって』ではなく、『危機意識』を常に持った行動が出てこない限り、国民はついてこないと感じている。

そして、この『防災の日』の動きをもう一度内閣府のHPから見返してみると・・
『新型コロナ』の初動で、『もやもや』していたものが少し見えて来た。
それは・・・・
『組織』が見えない事である。
昨日の総理が国民に向けての報道でも、
冒頭担当者から・・・
今回の『緊急対策』では
 『**対策会議を招集』『**を本部長』
『以下この組織に従う・・・』 との簡単でもいいから
説明があってもいいはずである。
これがないままで、いきなり国民へ向けたメッセージでは・・・
この後の事態が読めない。

『誰がどのような組織で動くかが』簡単に説明が無いと・・・
との感がした。


今回の『新型コロナ』では、報道での『リスクコミュニケーション』の進め方が、三菱総研が取り纏め、レポートとして残されているが、何も活かされていない。
もう少し資料を詳しく見てみたい。  (政府資料のURL**)
(参考)
新型コロナ対策に不可欠なリスクコミュニケーション

長々となったが
 来年2月には、感染症を新たに認識する『コロナの日』が制定されることを祈りたい。

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中国、化学工場で爆発/日本の精密化学産業への影響は

2019-03-22 12:54:23 | 安全管理
昨夜ニュースを見ていると、中国で化学工場が大爆発する衝撃的な映像が映し出されていた。
日本の化学産業も、大手化学会社で2011年頃から連続して大規模な爆発火災事故を起こした事を思い起こした。
当時、まだ化学会社に在籍しており、事故原因の解析結果を基に、再度のリスクアセスメントを行い色々な対策をとるサポートをしたが、別の課題として、団塊世代の退職に伴う『技術伝承、安全伝承』という新たな課題も見えてきた。
最近でこそ大きな事故は起こっていないが『安全はすべてに優先する』の精神で仕事に取り組んでほしいものである。

そしてもう一つ気になる事がある。この化学会社を含め中国で生産している製品である。
このブログでも何度か書いた事があるが『風や桶や』の関係である。

過去日本では色々な化学品を生産するための基幹原料は、古くは化学の先進国であるドイツから輸入し、その後、技術の蓄積で殆どの化学品を生産してきたが、公害問題や安全性の問題、さらにはコスト面などからだんだん日本から出て行き、今は輸入に頼るようになっている。

今回の事故も『ベンゼン』を出発する化学品の様であるが、ベンゼン → ニトロベンゼン(ニトベン) →アニリン・・といった化学製品の原料の原料であれば大変な事になる。
化学品の出発する所の事故であれば、今最先端での機能色素や、昨年も問題となった特殊な色の顔料が国際的に不足するなど、大変な問題となるであろう。(後記)

これが『風や桶や』の関係である。
たぶん、今、化学製品を作られている方、大学で研究されている方でも、ここまでさかのぼって有機化学を解ける方は少ないかと思われる。
ベンゼン(亀の甲)は化学製品の中に色々と組み込まれているが、手を付けていかないと反応が進まず、この手、反応基を付けていく工程は複雑であり、上記のアニリンにスルフォン基を付けて、そこから染料の母体となる中間体を作るなど、化学の教科書にも出てこない反応工程があったかと思う。

これで思い出した事がある。8年前の東北の地震の時に引っ張り出された大先輩である。
資材部門に長年おられた方であるが、売り込みに来る化学品商社の方からは、別名『化学品の生き字引』というあだ名が付けられていた。これは、化学工業日報社が発行している『何千何百の化学商品』の内容を、商社の方よりも詳しく理解しておられたからである。

小生も、初めてお会いしたのが阪神大震災の時であり、当時別会社に在籍されていたが、自社が購入している化学品を含め、どうゆう化学会社が、どういう方法(プラント)で生産しており、どこの工場でどの位作られているかをよく覚えておられ、非常事態でもあわてることなく調達を進められた神様の様な方であった。
さらに裏の情報も色々と掴んでおられ、平時でもここが危なそうだ。何かあれば足りなくなる可能性があると、常々危険予知をされていた。
化学業界の先にある末端製品市場で使われそうな原料問題にも造詣があり、自動車産業は10年もすればかなりの台数が電気自動車になる事や、テレビもプラズマではなく機能色素、有機ELの時代となり、違う原料が取り合いになると・・退職前に話されていた。懐かしい限りである。

この方から、危険予知、究極のBCP、そして、いざという時にどうするかという事と、確か『風や桶屋』の話も教えて頂いたと思う。
東北の地震の時、千葉のコンビナートでの火災を受けて、各社の生産品目の流れがすぐに引き出せたのもこの方の教えの賜物であった。
何か異常事態、事故が発生すると、自分たちに係わる納入原料を中心に調べるが、その前、そしてもっと源流まで遡らないと、危機回避は出来なくなる。
『風や』と『桶屋』を結びつけることは相当勉強しないと難しいかもしれないが、製造業に携わる者にとっては重要であり、アンテナを高く張り巡らせる必要がある。

トヨタなどは、本社の資材担当部門が海外の化学会社が事故を起こすたびに即答で影響調査を求めてきていたが、事業継続の中での意識の高さに驚かされた所でもある。
今回も今朝、すぐに発信されているのではなかろうか。

話しを少し昨日の事故へ戻して、ニュース記事をネットから調べると
昨夜のTBSなどでは 『≫中国、化学工場で爆発 6人死亡
中国東部にある江蘇省・塩城市の化学工場で爆発があり、これまでに6人が死亡、30人が重傷です。
日本時間午後4時前、江蘇省の農薬を生産する工場で爆発がありました。工場近くで撮影された映像からは建物や停車中の車が爆風で壊れている様子が確認できます。地元当局によりますと、この爆発で少なくとも6人が死亡、30人が重傷ということです。
また、中国国営テレビは工場近くの住宅や小学校の窓ガラスが吹き飛ぶなどの被害が出て、小学校の児童らがけがをしたと報じています。』
と報道されている。

このニュース記事を検索している中で、ネット動画に『江苏盐城化工厂』という会社の記載があった。
どうもこの江蘇天嘉宜化工(Jiangsu TianJiaYi Chemical)という会社のようである。

<Livedoor Newsより>
【新華社南京3月21日】
21日午後2時48分(日本時間同3時48分)ごろ、中国江蘇省塩城市響水(きょうすい)県の生態化学工業パークにある天嘉宜化工有限公司で爆発があった。事故発生後、江蘇省、塩城市、響水県が直ちに緊急態勢を取り、いち早く事故の救援作業などを行った。午後7時(日本時間同8時)までに6人が死亡、30人が重傷となっており、この他、複数の負傷者が出ている。現場では現在も救援活動が続いており、医療衛生部門は負傷者の救助に全力で取り組み、環境保全部門は環境モニタリングを行っている。(記者/邱氷清、朱国亮、呉新生)

爆発火災の報道の中で「農薬の原料のベンゼンが爆発した」との記載があり、この会社の生産品目をカタログで見てみると、
间苯二胺(CAS 108-45-2) C6H8N2
 (1,3-フェニレンジアミン m-Phenylenediamine)
邻苯二胺(CAS 95-54-5) C6H8N2
 (1,2-フェニレンジアミン o-Phenylenediamine)
2,3-二氨基甲苯(CAS 2687-25-4)C7H10N2
 (2,3-ジアミノトルエン)  
などが載せられており
用途は:医药原料和染料中间体 と記載されている。
生産品 生産量も间苯二胺(1,3-フェニレンジアミン)は年間17000吨であり、对苯二胺、间羟基苯甲酸、三羟甲基氨基甲烷、均三甲基苯胺、2,5-二甲基苯胺、3,4-二氨基甲苯、间二甲胺基苯甲酸、对甲苯胺などの生産品目の記載がある。
(中国文字が消えているので、和名、英名はCASから追記)

やはり精密化学品やエンプラの出発点となる原料の様である。
ここから、染料や農医薬品、製造工程まで、どこでどう生産が引き継がれているか、どの程度のポジションの会社かどうかは、今では知りえない所であるが、日本の会社への影響が気になる所である。

特に日本の化学会社の中で、染料は殆どが中国で最終製品の染顔料となっていると聞いているが、医薬品や農薬、除草剤など、特殊な機能を有し、許認可が必要なため国内でまだ製造されている。
この場合、日本国内での調達が難しくなった原料は海外へ求める必要があり、中国で中間段階まで反応させた化学品や特殊変性した原料を日本へ輸入し、さらに精製し純度を上げたり、不純物の除去、さらに最終の反応工程を経るなどで高度に機能化された化学品が作られている。
医薬品などの場合は認証が厳しく、出発する工程から明確化されたものである必要があり、今回のような事故が発生すると、サプライチェーン自体が成り立たなくなる可能性も出て来る。

一方で今朝の毎日デジタルなどでは、事故の記事と共に
『爆発した工場を運営する企業は2007年に設立され、汚水処理をしたり、危険な化学品を取り扱ったりしていた。廃棄物管理を巡り、たびたび当局から行政処罰を受けていた。
中国では15年8月にも、天津市浜海新区で化学物質などを貯蔵したコンテナが爆発し、170人以上が死亡・行方不明になった。』
との報道もされており、環境規制や工場立地のあり方で、さらなる規制が厳しくなり、昨年の夏以降に発生している、青や赤の色素が足りなくなる問題もさらに深刻化してくる可能性がある。

『風や桶屋』で考えれば、染料以上に影響が出て来る可能性がありそうである。
例えば、半導体封止で用いるアミン類や、さらには回路を描いていくレジスト、写真薬などへも遡及する可能性もあり、化学品の流れを今一度見直す必要があるのではないかと愚考している。

中国からの原料は、過去、コストを押さ得るために反応途中で出て来る有機物を含んだ塩や、純度を揚げるためにの洗浄で用いた溶媒を未処理で工場外へ放出していたが、住民からの訴えや、先進国への仲間入りの中で環境問題へも取り組み、かなり良くはなったと聞いている。
しかし、まだまだ日本の企業が過去同じような化学品を生産していた時の様な、安全管理や環境対策などの取り組みが出来ていないかとも思われる。

そうなれば、日本への復活も‥とも考えられるが、日本での原料サプライや反応装置そのものもなくなっており、かなり厳しいが、精密な原料だけでも復活の道が出るのではとも邪推してしまう。
機能色素などはミクロン単位での異物管理が必要であり、中国原料であればPM2.5などからの混入も避けられないとの事で、日本国内で精密合成をされている所もあると聞いたが、なかなか出発原料までとなると難しく、日本でのクリンルーム内での再精留などが必要になるとも昨年お聞きした。

もう一つ今回の事故を受け、若い方の化学会社への就職希望がどうなのか、心配となった。
日本の精密化学品産業は、大手の化学会社より、和歌山での特殊原料生産や富山地区の医薬品原体、さらには、溶媒を使用する事での爆発事故を懸念してか、都市部を離れた場所での生産など、中堅企業が支えている所も大きい。
在職中、研究職や工場オペレーターの人材確保が難しくなっていると知ったが、今回の事故で、化学産業は3K職場のイメージがさらに悪くならない様に若い方へも伝わればいいのであるが。

しばらく事故の内容は注視していきたい。

***** [参考情報]*****
<染料不足問題>
繊研ニュース ネット記事から 2019年01月19日 08:59 JST
■ 繊研plus ファッションビジネス専門紙「繊研新聞」公式サイト
中国の環境規制が、国内の染色加工業に深刻な影響を与えている。
今年半ばには、染料払底で加工ができない商品もあり、アパレルメーカーを含めた繊維業界全体での対応が急務になっている。
16日開かれた日本繊維産業連盟(繊産連)の総会で、染色加工業界から染料入手難に関する意見表明が行なわれた。
具体的には、ポリエステル綿混織物の染色加工に使われる青のスレン染料が、中国で一手に生産を行なっていたメーカーの生産中止によって入手できなくなっているというもの。
スレン染料は、耐光堅牢度などに優れており、ユニフォーム用のポリエステル綿混織物の染色加工などに使われることが多い。このスレン染料の中で耐塩素性に優れる青の供給が途絶え、国内染色加工場では在庫をやりくりして生産を続けているが、5月末あたりで在庫が底を突く見通しとなり、この染料での染色加工はできなくなると訴えた。
染料不足は染料生産の大半を担う中国での環境規制強化によって、染料メーカーの生産中止などが続いていることによるもの。染色加工各社は他のスレン染料などでの代替策を練っているが、性能や色の再現性などで、従来品とまったく同じ物を作るのは困難だとしている。またコスト面でも、染色加工場の経営をさらに圧迫する要因にもつながる。
このため、繊産連での意見表明となった。染色加工場での対応には限界があるため、アパレルやユーザーにも染料を巡る現状を知らせ、理解を求めた。  

<昨年の記事から> (Livedoor News より
中国で環境規制強化 世界で車用テールランプの「赤色」が不足 
2018年10月9日 6時1分
ざっくり言うと
•全世界で自動車用テールランプなどに使われる「赤色」が不足している
•中国の環境規制強化で操業停止の染料原料メーカーが増え、供給不足が長期化
•生産の中国一極集中が問題で、サプライチェーンの構造的欠陥が浮き彫りに

世界規模で「赤色」不足のなぜ? 2018年10月9日 6時1分
全世界で“赤色”が不足している。代表例は自動車用テールランプの赤だ。
中国の環境規制強化により2018年春から現地の染料原料メーカーが相次ぎ操業停止となり、特に赤色の供給不足が長期化している。染料を使う化学メーカー間では代替調達の動きも出始めた。問題の根本は生産の中国一極集中にあり、サプライチェーンの構造的欠陥が図らずもあぶり出された。

自動車テールランプの赤
染料世界大手の独ランクセスは6月から赤色など一部製品のフォースマジュール(不可抗力による供給制限)を継続している。法令違反を調べる中国政府の環境査察により、染料産業が集積する江蘇省や山東省で原料・中間体メーカーを含む工業団地の操業停止や閉鎖、移転命令が続出。その結果、ドイツでの染料製造に大きな支障を来している。

独ランクセスが得意とする染料はポリカーボネートやアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの合成樹脂に着色する。車用テールランプのほか、飲料用ペットボトルや玩具など最終用途は幅広い。樹脂を手がける日系化学メーカーなどは現状在庫で対応しているものの、代替調達の検討に入った。ただ、新たに顧客の認証取得が必要で時間がかかる。

16―17年から目に見えて強化された中国の環境査察は工業団地に入居する1社の違反で、団地全体が“連帯責任”で操業停止となるほどの厳しさだ。今回に関しても「その原料メーカーは悪いことをしていないが、工業団地内で他社が違反して全部駄目になった」(日系化学メーカー幹部)といわれる。

問題をより深刻化しているのはサプライチェーンの隠れた脆弱(ぜいじゃく)性だ。「原料は世界でもほとんど中国でつくっている」(業界関係者)とみられ、欧州や日本で採算の合わない材料生産が中国へ次々移転した末の惨事だ。

混在する楽観論と悲観論
「中国の自動車メーカーも騒ぎ出すから、早晩解決するはずだ」(化学大手幹部)との楽観論も少なくない。確かに複数の原料メーカーが操業を再開したことで、独ランクセスも9月に黄色と緑色、青紫色3製品の供給制限を解除した。状況は好転しつつある。

一方で、悲観論もある。11月上旬に上海で「中国国際輸入博覧会」が開催される。習近平国家主席の肝いりとされる一大行事だ。会期の前後は上海周辺に工場の操業規制をかけるとみられ、隣の江蘇省なども影響は避けられない。

テールランプメーカーなど川下業界では今のところ大きな問題にはなっていない模様。ただ、今後さらに染料の供給不足が長期化するようなら、世界の自動車産業は深刻な被害を受けるかもしれない。
(文=鈴木岳志)


\\\最後に\\\
今日書いたMEMOの中に化学工業日報社が発行の『何千何百の化学商品』を書いたので、現状を見てみた。
なんと「17019の化学商品 2019年度版」となっているではないか。
たしか1万を超すのに時間がかかっていたが・・そして本の価格も、35,640円に。
入社後原料を探すのに用いた本であるが、化学品毎に汎用の名前や規制、簡単な製法、そして製造メーカーと生産量。概略の価格が出ていた。
高い本なので研究室に1冊あればいい方で、資材部門などは毎年買い替えるので、このお下がりを頂いて活用していた記憶がある。

いまはCDで販売され、検索も簡単になっているようであるが、必要な原料を探すついでに、パラパラとめくって、ああこんな原料が増えている・・なんて学んだことも思い起こした。

今の研究者たちはこのような余裕もないのでは。
『我々の時代は』・・こんなことを言うと昔は良き時代だったですねと言われかねないが
図書室へ行くと、ケミアブ(Chemical Abstracts)を反応の手待ち時間に、隅から隅まで読んでおられた方がおられたり、回覧されてくる特許公報を丹念に読み、空いた時間で追実験するなど、
情報を得るために努力をしてきた。
今はネット検索や、さらにはAIで要らない情報は機械的に排除するなど、ムダを省くことが進んでいるが、書物に書かれた情報から得られるものはまだまだ多いと思われる。

ケミアブも年間300万円近くかかり、保管場所もどんどん手狭となり、大手企業の図書館からも消えつつあるが、CDではなく、バイブルとしてすぐに見れる場所にいてほしいものである。

多分、こういう『多くの情報から必要な物を探す事』の訓練をしていかないと、どこかで書いてきた「思考回路形成力」が芽生えないような気がしている。
コンピューター検索だけでは、あまりにも短絡である。人間はロボットではない。
今回の事故でも爆発の映像だけが鮮明で、その裏に潜むものまでは見えてこない。
報道の責任かもしれないが・・・・
この記事を昨夜から書いているが、少しピントがずれて来た。

[化学工業日報社「17019の化学品」]


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