へたくそ写真伝導師の館

初級写真上達講座 
座長 小池 均

いなほ脱線転覆事故から早や一年。

2006-12-25 13:09:02 | Weblog
昨年の25日に突然飛び込んできた『いなほ脱線転覆事故』のニュースに目と耳を疑った。連日の風雪と除排雪作業に追われて四苦八苦していた事を思い出す。満足な補償問題も解決されないまま一年が経過したという朝刊の記事を読み、尊い命を奪われた人と遺族の方々に、とてもすまない事をした感が残りJRの対応に憤りを感じてしまうのは私だけではない筈。
去年とはうって変わって全く雪のない毎日が続く。お歳暮配りも終えて時折陽射しが覗く昨日、一人でブラッとドライブに出かけてみた。酒田市下黒川の『開運・出世の滝』へ写真公募展入選のお礼参拝をしてきた。廻りの木々に一枚の葉も残さず見事な水量で『滝』が出迎えてくれた。御滝神社はすっかりと冬囲いされていた。帰り道、何か吸い込まれるように酒田の『土門拳記念館』に車を走らせていた。何年振りだろうか!?連休というのに鑑賞客はまばらで何となくホッとするような静けさの中で作品鑑賞してきた。『巨匠・土門拳』の年譜を見て驚いた。写真取材中に51歳の時に一回目の〔脳出血〕に襲われ右手に麻痺後遺症を患う。59歳に二回目の〔脳出血〕。そして70歳の時に〔脳血栓〕で倒れ意識不明の重体。植物人間のまま10年が経過して、享年80歳でこの世から他界した。生涯数々の作品を生み出した『土門拳の古寺巡礼』の作品を観た、その一角に彼が使っていた遺品のカメラが展示されていた。不自由な体(右半身不随)でこのカメラを組み立て、どんな気持ちで左手の親指でシャッターを押していたのだろうか?神妙な気持ちで記念館を出ると、出口のそばには初冬の陽を浴びて、春になっても北帰行しない親子の白鳥がいた。何か考えさせられる半日であった。
{写真は遺品のカメラの展示ケース}です。
コメント
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