北海道暮らし、はじめました。(旧:東京Diary)

サラブレッドと美味しいモノが集まる北海道が大好きなあまりに、
移住してしまった大阪人の送る北海道生活です。

被災地の2日目

2018-09-07 | 胆振東部地震



2018年9月7日(金)。

それなりに小さな余震は来たものの、車やテントで寝るよりはよく眠れたであろう、と思えた地震翌日の朝。

ワンコとのお散歩は、少し足をのばして外の道路の様子を見る事に。

亀裂。



陥没。



ずれ。





縁石って、こんなにデカいのか。



片付けがままならず、崩れたままの薪置場。



ガラスがなくなった街灯。



下を見ると地面に破片が突き刺さって…こわい。



地震の前日は台風の影響で、あちこちに倒木があったけど。もう風のせいか地震のせいかわからない状況。





お散歩を終えて帰ると、防災無線から食料と水の配給時間の連絡が入る。空のペットボトルを持って配給場所へ。

が、給水車が来るのではなく、500mlの水を1人1本もらえるのみ。食料は白飯おにぎりのみ。

厳しいなぁ…と思いながら家に戻り、温かいうちにおにぎりをいただく。白飯のありがたさ。美味しいなぁ。

亭主ドノが小屋裏収納から、釣りの時に使っていたクーラーボックスを引っ張り出してくれた。

ご近所さんから「小川の水を汲んで、上澄みをトイレに流す用に使うといい」と聞いたので、水汲みに行く。

クーラーボックスと、バケツ2つ分。二人で運んでも結構重い。そんなに綺麗じゃないけど、とりあえず確保。

水汲みに行く途中、「子供が怖がっているので、しばらく苫小牧の知人宅に世話になる」という挨拶を何件かされた。

苫小牧の中でも地域差はあれど、場所によっては電気も水道も普通に使えるらしい。うらやましいね。

昼の配給は白飯と味噌汁。不便な中でも食事を作って提供してくれる人がいる事に感謝。

相変わらずスマホの電波は圏外のまま。が、アンテナを立てて窓際に行けばワンセグが入る!ニュースが見れた!

土砂崩れの現場で救出活動が続いている話。犠牲者が数名出ている話。自分たちは生きてるだけ幸せなんだろう。

正午になって「徹子の部屋」が始まった。そう、世間では普通の番組を流してるのか。少し温度差を感じる。

が、ゲストが私の大好きなDAIGO!!何この偶然にも程があるハッピーな巡り合わせ!!

スマホの小さな画面の中でも、ちゃんとDAIGOの顔が見れて声が聞こえる。嬉しいなぁ。ありがとうワンセグ!

あっという間に30分が過ぎ、昼のワイドショータイム。よっすぃーと大坂なおみの話題ばかり。北海道ほったらかし?

北海道の田舎町で犠牲者も多くないから、大して話題になってないのか?こっちはこんなに苦しんでるのに。

ガッカリしてテレビを見るのをやめる。東京はいつもこうだ。東日本大震災で自分たちに被害が及んだ時だけ大騒ぎ。

番組を変更だの自粛だの、わーわーやってたくせに、よその地域の災害はちょっとニュースで取り上げて終了。

そうか、私らがしんどい思いをしてるだけで、世の中の人は夜になったら普通に流れるMステを見るんやね。

ラジオを聴く事にする。震災に関する情報をずっと流してくれる。テレビを見るよりずっと役に立つ。

家の片付けもある程度済んだので、ワンコたちと夕方のお散歩に出歩く。留守になった家が多い事に気づく。

いなくなったのはほとんど、前日にテントを張ってキャンプ気分で過ごしていた家。子供が怖がってるんだろう。

家の中は電波が入らないけど、庭に出てウロウロすると、微かに電波が入る場所が見つかった。父に電話をかける。

SMSでのやり取りがやっとだったので、お互いに「ああー、やっと声が聞けた!」と感動の(声だけでの)再会。

電波状況が悪いので、心配して連絡をくれた親族に代わりに連絡をしてほしい、と父に頼む。すまんね、お父さん。

夜の配給も白飯と味噌汁。真っ暗なので、LEDランタンをつけた中で食事。早く電気が復旧してほしい。

窓から外を見る。昨日はそちこちのテントであかりが灯っていたり、子供たちのはしゃぐ姿が見えていたのに。

あかりはまばら。20軒ほどある家の半分がいなくなった。まるでゴーストタウン。静かで、暗い。

食事を済ませるとする事がないので、寝る。20時半。世間はMステを見て楽しんでる頃なんだろうな。

世間とあまりにも違いすぎる自分の置かれた状況に、卑屈になってしまう。そんな被災地の2日目でした。

※9月15日(土) 記

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