goo blog サービス終了のお知らせ 

gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

欧州退屈日記 その21 - Stockholm

2025-03-24 15:04:18 | 日記
今日は3年間住んでいたストックホルムについて話します。
自称北のベネチアと呼んでいるように水に囲まれた美しい街です。欧州の町はどこに行っても大概美しいですが・・・
市は多くの島から成り立っています。その中で一番観光地的に有名なのはガムラスタン(旧市街)です。小さな島の中に中世からの古い町並みが詰まっています。南側にある島のセーデルマルムからの眺めがいいです。塔の上にレストランがあるので、そこから眺めるのもいいでしょう。
私が一番感銘を受けたのは公共墓地です。ここはとりわけ美しく、近代的で
Artisticなデザインです。中に大女優グレタガルボの墓もあります。(ミシュラングリーンガイドにも載ってます。)
ドロットニングホルム宮殿も世界遺産になっていて有名ですが、ダウンタウンから船で行くのも水の都を実感できておススメです。ここで面白いのはオペラハウスで、当時北欧は当然文化後進国(バイキングの国ですからゲルマン民族よりさらに野蛮なわけです)でドイツから嫁入りした姫が、こんなくそ田舎で何の楽しみもなくやってられないと感じ、考え出したのが、オペラハウスを作り、演奏させることです。当然現地にはそんなことをできる人材がいないので、建設業者も演者もすべて欧州大陸の中心(ドイツ・オーストリア・イタリア・フランスなど)から呼んだわけです。
ストックホルムの良さはやはり自然で、空気がきれいなので、夏は太陽の光がキラキラしている感じで、冬は雪景色がキラキラしています。(0度前後の暖かい冬は雪が溶けてろどろになるのでダメです。)-10度以下の冬がおすすめです。足元さえしっかり防寒していれば湿度も低く風も強くないので、日本の冬ほど寒くはありません。(日本はその逆なので、0度前後でも寒く感じるわけです。)ただ、冬場は観光シーズンではないので、博物館や城は閉まっていることが多いので要注意。
ゴルフの好きな方にはBro Hofというゴルフ場に一度行ってみられてはと思います。多分欧州No.1の美しさです。フェアウェイはまるで緑のじゅうたんのようにふかふかです。チャレンジングなホールもあり、食事もおいしいです。平日ならゲストだけでもプレイ可能でした。
ではまた。

Sea Power vs Land Power

2025-03-11 07:27:50 | 日記
今日の題名は19世紀にMahanというアメリカの地政学者で戦略家が唱えた理論で、現代においても特にアングロサクソン国家では重要視され、外交・安全保障の政策の基本となっています。
一言でいえば、PRCやロシアなどの内陸(あるいは大陸)国家=ランドパワーを、それを取り巻く国家(米国、英国など)が連携あるいは植民地などの拠点を作ってシーパワーで対抗するというものです。当然拠点は沿岸地域にあるべきです。これにより海上封鎖も可能になります。
Pax BritannicaやPax Americanaを現出させたのはまさにこの戦略を実行したからに他なりません。19世紀に英国が日英同盟を結び、ロシアの南下政策を止めたのも3C政策もこれに則ったものと言えます。WW2でのドイツ・日本は内陸に突っ込んでいき、外側からシーパワーの米英にやられたとも言えます。
彼の理論は未だに全く色褪せず、現代においても専制国家のロシア・PRC=ランドパワーを民主国家の西欧・アメリカ(NATO)・日本などがシーパワーとして取り囲み暴挙を抑止しようとしている構図です。
このシーパワーを有効に機能させるには所属各国(特に同盟国・友好国)との連携が重要なのは言うまでもありません。 ところがトランプは自国第一主義で、カナダとメキシコをいじめたり、欧州諸国を冷たくあしらったり、Sea Power を弱めるような行動をとっており、アメリカの力を結果として弱める政策をとっているようにしか見えません。今後数十年においてアメリカのパワーは相対的に減衰していくことがはっきりしているから、民主国家間での同盟強化が最重要になってくるにもかかわらずです。
先日「トランプのグリーンランド」でその着眼点を称賛しましたが、グリーンランドやパナマ運河といった戦略拠点を支配することも重要ですが、すべてを1国が支配できる現状ではないので、いかに同盟国・友好国と連携を深めていくかがキーとなります。安倍さんが生きていれば、良いアドヴァイスを送ったであろうに、残念なことです。(安倍さんの政策はMaha他のGeopoliticsを深く勉強された上のものです。)

欧州退屈日記 その20(買い物)

2025-03-05 07:54:59 | 日記
一般的に言って、欧州での買い物は安くありません。
但し、セール期間中は別です。クリスマス明けの1月や7月にセールが始まります。ケチ臭い日本では2-3割引きが通例ですが、欧州ではブランド品でも5割引きが当たり前に出てきます。以前ドイツでフェラガモのネクタイを5割引き以上で5本まとめ買いをしたこともあります。特に靴はクオリティーが高いので、おススメです。(ただし、基本は幅がEなので、足幅の細めの人向きです。日本はEEE、アメリカはCからEEEまで何でもあります。)
また、閉店間際は要注意です。
前に書いたように労働は悪で、基本的に残業は一切しないのが欧州のルールなので、5時閉店の場合は30分前くらいから帰宅準備を始めます。特に労働者の権利保護がしっかりしている北欧や西欧では20分前から購入を受付してもらえません。私の場合はドイツのスーパーで4時45分にレジに並んだらアウト、まだ閉店になってないやないかとかいくら主張しても、もう帰るモードに入ってるから無理、5時は自分らが帰る時間だからと言われます。
M商事の友人とスウェーデンで邦人経営の店に閉店20分前に行き、その友人が何かを買おうとしたら、日本人店主がドイツ人と同じことを言って、売ってもらえませんでした。友人は店主にお前は日本人なのに・・・と文句を言いましたが、労働者保護は完璧にいきわたっているようです。
ところで、ドイツの店員は通例無愛想でまず近づいてきませんが、ラテン系の国では愛想がいいので、つい無用のものまで買わされそうになります。パリでBossの店に入り、分厚い革のコートをやっぱり高いなあと眺めていたら、店員が寄ってきてお似合いですよと言うので、いや袖が長すぎて合わないと返したら、袖は調整しますよ、いつまでパリに滞在で?と聞かれ、いや高いからと言ったら、値引きしますよと言われ、20%引き(それでも高いが)で買わされてしまいました。イタリアではFurlaでベルトを見ていたら長かったのでやめようとしたら、調整できますよといわれ、その場でFurlaのネームが入っている部分をジョッキン、ぴったり合わせてくれましたが、Furla製品だという証拠は消えてしまいました。
一般的に言えば、ブランド品は売れ行きが芳しくないドイツの方が安いし、変な売り込みもないので、安心して購入はできます。ただ、シャツの袖直しなどサービスは一切ありません。(お金を払うと言ってもやってませんの一言です。)どちらを選ぶかは皆さん次第。


欧州退屈日記 その19(ベルギー)

2025-02-25 06:54:10 | 日記
前回はなぜUKがPax Britannicaを享受でき、それ故に社会体制が大きく変わることなく人種や階級の区別・差別がまだ維持されているということを話しましたが、短くまとめたのでもう少し説明が欲しい方は遠慮なく質問してください。
今回は西欧州で最もおススメのベルギーについて話します。
なぜベルギーがおススメかというと、食事・見どころ・歴史的遺産などすべての総合点で秀でているからです。特にフランダース地方(北部のオランダ語方言を話す地方)は見どころが多く街もきれいで、英語が通じるので必見と言っていいでしょう。
食事はムール貝やポムフリ(いわゆるフレンチフライのことで、ここが原産です。マヨネーズをつけて食べますが、世界一おいしいです。)、チョコレート、ビールなど現地のものもおいしいですが、フレンチも星付きレストランなどはパリの2/3の価格でより美味しい料理が食べられます。フランスの場合は塩辛すぎることが多いが、ベルギーではちょうどよい味付けで非常にQualityが高いです。店構えもかわいらしく、特に郊外のレストランはどれも小ぎれいでおしゃれです。女性なら間違いなく「カワイイ!」と言ってしまうでしょう。当然デザートも見た目、味ともFantasticです。
見どころは豊富にありますが、ぜひこれだけはというのを挙げるとすれば、ゲントの教会にある祭壇画「Mystic Lamb」ファンアイクのMasterpieceで初期ルネサンスを代表する傑作です。ブルージュでは運河めぐりのボート、アントワープでは教会にあるルーベンスの「キリストの十字架降架/昇架」、ブリュッセルはグランプラス(2年に1回Flower Carpetが設置されます)と言ったところでしょうか。ではまた。

欧州退屈日記 その18(大英帝国その2)

2025-02-22 07:33:08 | 日記
前回の続きで、日英同盟があったせいか?多くの日本人が親日国だと勘違いしている英国ですが、差別意識が世界一強いのがこの国でしょう。
差別は人種・階級・国に及びます。もちろん、かれらは京都洛中の「みやこびと」と同様に決して表には出さず、直接的な表現は使いません。すべて間接的アプローチで、常にDiplomaticであり、Sophisticatedされてます。
実例を挙げていきましょう。
旧植民地で、ラテン系の国々の植民は肌が黒かったり褐色だったりの現地人と交わりまくりました。だから南米の人々は混血がやたら多く、メスチーゾとかムラトーとか呼ばれています。ポルトガルやスペインはその最たるものですが、フランスも黒人との性行為によるハーフは多く生まれています。
一方、アングロサクソンは基本的に有色人種と交わるのをよしとしないので(不潔だと思うのでしょう)、混血は極めてまれです。アメリカでは、昔酷かった差別意識(トイレとか公共施設も分離されていた)もかなり薄れ、民族間のハーフも増えてきてます。
イギリスは革命と呼ばれるものはいくつかあれど、他の欧州の大国と異なり、幸か不幸か民衆による民主革命は発生していないので、以前からの社会体制がそのまま維持されています。よって、(栄養を十分取ってきた)上流階級は背が高く、下層階級は背が低いのが一般的です。まあ、中上流階級は2割ほどで、あとの8割はフーリガンやコックニーが所属する下層の一般大衆と言われてます。サッカーの試合を見に行くと、大抵がビールを飲んで上半身裸になって応援してます。中上流階級はサッカーを見たり、ビールを飲んだりはしません。ラグビーを見て、ワインやブランデーを飲みます。(因みにスコッチは輸出用です。)
ロンドン在住の日本人がおしゃれなカフェなどで働こうとすると、必ずアジア人は無理ですと謝絶されます。(有色人種が店員だと店の格が落ちると思っているようです。)
それでもなぜかロンドンやイングランドに行きたがる日本人のなんと多いことか!(チコちゃん風に)
Dusseldorfに駐在していた時代に、元妻が周辺に住んでいる日本人妻何人もからロンドンはめっちゃええで(愉快なロンドン楽しいロンドンという風俗店の宣伝が昔ありましたが、そんな感じ)という話を聞いて、出張でしょっちゅう言っていた私はそんなわけないやろと思いましたが、そこまで言うならと1回連れて行ったら、あなたが言う通り最低のとこやと分かったので二度と行きたくないと言ってました。どうせ行くなら、ベルギーとかフランスとか、ドイツでももっとええとこがいっぱいあるし、という結論になりました。
日本の貧しい現状から比較するとHyde Parkなどはめっちゃ広くて素晴らしいし、博物館・美術館などもすごいのは間違いありませんが、食事や街並み・見どころなどは大陸の方が優れているのは客観的事実でしょう。
食事などは和食やイタリアンなどで同じレベルのものを食べるとLondonはDusseldorfの3倍しました。他の物価も倍近く高かったですが。(ポンドが高かったせいもあります。)
観光は別にして、イギリスの支配層(中上流階級)が現在の社会構造の多くを創りあげたのは事実だし、アングロサクソンが世界を実質上支配しているのも厳然たる事実で、政治の世界では彼らとはAllianceを組み続けないと日本はなくなってしまいます。ただ、仕組みづくりはWiseでSlyでSneakyな上層部の2割が考え出したことで、大衆の労働意欲は低く、ほとんどまともに働きません。ロンドンに住んでいたアパートにエレベータの工事が入り、2週間くらいで終わるとの通達がありましたが、実際は1年近くかかりました。その工事に来ていたワーカーの働く姿を見たことはなく、いつも携帯をいじっているかドリンクを飲んでるかのどちらかでした。イギリス人の間でも”Polish Plummer”という表現があり、イギリス人労働者は働かず役立たずだが、ポーランド人の配管工は素晴らしい=外人労働者は役に立つという意です。
長くなったので、今日はこれまでに。