1月10日(火)<AM11時>
『福島レポート2』
天神橋から渡利地区を3時間以上かけて、初めての土地なのに地図なしで勘で歩いたため、道に迷い途中渡利支所で地図をもらいました。行きあたりばっ旅(^_^;)昔ながらの小さな路地が多くあり、田んぼや、山、川に囲まれなんとなく田舎のおばあちゃん家を思い出すような感じで、福島の中心部と趣が違いました。スープの冷めない距離に自然が豊かに共存している感じでした。
しかし、迷いながらほぼ一周しましたが、どこに行っても1μSv/h以上が頻繁に出ていて、高いところは歩いていても2μSv/h出たりします。時々最初に0が付く数値を見ると、0.8μSv/hでも低いなあと思ってしまうくらい感覚が麻痺します。
そしてやはり多くの人がマスクをしていない現実。僕はマスクをして行きましたが、あまりにもしている人が少なく、若干浮いているような視線を感じたため、外そうかと思いましたが、高い数値を見てやめました。また、定点観測的な測定もしようかと思ってたのですが、知らない街で見ず知らずの僕がそれができるほどの勇気を持ち合わせていませんでした。なので、歩きながら測定器を確認するくらいでした。
渡利支所で渡利中学校の『渡中だより第28号(平成23年12月27日号)』を入手。中学生、保護者、地域の方対象『放射線被ばく低減に関する講演会』が先月あったそうです。わたり病院の斎藤先生という方で、広島原爆被ばく者やチェルノブイリにも関わっていたそうです。できるだけわかりやすく放射線種類、性質、人体に与える影響等について説明があったそうです。
以下掲載記事より。
チェルノブイリの子どもたちの甲状腺がん発症の主な原因は、
1、国による放射線量と被ばくの危険性についての情報公開や除染・避難などの対策が遅れたこと
2、放射性物質を多く含んだ牛乳の摂取による内部被ばくであること。
3、体内に取り込んだ放射性物質を体外へ排出する効果があるとされる、海藻類を食べる習慣が無いこと。
チェルノブイリ原発事故で放出された放射線量は、東京電力福島第一原発事故のそれと比
較してはるかに大量であり、上記の1~3までを考えたとき福島県の場合は、内部被ばく
による甲状腺がん等の発症は少ないと考えられるそうです。
また、細胞分裂の盛んな子どもほど、リスクは大きくなる傾向があるけれど、線量的には
深刻に考えるほどのものではないこと、また、放射線についての正しい知識と健全な食生
活を心がけることが重要であり、健康な体作り、冷静な判断と行動に心がけて生活してほ
しいとのことでした。という記事が掲載されてました。
最後の方の『…線量的には深刻に考えるほどのものではない…』とのこと。学校発表の校
庭線量0.41μSv/h。僕が測って実感した渡利全体1μSv/h以上が多いという現実。深刻で
はないのか…。どうして甲状腺がんの発症が少ないと言えるのか…。