クオリティー・オブ・ライフ QOL

医院・クリニック開業コンサルタント 佐藤 徹

継続は力なり

2011-08-18 09:23:56 | インポート

03  「へー!?サーべイメータ(放射線測定機)ってそんな構造になってるんですね!」
 今回の勉強会で講師となる、超音波やレントゲンを扱っているメーカーの担当者の説明に、聴講者の皆は初めて見る機器に驚いている。

 当社では、恒例となっている毎月第3金曜日の夜に、関連会社約10数社が毎回当社の事務所に集い、持ち回りで開業全般に関わる自社の特徴や、各診療科毎に応対しなければならない様々なノウハウを共有するための勉強会を行っている。
 この勉強会も、かれこれもう2年になるが、皆忙しい時間を割いて真面目に毎月行ってきた。勉強会自体は、2時間と短時間ではあるが「継続は力なり」で、講師を担当する月の会社は、それなりに資料を整理するため、大変な時間を要しているので、内容が濃くあっという間の2時間である。

 この試みの肝心は、各社間でお互いの商品知識を共有化し、他社の製品を知ることにより、例えば「レントゲン照射部位による機器のベストな設置スペース」や「機種によって違う電源容量」のことや、過去の経験を基にした「他社のIT関連機器との相性の問題」であるとかの様々な議題を設け、お互いが意見交換しながら切磋琢磨している。
 お互いの会社のことは案外知らないもので、最新の血球計数機の基礎知識などを学ぶことで「臨床検査とは何か」「血液の特徴とは」「心電図について」など、議論の枝葉が広がっていき、基礎的な質問が毎回飛び交い、大変役に立つ勉強会になっている。

 最近行った大手リース会社の営業マンの話も、大変盛り上がっていた。
 金融ファイナンスの裏話も含めた勉強会は、皆聞きたい事が多く、あちこちに話の内容が飛んでしまう。金融業界の裏話などは、日頃の彼らには触れる機会が少ないと思うので、知らず知らずのうちに、みんな興味津々。
 他社研究を学び合うことで、いつのまにか自身の幅広いスキルアップにもつながっていくのであろうと思うと頼もしい。

 何よりも、私以外はみんな若い連中ばかりなので、今まで病院やクリニックでお互いに時々顔を見合わせてはいたが、話したこともない他社同士の若者が、この勉強会を通して知り合いになり、盛り上がっているのを目の前で見ているのは、甚だ感慨深いものがある。

 月に一度だけの小さな啓発運動ではあるが、お互いの商品知識を蓄えることで、今後の現場でのお客様への対応に反映され、更に満足度のアップに繋がっていけばいいなと思っている。