つうこのなにげない日々

札幌のおいしいもの、あちこちお出かけ、映画、音楽の感想、ボランティア、その他日記風なんでもあり・・・

みなさん、さようなら  久保寺 健彦著

2010-04-06 23:42:18 | 読書感想
本は「清田図書館」で借りて読んでいます

たまには自分でも買いますが、読んだら、入院している
友人に貸します。

借りるにしろ、買うにしろ手元に残らないので
読書感想文のようなものを書いて忘れないように
しています。


みなさん、さようなら
芙六小学校を卒業したのは全部で107人
みんな団地に住んでいた
主人公悟は小学校を卒業して17年間、同じ団地
に住み続ける と言うより団地から出ようとすると
パニック障害をおこす

悟は中学校には行かない(登校拒否)
団地内のコミセンで勉強し、身体を鍛える

団地の主婦達には気味悪がられるが、団地内を
小学校の級友とパトロールし始める

中学校に行かなくても、卒業証書をもらえ、
就職しようとする。団地内にあるお店は限られて
いるが、ケーキ屋さんで時給50円で働き始める

恋人も出来るが、団地から出る、出られないの意見の
食い違いで別れる

看護士だった母親が脳梗塞で倒れ、亡くなる
一人きりで葬式を出した悟は 母が自分の故郷に
散骨を望んでいる事を知り団地を出る
悟 30歳
悟が卒業生107人の最後だった
皆、団地を出て帰らない


  秋の旅立ち 木戸清三著
最愛の伴侶を癌で失って一年あまり
かえらぬ妻を慕って酒に救いを求める日々

妻の親友の池内さんに偶然再会する
夫と別れて、塾を開こうとしている池内さん
塾も進学塾ではなく、授業についていけない子供の
補習を行うような塾
賛同した主人公は仕事を手伝うようになる

池内さんに心惹かれながらも、亡き妻が忘れられない
主人公 というより、忘れる事に罪悪感を感じている

主人公の周囲の人達 兄、息子の話もからめながら
物語が展開していく

主人公は家を息子夫婦に渡し、
池内さんが塾と住まいを兼ねて借りた家に引っ越す

その時、妻が書いた絵を持っていくかどうか
壁に飾るかどうかでもめる

池内さんにしてみれば、亡くなった人の事は
忘れて欲しいというのが本音だろう

生別、死別の差が出ていると思いました

私の周りにも同じような人がいるので、他人事ではなく
読みました