前の記事の続きです。
◆保育所(子ども園)の修了式でのあいさつ
慌ただしい年度末に、小学校に入学してくる子どもたちの保育所の修了式というのがありました。1ヶ所ではなく、3ヵ所あり、全部参加しました。そこで、来賓祝辞を頼まれました。
小学校に安心して入学してもらえるように楽しいことをしようと考えて、マジックをすることにしました。小学校の入学式でこの種のパフォーマンスをする校長先生はいますが、来賓としてはないかも…。でも小学校入学の心配を減らして、楽しみにしてくれるのであれば、何でも私はします。!
前日には準備を終えて、当日の朝。もう少し子どものためにできないか考えました。その保育所を修了児のほとんどは、私の学校に入学してくるのですが、2名はそれぞれ近くの別の小学校に入学します。そして、その2つの小学校の校長先生は2人とも欠席と聞いていました。
そこで、それぞれの子どもたちがさみしい思いをしないように、それぞれの校長先生からの声のメッセージを届けようと思いつきました。すぐに二人の校長先生に電話をかけて、協力をお願いし、歓迎の声をICレコーダーに録音させてもらいました。
そして、いよいよ本番。マジックで空の袋からICレコーダーを取りだし、それぞれの校長先生のメッセージを会場に流しました。自分一人だけ違う小学校に行く子どもの嬉しそうな顔が2つ。そして、本番の花がたくさん飛び出すマジックを!会場が拍手に包まれ、私は自己満足の世界に。盛り上げたぞと心の中でガッツポーズ!
普通ならこれで終わりなのだと思いますが、これには後日談がありました。
たった一人違う小学校に行く子どもさんのお母さんから、その後保育園の園長先生に、お礼の電話があったそうです。不安だったわが子が、小学校入学がとても楽しみになり、感謝する内容だったそうです。
さらに、私の学校に入学する保護者の方から上の子の連絡帳を通して感謝のメッセージをいただきました。修了式に参加していて、私が行ったパフォーマンスで、こんな楽しい校長先生のいる小学校に行くのがうれしい気持ちになったそうです。さらに、一人だけ違う小学校に入学する子どもへの配慮がとてもうれしかったという内容でした。
ご自身が上のお子さんが他の保育所にいる時に、一人だけ違う学校(本校)に行く経験をさせて、お子さんにさみしい思いをさせてしまったそうです。さみしい思いの子どもに対するやさしさに感激したことが綴られていました。
さあ、次は、入学式のお話を考えなければ…。校長の仕事を楽しんでいます!(H.28.4.4発行)