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ポーをゆく

ポーランドで生活始めてみました。

おやすみ、クマちゃん

2008-08-19 18:12:55 | 文化

「おやすみ、クマちゃん」という昨年公開されたアニメーション映画が、ポーランド発のものであることを最近になって知りました。情報に疎い私は、今に至るまで全く知りませんでした。一足も二足も遅れて、ちょっとしたマイブームです。
ポーランドでは1970年代から人形アニメーションとしてテレビ放送され、現在に至るまで繰り返し再放送されているようです。およそ7分で一話終了の子供向けアニメで、主人公のコグマ、ウシャテクがパジャマを着た姿で一日の出来事を語りだします。

インターネットで公開されていた日本語版を一話、試しに見てみましたが、これがどうでしょう、かなりかわいい!手の込んだ作りで、音楽もかわいらしい。
次に、ポーランド語版を見てみました。
日本語版では、丁寧に吹き替えされていますが、ポーランド語版では、おじさんらしき人物の声が、すべてのキャラクターの台詞を担当しています。

そうなんです。ポーランドで感じたテレビでの違和感。映画でも何でも、声優による吹き替えがなく、朗読なのです。
アメリカ映画がテレビで放送されるときも、ボリュームを下げたオリジナル英語音声の上にかぶせるようにして、ポーランド語の朗読が流れるんです。
もちろん映画館では英語音声に字幕で見られますが、テレビでは強制的に朗読です。

このクマちゃん、公開されてから随分時間は経ちましたが、もしまだ知らない方がいたら、ぜひ公式サイトをちらっと見てみてください。かわいらしい雰囲気だけでも味わいがあります。ポーランド語のオリジナルタイトルは、Miś Uszatek です。
http://www.oyasumi-kumachan.com/
日本の女性好みですかね。
内容は子供向けで、ちょっと退屈かもしれませんが、シレッと道徳的な説教をしているところなどは、わりと笑えます。子供への教育的側面が露骨でおもしろい。

カジミエーシュ・ドルヌィ

2008-08-19 00:06:50 | 文化

週末に、カジミエーシュ・ドルヌィという小さな町に観光に出かけました。華やかな場所ではありませんが、のんびりしたポーランドを味わえるところです。
絵に描いたような田舎のイメージでしょうか、何もなくて良い雰囲気、というのが印象でした。
十字架の立っている丘に登ってその小さな町を見下ろすと、ヴィスワ川も一緒に一望できて、ゆったりとした気分になれます。
特に見所のある町ではないのですが、ポーランド人の間では観光地として有名で、文化的な催し物がこの町で開かれることが多いのだそうです。

本当に何もないのですが、のんびりした雰囲気が良くて、また訪れたくなる場所です。
童話に出てくるような田舎の町でした。
雌鳥をかたどって焼いたパンが有名らしく、あちこちで売られていました。オリジナルとそうでないものがあるそうで、オリジナルには刻印が押されてあります。パンとして、とくに大きな違いはないのでしょうが。


カジミエーシュ・ドルヌィまでは、プワヴィという都市からが頻繁にローカルバスがでています。電車かバスでプワヴィまで来て、そこで乗り換えることになります。ワルシャワからはカジミエーシュまで直通バスが出ているようですね。ルブリンからもアクセスできます。

ちなみに、ポーランドで電車での移動はオススメできません。防犯上不安ですし、運賃もバスより高く、遅れることもしばしば、第一に本数が驚くほど少ない。
一方バスは、ローカルなものも都市間のものも、ほぼ定刻で運行され、料金も安く、様々な場所をつないでいるので便利です。

ワルシャワ旧市街

2008-08-15 02:11:32 | 文化

明日からしばらくお天気が悪いとの予報でしたので、今日は旧市街に散歩に行きました。新世界通りから入って、えんえんと真っすぐに歩き続けるとたどり着きます。
ここでは乙女が夢見るような、ヨーロッパ的な街並みに出会えます。現在見られるものは復元されたものですが、「ワルシャワ歴史地区」として世界遺産に登録されました。
悲しい歴史を経て、瓦礫の中からこの旧市街が復活したことを思うと感慨深いものがあります。

2年前にこのあたりを訪れたときには、新世界通りから、この旧市街に通じる道のいたるところで整備工事を行っていたのですが、今はその整備が終わったのですね。道が何だか小奇麗になりました。ちょっと風情に欠ける気もしますが。

こんな街並みが広い範囲に広がっていたら、もっと素敵なんでしょうが、残念ながらロマンチックなのはワルシャワのごく一部です。
現在のワルシャワはロマンチックな場所ではないけれど、もっとたくましく生きているイメージでしょうか。首都でありながら生活感に溢れ、私はわりと好きです。
そんな本当の姿のワルシャワを、これからじっくり見ていきたいです。

Kapitał bez poświęceń

2008-08-08 00:49:34 | 文化

とある銀行のウィンドウに張られた、この銀行自身の広告。
一発でぱっとひらめいた人には、結構笑える広告らしいのですが、私には教えてもらった後も、ぱっとしないジョーク。

Kapitał bez poświęceń 犠牲を払わずに投資、とでも訳しましょうか。
ひらめきましたか?

ポーランドの銀行における利息は、日本人からすると驚くようなものがあります。
一年の定期預金で年率8%なんて、日本じゃ考えられないですね。
信用度もありますし、インフレ率が高いため、一概にはなんとも言えませんが、世界的に物価上昇のご時世ですから、預けているだけでは財産が目減りしていくだけなんでしょうか。


結婚式

2008-07-21 22:13:01 | 文化

ポーランドの結婚式は長い!10時間から12時間は覚悟してお出かけです。
ここでもお祝い金を送る習慣がありますが、日本との違いは匿名で渡すこと。
無地白色の封筒に入れて、直接新郎新婦にお祝いの言葉をかけつつ渡します。
匿名ではありますが、「近い親戚だから…」とか「応援したいから…」などと結構な額を包んでいるようです。

日本では、新郎新婦に関係のある人々しか招待されませんが、ポーランドで招待するときには、必ず2名で招待します。
招待された側もほぼ2名で出席します。彼氏彼女、夫婦、友達、とにかくセットで招待。セットとなる人がわからなければ、メインで招待する人と「同伴者さま」という形で案内が届きます。
おわかりでしょうか、つまり日本の2倍招待されるということです。

結婚式は必ず土曜に催され、オーソドックスにはまず教会で結婚ミサを行い、その後チャーターしたバスに招待客を乗せて宴会会場まで移動です。
この移動が一時間近くかかることもあり、たいてい田舎の中の「えっ、ここ?」というようなロケーション。
街に近いほど会場費が高いため、たいてい田園風景の場所まで移動です。

午後4時、5時くらいにミサが終わると、パーティー会場に着いてから翌朝の5時まで、さあ宴会の始まり始まり。
まずはお食事。日本の披露宴では、たいてい少盛で次々運ばれてきますが、こちらのお国では一皿目からすでにばっちり一人前の量で出てきます。朝の3時になってもメイン料理が出てくるので、自分で調節しないと大変なことになります。

とりあえず皆が食事をひと段落したところで、生バンドが演奏をはじめ、ここからは
ひたすらダンス。(ダンスができないとつらい)
食べては踊り、食べては踊りで10時間をつぶすのです。
だからやっぱりペアで招待しないといけないんでしょうね。

夜中の12時までは、何とかがんばれるのですが、それ以降はもう拷問に近い。
朝の2時を過ぎたあたりから、招待客も「もう帰りたい」モードになってきます。
みんな30分おきくらいに「今何時?」と尋ねあうようになります。
眠気を払うために、満腹でも新たに運ばれてくる料理をダラダラと食べ続け、踊れなくても目を覚ますために時々踊りにいく。

もう限界、助けて!と心の叫びを上げたころ、やっと空は明るくなり心待ちにしていた帰りのバスがエンジンをかけるのでした。

ちなみに今回出席したウェディングは、私も新郎新婦ともに友達だったので、お祝いの気持ちは100%でしたよ。
ただ、長すぎるんです。友人でさえつらいのに、あまり関わりのない人の結婚式がさらにつらいのがわかるでしょう。