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ポーをゆく

ポーランドで生活始めてみました。

ヴィエルカノッツ ポーランドのイースター

2009-04-14 16:34:38 | 文化

イースターになると、テレビも街もどこもかしこも卵とヒヨコだらけ。
復活祭の卵というのは新しい生命の象徴でありますが、ちょうど春の訪れと重なって、ウキウキしてかわいらしいもです。
イースター前日の土曜からイースター翌日の月曜まで、ほとんどの店が閉まってしまうので買い物は事前にしておかないといけません。
レストラン等もほとんど開いていませんので、外で友達と会ってお茶、というのも非常に難しくなります。営業している店がなかなか見つかりません。
そういうわけで、教会に行くか家でおとなしくしているのが、これまた正式な過ごし方となります。

前日の土曜には、イースターの食べ物(ゆで卵)を小さなバスケットに入れて教会に行き、清めてもらいます。
清めてもらったあと帰宅するまでは、同じ人がバスケットを持っていないと不吉、なんて迷信めいた習慣まであるようです。
一週間前に清めたカラフルな花束は、その後一年間保管するのだそう。
これも一年後、普通に捨ててはいけないらしく、どこかへ行って燃やすのだそうです。
ポーランドではクリスマスイブには肉を食べてはいけないことになっていますが、イースターに関しては復活祭当日ではなく、受難日の金曜日に肉食が控えられているようです。
イースターの食べ物といえば、専らタマゴ。たっぷりゆで卵に白バルシチをかければ、おいしくていくらでも食べられますね。

水をかけられるのに注意しなければならないのは、イースター翌日の月曜です。
水鉄砲、水風船、バケツを持っている人には注意しましょう。
旅行者でも関係なく、全くの他人でも水をかけられるそうなので、特にみんなが元気な午前中は外出しないほうがいいのかも。
実際午前中には、きゃーっという黄色い叫び声が外から聞こえてきていました。

岩塩のランプ

2009-04-11 04:30:06 | 文化

ポーランドにある世界遺産の一つに、ヴィエリチカ岩塩坑があります。
ワルシャワからはちょっと遠いですが、クラクフという古都から近く、アウシュビッツ絶滅収容所にも比較的近い場所にあります。
外見からはわからない地下坑道が広がっており、すべて岩塩からできた礼拝堂などを見ることができます。
地下のかなり深いところまで降り、暗い道を進んでいくので、ガイドつきのツアーでのみ見学できます。
英語ツアー料金とポーランド語ツアー料金が違うため、ポーランド語わからないけど説明は聞かなくてもいいわ、という人ならポーランド語の安いツアーで見学したほうが得策。
私が何気にがっかりしたのは、その落書きの多さ。とくに韓国語の落書きが非常に多く目につきました。

さて、そこの塩を使っているかどうかは不明ですが、岩塩でできたランプがあり、これがなかなかきれいなんです。
先日たまたま見かけたものだったので、すかさず写真に収めました。
日本に持って帰ると湿度で若干溶ける、という噂もありますが、とにかく見た目が幻想的ですよね。
私はランプではなくて、この岩塩でつくったアロマバーナーを探しているんですが、なかなか見つかりません。

脂の木曜日

2009-02-20 04:02:57 | 文化

今日はポーランド語でtłusty czwartek、英語に訳されるとfat Thursday、さらに日本語では脂の木曜日、という何とも脂ぎった名前の日です。
キリスト教暦のレント(受難節)前の最後の木曜日、受難節には食事の節制が求められた昔の風習から、この日が最後のご馳走の日だったわけです。
復活祭の日が毎年変わるように、この日も毎年違うわけですが、今日がこの日だったとは、朝パン屋でドーナツを買い求める人々を見るまで気が付きませんでした。
ポーランドでは伝統的に、この日にお腹いっぱいドーナツを食べる習慣があり、人々は10個、20個の単位で買っていきます。
この国でおなじみのドーナツはポンチキと呼ばれ、中にバラのマーマレードが入っています。今日のポンチキには少ししか入ってなくてハズレでしたが…。
この日各地でお店に行列ができているのは、ドーナツを買い求める列なんですね。

毎年巡ってくる受難節。
そしてその後に必ずやってくる復活祭。
受難節という重く暗い時を経てこそ、復活の希望と喜びがあるのです。

ポーランドのクリスマス

2008-12-27 01:39:25 | 文化

カトリック信仰の強いポーランドでは、クリスマスは大イベントです。
クリスマスが近づくにつれ街が盛り上がっていく、という感覚はほとんどないのですが、地味に、厳かに人々はクリスマスを迎えます。
24日は肉を食べてはいけないという習慣があるため、イブのお料理は魚料理。ニシンのオイル漬け・酢漬け、鯉のフライ、白身魚のあんかけなどをはじめ、肉を抜いたピエロギ、キャベツの煮込み、パルシチ、ピクルスのサラダなどが食卓に並びます。
これらの料理を何日か前から準備していくため、冷蔵庫はいっぱいに。

クリスマスを前にした教会からは、ずらーっと行列ができていました。
一体何かと思って尋ねてみると、なんとそれは懺悔のための行列!
一年間心に秘めてきた罪の告白という感じでしょうか。
クリスマス当日も、ミサは一日8回くらい行われるにも関わらず、毎回教会が人であふれていました。
ポーランドでは、25日・26日がクリスマス本番。
この2日間たいていの店は閉まりますので、家族で揃って食事をし、あとは教会に行くか、はたまた家でゴロゴロするか、というのが正式な過ごし方といえましょう。
テレビをつければ朝から晩までクリスマスにちなんだ映画のオンパレード。
のんびりと映画でも観ながら、家で何もしないで家族と過ごす、これが一般的な過ごし方のようです。

溢れんばかりの人々が、教会に入ってきては生誕のモチーフを前にひざまづいていく。
国の変化に伴って人々の信仰も変わっていくのでしょうが、このような信仰に支えられた国は長く続くのだろうな、と思いました。
またある教会では、キリスト生誕の様子を実物で再現しようと、動物を借りてきて馬小屋の様子を描写していました。
気温は0度前後、まだまだ寒さは序の口ですが、小雪が舞う中のクリスマスでした。





犬好きな国

2008-11-26 03:55:22 | 文化

突如街に現れた白い犬。
新しいディズニー映画の宣伝みたいですね。ボンドよりボルトを観に行け!という口コミがあるくらいなので、おもしろい映画なのかもしれません。
犬好きとしてはちょっと期待してしまします。

映画とは関係ありませんが、ポーランドでは犬を飼っている人の割合がとても多い気がします。
ソースはわかりませんが、実は犬の保有率が世界有数とか。
確かに友達の家でも、一匹といわず、2匹・3匹と飼っていました。
何といってもスゴイところは、一軒家で数匹ではなく、アパートで何匹も飼っている場合が往々にしてあるということです。
ポーランドの住宅事情といえば、一軒家では話が別ですが、ふつうのアパートの広さというと、それほど広いわけではありません。むしろ狭い所も多いです。
にも関わらず、わんさわんさとワンコがいるわけです。

以前写真を載せた犬のトイレにも納得ですね。
街を歩けば当然、犬のフンに遭遇します。
そのフンが同じ場所に何日もあることはないので、誰かがきちんと掃除をしているんですね。
しかしポーランドで、飼い主がフンをお持ち帰りしているかは不明です。

万霊節のキャンドル

2008-10-28 20:16:49 | 文化

10月もすでに終盤、時間は刻々と過ぎていくものです。
この時期、街角はオレンジかぼちゃのハロウィン色でいっぱいになりそうなものですが、こちらポーランドではほとんどその気配がありません。
いわゆるアメリカ式のハロウィンを楽しむ習慣はほとんどなく、人々の関心は11月1日の諸聖人の日に向かっています。万霊節ともいわれます。
ポーランドでは国民の祝日になっており、家族で集まって、ビンに詰められたロウソクをたくさん持ってお墓参りをする習慣があるようです。
日本でいうところのお盆のような感覚でしょうか。

秋の始まりころから、スーパーで広いスペースをとって並んでいるキャンドル、何だろうと思っていたわけですが、用途はお墓に供えるものだったわけですね。
たしかに部屋に飾るにしてはちょっと色気がないなと思ってました。
納得です。

先日初めてこちらの墓地に行ったのですが、ちょっと不思議でした。
火葬しないから当然なんですが、お墓が大きい。そして一人一人にお墓があり、○○家の墓、というのが無いわけです。ほほう、ちょっと変な感覚です。

きのこ狩り

2008-10-20 21:26:29 | 文化

きのこ狩りのため田舎まで出かけました。
日本だと少し車を走らせると山が見えてくるところですが、ポーランドでは行っても行っても平地が続きます。人々が山や海などに非常に関心を持つのがうなずけますね。

さて、きのこ狩りは初めての体験だったのですが、イメージしていたものとは大分違い、非常に疲れました。イメージとしては、ポコポコ大量のきのこがあちらこちらに生えていて、それを花を摘むようにポンポンつみとるだけかと思っていました。
そんな簡単ならきのこはもっと安いのでしょうが、あっちこっちにきのこを見つけに行かないといけないのですね。
しかも毒キノコも一緒に大量に生えてますので、なんだか不気味です。
慣れない私はなかなかきのこが発見できず、慣れた方々はあちこちで発見していました。
ポルチーニ茸も見つかるのかな、と思っていましたが、時期が過ぎていたようで、収穫できたのは最も安価なきのこが中心になりました。
帰宅してから暖房の配管の上で乾燥させたり、水煮したりして、保存性を高めます。そしてそのきのこはピエロギの中身になったり、スープになったりするわけですね。



ベトナム料理レストラン

2008-09-24 02:35:24 | 文化

多くの欧米の都市では、様々な国の人々が混在する現状がありますが、ここポーランドでは首都ワルシャワにあっても、外国人はまだまだ目立つ存在です。
最高失業率30%という脅威の記録を出したこともあるポーランド、そんな事情から、外国から働きに来るというよりは、外国に働きに出るほうが圧倒的に一般的だったわけです。(失業率に関しては現在、10%を下回るところまで改善しました)
たいていの都市では、アジア系の外国人というと筆頭に思い浮かぶのは中国からの人々ですが、ここワルシャワでは多少事情が違ってきます。
混乱の続いた国家の経緯から、実はワルシャワにはベトナムからの移民が多く、かなりの人々が帰国した現在でも、ワルシャワでアジア系移民、というとベトナムからの人々を思い浮かべるような状況になっているのです。

そしてロンドンに溢れる中華料理屋に比べ、ここワルシャワに多いアジア系のレストランはというと、ベトナム料理レストランなのです。
街のスーパーでも、ライスペーパーやライスパスタなどが扱われています。
先日、スーパーで買い物をしていたら、ライスペーパーを手にしたポーランド人兄ちゃんに「これ何?」としつこく聞かれ、水にひたして柔らかくするところまで説明してしまいました。

さて肝心のレストランでのお味はというと、入ったレストランが悪かったのかもしれませんが、確かにアジアの味はするけれど、…インチキ中華??…、というものでした。
場所が悪かったのでしょう、今度は違うレストランで挑戦してみます。

誕生日と名前の日

2008-09-11 18:31:22 | 文化

先日日本からとても可愛らしいカードが届いたので登場してもらいました。

ポーランドでは誕生日のほかに、名前の日、というものがあります。
カレンダーには一日ごとに名前が記載されており、自分の名前の日にはお祝いをするのだそうです。今日は「アンナ」さんの日、今日は「ピヨトル」さんの日、と365日キリスト教の守護聖人の名前が割り当てられているんです。

ポーランドは世界でも有数のカトリック大国。
昨今の近代化の中で、人々の信仰に変化が出てきているようにも見えますが、それでもキリスト教に基づいた習慣が根付いています。
お酒の大好きなポーランド人ですが、クリスマスの日には一滴も飲みませんから驚きです。
生命倫理に関する法律改正の議論の際には、キリスト教倫理に基づいて抗議の声が上がります。
そんな基盤が、歴史上から国が消えても再び復活する原動力になったのかもしれません。

年齢を重ねるにつれ、誕生日よりもこの名前の日を主にお祝いするらしいです。
確かにある程度の年齢になると、誕生日を迎えてもあまり嬉しくなくなりますから、なるほど理にかなった習慣ですね。

ワルシャワの動物園

2008-08-24 18:32:28 | 文化

動物園に行ってきました。
写真のポスターには、「世界にいるコウノトリの4匹に一匹がポーランドのコウノトリ」とあります。そうなんですかー。
ポーランドではコウノトリはとても馴染みの深い鳥のようです。
冬は寒いのでアフリカに渡り、夏の間はポーランドで過ごすんですね。
ちなみにコウノトリをポーランド語で「ボッチャン」といいます。坊っちゃんみたい。

この動物園は、ヴィスワ川の東側、北プラガ地区のあたりに位置します。
実はプラガ地区というと治安が悪いことで有名で、地元の人でも、とくに北側には近寄らないそうです。
治安の悪い地域で被害にあうのは、たいていその地域で見かけない顔なんだそうです。住民になって、ギャングが顔を覚えてしまえば襲われることはない、なんて言われましたが、それでも嫌ですよね。
この地区にはサスカ・ケンパと呼ばれる大使館が散在する地域もあり、全域が危ないわけではないようですが、それでも用事がなければ川を渡ることはない場所です。
プラガという地名も、チェコのプラハとポーランド語では同じ名前ですから、何だか寂しいものです。
警官の巡回などで警備強化しているようですが、地域が変わっていくまでには時間がかかるのでしょう。

そういうわけで、今回は友人のテコンドーのプロを連れて出かけました。
何事もなく、動物を間近で見られて楽しい時間をすごせました。