安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

生きる力

2014年09月09日 | 月刊ブログ
 雨ばかりの暑い夏が終わり、朝夕の風に秋の気配を感じるころとなりました。もうすぐ中秋の名月。澄み切った夜空に、まあるい大きなお月様を見たいものです。
佐世保の学校では、いよいよ今週から10月まで初級公務員の試験が行われます。学生たちは、最後の追い込みに精を出しています。

 先日、市役所の大卒程度(上級)試験の内定が出ました。3次試験では、市長、副市長の面接が行われたそうです。公務員試験では、やはり地元志向が強く、この市役所の試験も難関でした。
 その難関を突破した学生は、ほんとに嬉しそうでした。私たちも、ほっと一安心。嬉しさが連鎖してきます。学校では、科目の指導はもちろんですが、2次3次の面接の練習では、どうしたら好感を持ってもらえるだろうか、どうしたら効果的に自己をアピールできるだろうかと、それぞれの人物を見ながら練習を進めていきます。
練習をしすぎて、あまりに流暢に話すと熱意が伝わりにくくなります。私たちが一番恐れるのがそのパターンです。
 面接練習の中で家族についての質問をすると、その人が普段の生活の中で家族とどのように関わっているのかがよくわかります。
 料理が得意で家族のために夕食を作る男の子だったり、母親や妹と一緒に、休みの日にはショッピングに出かけると話す女の子など、育った環境も見えてきます。面接官は、きっとその人の言葉から家族の関係やその人となりを確かめたいのだと思います。

 今は、少子化で兄弟の数も少なくなってきていますが、ある本では、その人の性格が生まれてきた順番で形成されるということが書いてありました。
 第1子は、家族にとって初めての子供で愛情を一身に集めます。自己肯定感が強く、おっとりとした気質を性格のベースに持っています。しかし、第2子の誕生により状況が一変、「お兄ちゃんお姉ちゃんだから」と我慢を強いられることになります。嫉妬を覚えながらも自然と下の子の面倒をみるようになり責任感を持ちながら成長します。周りからはしっかり者だと言われ、自分の思いよりも周りの考えを優先し調和を大切にする人に育っていくそうです。
 
 今では珍しい真ん中の子は、上と下の兄妹に挟まれて育つ、甘える事も甘えさせる事も経験し、どういう場面でも上手く振舞えます。「自分は自分」といったマイウェイ主義になりやすく、自立心が早くに芽生える傾向があるそうです。
 
 末っ子は生まれた時すでに兄姉がいるので、一緒に遊ぶのはいつも年上の兄姉です。必死に追いつこうとしながら成長していくのが末っ子です。アピールがうまい・負けず嫌い・甘え上手、自分を中心に世界が回っていると思っている、思ったことをすぐに言うなどの特徴があります。また、不思議と一流スポーツ選手には末っ子が多いそうです。愛されるコツを体得しているので、ある程度のワガママは許されてしまうトクな性分だそうです。
 
 ひとりっ子は、家族の愛を独占して育ちます。おもちゃの取り合いになることもなく自分のペースでゆっくり食べる、遊ぶ時はひとりきり、ひとりの時間が苦ではない、争う相手がいないので平和主義だそうです。妄想癖があるのも特徴だそうです。
 
 それぞれの生まれる順番から、自然と、生きる力が養われているのかもしれません。
 
 身近で考えると、私の3人の子供たちの性格は・・・そうですね、三人三様何となく生まれた順番が表れているようです。
 自分はどうでしょう。私は第1子で、書かれている通り愛情を一身に集めて育ちました。しかし五つ下の弟が生まれてからは親に甘えたい感情を我慢して成長してきたような気がします。
 
 いろんな個性が集まって家族という単位を構成して、その中で個々の人格が育っていきます。そう思うと、どんな家庭に生まれるか、どんな順番で生まれるかは自分ではどうしようもない運命のような気もします。

 社会を震撼させた凶悪犯罪の加害者などは、その成育歴に問題がある場合が多いことが、育った環境の大事さを物語っています。
 
 この世に生を受けて生まれてきた赤ちゃんは、真っ白の状態からその人格が形作られていくのです。いつも周りのことを考えて優しい心で声掛けができる人になってほしい。どんな試練にも果敢に立ち向かう強い精神力を持った人になってほしい。
 親は子供にいくつもの期待をかけながら育てていきます。
 子供にとっての環境である家族や親、そして加えて、養育にかかわるすべての人が、愛情をいっぱい注いでスキンシップを十分に行えば、生きる力が育っていきます。私たちは、これからの社会を支える子供たちを、たくさんの手で育てていかなければならないと思います。
 さらに、どんな逆境でも乗り越えられる強い生きる力をも付けてあげたいと思います。
 
 ある女子学生は、「お父さんのような強くて立派な公務員になりたい。」と志望動機を述べていました。日常の家族の様子が目に見えるようでした。

 photo by mizutani

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