安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

はじまりの予感

2017年03月16日 | 月刊ブログ

 福岡まで西九州道を通って車を走らせると、唐津を過ぎたころに、一面の菜の花畑が現れます。はじめは黄色の塊ばかりが目に入って、それが菜の花であることにしばらく気が付きませんでした。もう、そんな季節なのかなと、このひと月が余りにも早く過ぎていったことを感じました。

 

 骨折をして、今まで、年齢的にも上の立場から人と接して私でしたが、一瞬にして手足が自由に使えない状況になってしまい、すべてに人の手を借りないと何もできない自分になってしまいました。弱者になって、人の気遣いや思いやりを、改めて気づく機会になりました。こちらからは、なるだけ迷惑をかけないようにと思っているのですが、どうしてもやってもらわないとできないことも多くあり、甘えるしかありません。と同時に、家族のありがたみや、ふとしたやさしさが心にしみて有難く、ことさらの感動を否めませんでした。おかげさまで、やっと松葉づえがとれて、何とか歩けるようになりました。不自由さに勝る今の環境のしあわせを感じたひと月でした。

 

 さて、3月3日には、長崎校の、10日には佐世保校の卒業式が、厳粛に、執り行われました。両校とも、たくさんの保護者の方のご参列の下、一人ひとりに卒業証書が手渡され、2年生には専門士の称号が授与されました。壇上に登る卒業生の姿を見ながら、それぞれとの思い出がよみがえってきました。保護者の方もそのご安堵はいかばかりかと拝察いたしました。

 表彰では、最優秀賞、優秀賞、特別賞と順に名前が呼ばれ、壇上に上がるまでに受賞者への授賞理由が読みあげられ、この選考に、異論のないことを皆が確信しました。受賞者に共通して言えるのは、成績だけではなく、人として優れているということです。規律正しい日常生活、周りへの気遣い、わけ隔てない人との関わりなど、それはみんなのお手本でした。そして、やはりそんな人のことは、誰からも評価され、希望の就職先からも選んでもらえるのです。

 今日の善き日に、重ねておめでとうございます。

 

 卒業式後の学校は、教室もガランとして、物寂しい感じがします。それでも、4月の出社までの時間を惜しむかのように、代わるがわる2,3人で学校に来てはおしゃべりをしたり、ご飯を食べに行ったりと顔を見せてくれます。まだ、卒業式の余韻に浸っているのは私たちだけではないようです。先のことは置いといて、ここにいる間はまだ学生なのです。

 

 この季節になると、高校を卒業した春休みのことを思い出します。昼間はもうすっかり春の陽気になったそのころ、お縁に腰かけて、庭のモクレンの花を眺めながら4月から始まる新しい生活のことに思いを馳せていました。

 一つが終わり、新しい何かが始まる予感がするこの3月です。

 今日は、「長崎校の入学式での『新入生宣誓』の原稿ができたので添削をお願いします。」というメールが入りました。

 立ち止まってはいられません。もう、来週から新入生の事前学習会が始まります。

 

 学校の一年は、この卒業式で一巡し、また、入学式でスタートします。

 どんな人が入学してくるのか、夢を持ってこの学校を選んでくれたことに感謝をして、また一年、学生とともに精一杯頑張るのみです。

 

 写真は、早春の、とてもいい香りの沈丁花です。花言葉は、この季節にピッタリの「栄光」「不滅」「永遠」です。

 

 卒業生の皆さんの今後のご健康とご活躍を心からお祈りいたします。頑張ってね!

  Photo by mizutani

 


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