金融危機情報のメモ

日々、流れていく情報を忘れないよう、多くの人と共有できるようメモをしていきます

Europe2020 GEAB第34号(2009年4月16日)広報版

2009-04-18 10:46:48 | Europe2020

2ch経済板の有志が日本語に翻訳してくれたものをコピペ。翻訳は大意は間違っていないかと思いますが、細かな誤訳がある可能性があります。

また、Europe2020では英語で有料版も配信しています。お金がある方はそちらをご利用ください。

英語原文
Summer 2009: The international monetary system’s breakdown is underway
http://www.europe2020.org/spip.php?article600&lang=en


日本語訳(4/20に修正版に変更)

82 名前:金持ち名無しさん、貧乏名無しさん[sage] 投稿日:2009/04/20(月) 02:57:41
     /⌒ヽ   
     ( ´ω`) GEAB34英語版を訳しましたお
     / つ と)仏→英は誤訳が多くて申し訳ないですお
その1
GEAB34号は入手可能!
2009年夏:国際金融システム崩壊は進行中
GEAB34号広報(2009年4月15日)

次の危機は中国の夢に由来するだろう。
ダラートラップという1.4兆ドル相当のドル建て負債に捕らわれの身
でありながら(ワシントン当局に聞き耳を立てればわかるが)、
中国はいったい何を夢見ているのか?(1)
アメリカのリーダーたちとメディアの多くの専門家を信じるなら、
中国は獄中で過ごすことを夢見て、常に米国債とドルを買い続けることで
過酷な獄中での状況をひどくしている。(2)
実際には、囚人が夢見るものが何であるか皆知っている。
もちろん逃げ出すことであり、脱獄である。LEAP/E2020はそういったことで
北京当局が今絶えず大量の中毒資産を一刻も早く捨て去る方法を必死で
さがしているということには疑いがない。(3)資産とは米国債とドル
であるが13億もの中国市民が囚人となり支えている。(4)
GEAB34号本編では2009年夏の終わりまでにダラートラップから逃げ出すため
に北京当局がひそかに国際金融・経済システムのなかで掘り続けている
「トンネルや地下通路」について述べる。
ロンドンでのG20における最終陳述すなわちLEAP/E2020が本編で説明する
「地政学的混乱の歴史」が声明されたことと一致して
「自分自身のためにのみ」というルールが国際システムの中に蔓延する。
それはアメリカがその負債をデフォルトした時である。

83 名前:金持ち名無しさん、貧乏名無しさん[sage] 投稿日:2009/04/20(月) 02:58:36
     /⌒ヽ   
     ( ´ω`) GEAB34英語版を訳しましたお
     / つ と)仏→英は誤訳が多くて申し訳ないですお
その2

四半期ごとの中国外貨準備の推移
ソース: People’s Bank of China / New York Times, 04/2009

ロンドンのばかげたゲームの影で、皆、歴史的な国際協調が起きることを
信じる振りをした。(5)実際にはG20で大きな意見の食い違いが
暴露された。アメリカとイギリス(それに付き従う従順な日本)は
他のプレイヤーに力を与える重要な改革の意味を弱めるあるいは
案そのものを凍結することでグローバル金融システムのコントロールを
維持するために地位を保った。しかし実際にはそれには目的を達成できる
余力はもはやなかった。
中国、ロシア、インド、ブラジルは自分たちにとって都合の良いように
国際通貨・金融システムのバランスを何とか変えようとした。
だが彼らの改革案は押し通すことができなかった(おそらく心の底では
気が進まなかったのだろう)。(6)
ヨーロッパ(イギリスをのぞくEU)は選択肢が2つしかない状況では
彼らのマインドを纏め上げる能力がないとわかった。つまりアメリカや
イギリスのポリシーをまねて、彼らとともに沈むのかあるいは現在の
通貨金融システムの根本に大いに疑問をもちながら、中国、ロシア、
インド、ブラジルとうまくやっていくかのどちらかである。
今日ヨーロッパは失敗した過去のポリシーを永遠に複製するような
ワシントン当局やロンドン当局には従わないが(7)、ヨーロッパ自身
まだまったく未来への準備がない。

84 名前:金持ち名無しさん、貧乏名無しさん[sage] 投稿日:2009/04/20(月) 02:59:44
     /⌒ヽ   
     ( ´ω`) GEAB34英語版を訳しましたお
     / つ と)仏→英は誤訳が多くて申し訳ないですお
その3


進行中の世界貿易成長の崩壊は過去の関連では説明できない
ー四半期成長率を年換算してあるーソース: OECD, March 2009

ヨーロッパには仮に少しでもチャンスが残されているのなら
(今では6ヶ月未満)、10年にわたる悲惨なクライシスを避けるため
必要なステップを仕損じたことを説明する責任がある。(8)
確かにヨーロッパには国際的に重要な通貨で構成されたバスケットに
基づく国際通貨をつくる助けとなる技術面でのノウハウがあり、
またバラエティに富んだ各国の戦略上の権益、つまり各国の通貨が
新しい国際準備通貨を構成する時には、それらをうまく結びつける
ために政治的アプローチが必要とされることを知っている。
これまでのポリシーを換え新しいグローバルシステムに橋渡しをする
ために戦うよりもむしろ、まるで好んで西洋システムを解体させたように
(反対のことを主張しているのにもかかわらず)不幸にもEUリーダーは
(はっきりいうがユーロゾーンのリーダー)今日明らかに責任に立ち向かう
ことができないように見える。
それが選択であるかもしれない(LEAP/E2020はそうは思わないが)。
それはEUリーダーが穏便さ(ワシントンとヨーロッパ主要各国との
金融・経済プレイヤーとの力関係において)を中心に選んだの
臆病な結果であるかもしれない。
いずれにしても、中立状態は世界にとって危険である。
中立は10年にわたる悲惨な危機を回避し緊張を解くための効果的な
プロセスの開始を妨げるからである。(9)

85 名前:金持ち名無しさん、貧乏名無しさん[sage] 投稿日:2009/04/20(月) 03:00:35
     /⌒ヽ   
     ( ´ω`) GEAB34英語版を訳しましたお
     / つ と)仏→英は誤訳が多くて申し訳ないですお
その4
GEAB本編では2009年夏の終わりにアメリカのデフォルトが様々な
現れ方になると予測する。アメリカのデフォルトは4月からは
(アメリカでは4月にほとんどの税金が徴収される)もはや隠し通す
ことはできないほど進む。(10)
公的負債が現在とどまるところを知らない費用(+41%)で完全に
コントロールを失い、また税収の崩壊(-28%)が示すように、
LEAP/E2020が1年以上前に予測したとおり、今夏のアメリカデフォルト
の見通しは明らかになってきている。
2009年3月だけで、連邦の赤字はほぼ2000億ドルに達した。
(もっとも悲観的な予測ではこの額をはるかに上回っている)
これは2008年通年(記録的に高い年である)に記録された赤字の
ほとんど半分に近い。(11)
同じトレンドは公共組織のどのようなレベルでも観察される。
つまり連邦国家、州(12)郡、町(13)、どこでも税収は消え、
もはや誰もコントロールしえない(ワシントン当局でさえも)
負債のスパイラルで国全体が息がつまりそうである。

86 名前:金持ち名無しさん、貧乏名無しさん[sage] 投稿日:2009/04/20(月) 03:02:45
     /⌒ヽ   
     ( ´ω`) GEAB34英語版を訳しましたお
     / つ と)仏→英は誤訳が多くて申し訳ないですお

その5(最後)


アメリカにおける法人所得による納税申告推移(1930-2009)
ソース:US Department of Commerce / Saint Louis Federal Reserve
(2009年は第2四半期-第3四半期を表す by EconomicEdge)

GEAB本号(№34)において、「ゴールド価格の謎」を説明することに
焦点をあわせる。確かに我々探索者(情報探求であり、山師のように
ゴールドそのものではない)はいくつかの関心事により、
多くの国でゴールド購買者がコンスタントに増加し、コインや地金に
対する需要が供給可能量をはるかに越えている時に、
なぜにゴールド価格が数ヶ月にわたり同じレベルの周りを変動しているか
の理解に至っている。(14)

最後に我々チームは来るべき危機に対する対策、貯金と生命保険
について特にアドバイスする。

以上が英訳版GEAB№34の広報ですお
4月以降デフォルトカがいろいろなところで
多発的におきる可能性が指摘されていますお


有料版が一部紹介されているブログ


(1)中国の外貨準備高は総計2兆ドル相当にのぼる。
このうちドル建て資産は最大70%を占め1.4兆ドル相当である。
残りの30%は主にユーロ建ての資産で構成される。
(2)大体において同じ「専門家」が予想している。
つまりグローバルエコノミーは銀行規制緩和から恩恵をうけたとか、
ネット経済は永遠に成長する時代が幕あけたとか、アメリカの赤字は強さ
の表れだとか、アメリカの住宅価格は常に上がり続けるだとか、
更には借金をすることは金持ちになるための現代的な方法だとかいう予想
である。
(3)ロンドンG20の前日に、北京当局から世界に向けて発信された
(特に米当局に向けて)国際準備通貨を替えるのに必要不可欠な
メッセージは単にwatersをテストすることを目的とせず、
成功する見込みがない漠然とした試みでもない。中国のリーダーは
この議題が実際にG20 の場で取り組まれるチャンスに期待していない。
しかし秘密裏にこれらが話し会われることをのぞんでいる。
国際通貨制度のプレイヤーたちに非公式にメッセージを伝えたからである。
北京当局の心のうちはドルシステムは終わっている!である。
仮に誰もドルに変わる共通の代替システムを準備しないなら、
代替システムは反対の方法で構築される。
中国が最近とるアクションはこの意図に対して信念を強めていることが
知られる。例えば正確にこの期間中に(中国当局には行き当たりばったり
の政治スケジュールはほとんどない)「不幸な中国」
と題する本が出版された。これには国際舞台で中国のリーダーが立ち上がり
中国の選択を押し通すべきだと論じられている。
Source: ChinaDailyBBS, 03/27/2009

(4)このリンクで最近の中国人口がわかるChineInformation.
(5)G20を「ほぼ歴史的なイベント」と呼んだアンジェラ・マーケルは
G20の真実にせまった。「ほぼ」という言葉がロンドンで起きたことを
象徴している。G20のリーダーは”ほぼ”橋渡し的な行動計画の骨子をつくり、
”ほぼ”景気刺激策と新たな国際金融ルールに取り組みはじめ、
”ほぼ”タックスヘイブン規制をおこない、”ほぼ”世界中に現在起こって
いることを納得させた。”ほぼ”であり”現実に”ではないということには
危機の次なる段階に対して影響を及ぼす。
(6)前GEAB33号において我々チームは今日の国際システムに対する
このディレンマを説明した。ある種の目的において、
新たな利害関係者の中では現行制度をなんとかリフォームするより
新しいシステム構築のためそれが破綻することを単に待っているが、
長期にわたる不確実性に苦しめられる。
(7)米当局とロンドン当局では特にきわめて恥知らずな政府借り入れを
「景気刺激」とも呼ぶ。
(8)ロンドンG20で採択された決断は直接長期間にわたるクライシス
シナリオに寄与した。

(9)EUに関してLEAP/E2020はこれらリーディングエコノミストや
アメリカ民主党よりな専門家や国際規模で言うところの多くの
メインストリームにいるメディアによる経済・政治分析のばかばかしさ
を強調する。ヨーロッパはアメリカ当局の足跡をたどってはいけない。
ポールクルーグマンを念頭に置き、たとえばこれらヨーロッパの
「大事な友達」はヨーロッパよりヨーロッパに対し、どういう選択がよいか
をよく知っていると思えることを好んでいる。
(そしてどうなっていくかについても。確かに同じ専門家がいつも
トルコへヨーロッパが拡張されることを支持するように、
イスラエルや中央アジアにも見える)彼らは崩壊から自身の国家を守るため
自身の政党と新大統領に良質なアドバイスをしている一方で、
今日、実際に危機的状況にある。信じられないほどの専門家集団が
ここ数年、今日崩壊が目の前に迫り、残りの世界に戒めを与えるシステム
を褒め称えている。良識を基礎に提案すると世界がとるべき行動はただ
ひとつ:沈黙である。ヨーロッパにおいてはこのポジションは
アカデミックにまたメディアのサポートの恩恵をうけているという事実
にもかかわらず、時代遅れで、受け入れられない。
LEAP/E2020はEU、そのリーダーやポリシーを批判的に見るには論理が
必要であると信じている。
だがそのようにするには唯一の既存の基準にしたがって、あるいはもはや
受け入れられないワシントン当局や(ロンドン当局)のスタンスを使う方法
がある。同じように投資家やビジネスリーダーはストックオプション
やゴールデンパラシュートに関して時代がすでに変わったことを明らかに
理解し損ねている。
多くの知識人や政治家はまだ完全に理解しておらず、考え方や価値、
理論の点においてはまだ過去のものに捕らわれている。
彼らはソビエト圏のエリートについて熟考すれば、すぐにでもシステムは
時代遅れであるという考えを理解するだろう。

(10)税収崩壊を尻目に、抗議行動はアメリカ国内で始まった。
ウォールストリート救済や度をこえた赤字に税金を使うことに反対している。全指導者層叩きがおきている。
(11)ソース: USAToday, 04/11/2009; MarketWatch, 04/10/2009
(12)カリフォルニアの例では4月の最初の数日に提出された歳入
よりはるかに悪いものが予測された。2層に重なるカリフォルニア負債の
増殖は数ヶ月まえに予測されたような結果になった。
(13)いくつかの町たとえばseattleに近いauburnのように
財政手段が維持できないことによって主要貨物輸送経路からトラック
を規制せざるをえない。Source: SeattleBusinessJournal, 04/10/2009
(14)そういったわけで来るべきトレンドが予測できる


G20リーダーへの公開書簡■ロンドンG20サミット:グローバルな地政学的混乱前の最後のチャンス

2009-03-25 23:38:13 | Europe2020
4月のG20のチャンスを逃すと、事態がかなり深刻化するということで、Europe2020が提言をしています。

残念ながら日本語訳はまだありません。

http://www.leap2020.eu/London-G20-Summit-Last-chance-before-global-geopolitical-dislocation_a3010.html


日本語訳がコチラにありました
http://ytaka2011.blog105.fc2.com/blog-entry-119.html

Europe2020 GEAB第33号(2009年3月16日)広報版、一部有料版

2009-03-19 01:02:04 | Europe2020

2ch経済板の有志が日本語に翻訳してくれたものをコピペ。
翻訳は大意は間違っていないかと思いますが、細かな誤訳がある可能性があります。

今回の広報版は抄訳。その後に有料版の要約もあります。(有料版を私は見ていないので、内容が本当に正しいか分かりません。)

これまでのEurope2020の記事を読むと、ヨーロッパ経済に限ってはかなり楽観的な見通しを示す場合が多く、今回も同様です。その点を留意された方がいいかもしれません。

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■3/23追記
33号有料版の詳細はこちらを参照
http://ytaka2011.blog105.fc2.com/blog-entry-118.html
http://blog.goo.ne.jp/yamahafx/e/604503f8dfa454da185c4727fec8ed45

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英語原文
Growing Transatlantic tensions on the eve of the G20 summit: An illustration of Wall Street and the City’s attempt to destabilize the EU banking system and Euro
http://www.europe2020.org/spip.php?article594&lang=en

■広報版(抄訳)
LEAP/E2020 によると、4/2にロンドンで開催されるG20に集う人々、そして世界に与えられた選択肢は2つしかない。一つは、今迄出鱈目やっていた人に御退場願った上で、新しい経済体制を構築することで、どんなに伸びても 5 年で正常化するというもの。もう一つは "現状維持" による悲劇の 10 年。

GEAB No.33 では、この選択のタイムリミットは09年の夏くらいだと思ってました。しかし、どうも、その見方は楽観に過ぎたようです。残念ながら、世界は悲劇の 10 年に向かっています。

この悲劇の局面を認識したので、私達 LEAP/E2020 は行動に移ります。3/24に次の号を出しますが、これはG20関係者への公開書簡とします。これが我々に出来る最大限の努力だと思うからです。

おそらく 4/2 の G20 会合の前日までに、実態が見えてくるでしょう。しかし同時に、G20の出席者は、多分それを矮小化しようとするでしょう。そして、そういう風に思わせる世論操作も行なわれるでしょう。

かような状況を前にして、我々は GEAB No.33 の主張の正当性について改めて議論したいと思います。とくに、未だに破綻しつつあるアメリカとイギリスの金融中心の連中に眩惑された主張が濶歩する世界の人達へ。そして、その主張に疑問を思っている、多くの北米在住の GEAB 読者へ。

なぜなら、残念ながら、GEAB で指摘されるであろう EU、ロシア、中国で見られている傾向は、残念ながら、あなたがたも例外ではないからです。

ところで、今喧伝されている中東欧のバブル。良く見れば実に不自然です。なぜなら、それは 07年12月に GEAB No.20 でLEAP/E2020 のチームが指摘している陳腐な話題であるからです。

なぜ、いまさらながら、「東欧危機」なんて言われるのでしょうか?我々は、ウォール街とシティの悪あがきをそこに見ます。ようするに、話題をそらせて、なんとかしようという不毛な行動です。東欧やヨーロッパの "リスク" を誇張することで、世界の目を現実から逸らせようとしている。別の言い方をするなら、G20 の場を、ペテンで乗り切るために、"駄目な'ヨーロッパと、"金融危
機に立ち向かう" アメリカと英国という虚構を構築しようとしている。

このアイデア、当座凌ぎには極めて有効です。現実のメディアとインターネットを操作すれば、なんとかなりますから。「嘘の百回言えば "真" になるです」。

「そんなことは無い」と言いたいのは分かります。でも、イラク戦争の時に何が起きたかを考えてみたら、その主張は空虚なことを御理解頂けますか?そもそも今回の事態の最初の発端であった"サブプライム危機" が、当初 "危機"というのは大袈裟だと、うるさく言われたことを思い返せば、「そんなことは無い」という主張こそが、根拠が無かったことを示しています。

それらの主張、今になって見ればその存在理由が容易に類推できます。要するに、それらは近親憎悪を煽って、問題を事の本質逸らすための深謀遠慮だったのでしょう。そもそも、虚構の "対立" を煽るという手法、ここ数十年アメリカやイギリスのメディアが得意する手法です。その事例には枚挙の暇がありません。

この視点にたってみると、過剰に EU でのサブプライム "危機" が喧伝される現状について、ちょっと考えてみる必要があります。たしかに東欧では、サブプライム危機があります。でも、それは、97 年のアジア経済危機と同じレベルにすぎません。この 2 つを混ぜて議論するのは、粗雑に過ぎます。

正直、現状の金融に対する見通し、たとえば格付け会社によるもの、などはその妥当性が強く疑われます。実際のところインチキ数字とも思えてしまう。

結局、我々の主張は上に戻ります。今の報道は、たとえばポンドの破綻、それを隠蔽するための悪あがきなんじゃないか?というものです。これらが、たんなる悪あがきに終れば世界は、多分幸せでしょう。

しかしながら、大量に流される「反応が鈍いヨーロッパ」「サブプライムに踊った東欧」という悪あがきによって垂れ流される報道のために、 G20 は間違った結論を出す可能性が強い。実は、バルト三国やハンガリーと、カルフォルニア州やフロリダ州の状況は、ほとんど状況は変わらないのですが…

実は、これが問題のアルファでありオメガだと認識しています。そもそも東欧のサブプライムというのは、今回の金融危機の縮図です。07/12に LEAP/E2020 は、「なにかおかしい」と警告を出しました。しかし、当事国の市場規模とかを無視にして諸外国の金融機関、特に顕著だったのはオーストリアとスイスのそれでしたが、は何も気にせずに突っ走った。これが今後大き
な損失となる可能性があります。

悲劇的なのは、東欧の諸国は、50年間の社会主義体制という、市場経済のモラトリアムがあり、そのときの住宅政策が劣悪だったが故に、住宅バブルは顕著ということです。加えて、彼らは経済危機を見るのが始めてという事実が重んあり、社会的な悲劇を増幅されるでしょう。

こういう混乱にある国々の首脳が、一部の国々によって喧伝されるプロパガンダに乗せられないか?というのが我々の危惧するところであり、それを回避するために行動が必要だと思い、今回我々は提案を公開、送付することにしました。

この我々の思いが通じることを願うばかりです。通じなかったとき、世界は疑心暗鬼につつまれた、椅子取りゲームの世界に入ってしまうでしょう。


■有料版の要約

まず無料版に示されている欧州危機のインチキを暴く内容がより詳しく。次がG20で新通貨システムが提案された場合とされない場合の未来予測。
提案されてうまくゆけば2013年までに新通貨に移行して世界経済は困難なところもあるが、徐々に回復する。

従来路線なら(E2020の予想はこちら)その場合のタイムチャート。一部だけ抜き出します。

2009年中に英国・米国連続デフォルト・米国金融システムの崩壊
ポンドとドルの崩壊

2010年中に欧州で暴動的デモが毎日・米国の州が税金不足で連邦政府にお金が出せなくなる・全世界の米軍が半分引き上げる(予算不足)米国の反連邦軍事勢力(ミリシア)の増大

2014年までに世界的食料薬品不足・米国の生活水準5割以下に米国の州同士の軍事的衝突・米軍の欧州からの完全撤退
大量のアフリカ難民の欧州流入・イスラエルのイラン核攻撃
中国、日本、韓国によるアジア連合成立・中国の台湾併合・アジア連合と米国西海岸との協定(一部領土を得る?)

2014年以降強い者が勝つ帝国主義的時代

以上です。あと2010年のアメリカの経済指標予測。
アメリカ分裂後の地図(9つに分裂)などもありかなり盛りだくさんです。
今までのE2020の予測線上にあるものでいずれも突飛ではありませんがこれだけ並ぶと衝撃的です。「世界経済は瀕死」です。
ぜひ有料版を多くの方が購読されることをお勧めします。
年200ユーロです。


藤原直哉「貿易、金融が日本の経済を主導する時代は終わった」

2009-03-04 00:28:17 | その他
2009年2月26日、衆議院財務金融委員会での参考人として経済評論家の藤原直哉氏が呼ばれ、意見を述べた。その要約をメモ。

衆議院インターネット審議中継
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.cfm
この中の2/26をクリック⇒財務金融委員会をクリック

直リンクを張らせない設計になっているのは、国民にあまり見られなくないからではないか?

■(要約)
貿易、金融が日本の経済を主導する時代は終わったのではないか。

去年より、製造業の需要の不足で工場が動かない。なぜ?

アメリカは30年ほど前から製造業の衰退が見えてきた。ある意味で米政府は建て直しを諦めた。それよりも中国、日本から輸入すれば良い、その分、金融で盛り上げればいいと政策を転換した。

その後、10年前から米で住宅価格が上昇していったが、とうとうその限界がきて金融が破綻。
この30年間、企業、庶民も借金で生活を成り立たせていた。しかし、銀行はもう貸さないので、ローンできなくなり、日本や中国の製品を買うことも出来なくなった。

そのため、米に輸出している日本、中国は物を売れなくなった。産業が止まった。

ことの本質は、米の借金による巨大な不均衡。これが事実上、破綻した。

もう米に運用を任せれば、金融システムをまねれば良いという構造は終了した。

これまで日本は、輸出産業を中心にした産業政策だった。輸出が止まれば、大きな経済の落ち込みになる。
輸出依存体制が強すぎる、もっと内需を強くしないと、といわれてきたが、これまでそれが行われなかった。

輸出産業の税収頼みの政策ではもう回らない。今回ばかりは小手先の政策ではどうにもならない。
システムの作り直しが必要。

少なくともこの2年ぐらいは政府がつっかえ棒を入れてなんとかしないと、産業の種火が消えてしまいかねない。50年先まで見通せる国家ビジョンが必要。

内需主体に、産業と金融が一体になった形に作り直すべき。今、貿易赤字が増えている・・・一方的な黒字がたまることはもうない。
日本は金満大国の看板をおろすとき。必死になってお金を稼ぐとき。まだ日本は現状認識が甘い。

年金、退職金の運用をしているが、設けている人はほとんどいない。老後の資産がなくなるのは大変なこと。

これから少子高齢化の社会をどうしていくか。

10,20,30年というスパンで何十兆という額を政治主導で投資していくべき。
国が積極的な投資をしていくべき。



Europe2020 GEAB第32号(2009年2月16日)広報版

2009-02-21 13:09:29 | Europe2020
2ch経済板の有志が日本語に翻訳してくれたものをコピペ。
翻訳は大意は間違っていないかと思いますが、細かな誤訳がある可能性があります。
また、Europe2020では英語で有料版も配信しています。お金がある方はそちらをご利用ください。

英語原文
4th quarter 2009 – Beginning of Phase 5 of the global systemic crisis: phase of global geopolitical dislocation
http://www.europe2020.org/spip.php?article588〈=en


2009年第4四半期 世界システム危機の第5段階開始地政学的混乱の段階 -GEAB第32号(2009年2月16日)広報版

2006年2月のE2020の予測では、世界のシステム危機は4段階で進行すると述べた。つまり、トリガーの段階、加速化段階、インパクト段階、デキャンティング段階である。

この分類によって、現在までの出来事を適切に予測することが可能であった。しかし現時点において、世界の首脳陣が進行する危機のスコープを完全に理解する能力に欠如しているので(今回の危機の原因に対処するのではなくて結果の治療のみに専念していることからも明らか)、世界システム危機は2009年第4四半期に第5段階に進行するものとの結論に至った。つまり、世界的な地政学的混乱の段階である。

この新段階は、同時並行する2つの流れで発生する2つのプロセスによって形成される。

A) 2つの主要プロセス
1. 世界中の金融ベース(ドルと負債)の消失
2. 世界システムの大プレイヤーとブロックの利害が分断する。

B) 同時並行して発生する2つの流れ
1. 現在の国際システム全体の急速な崩壊
2. 世界のビッグプレイヤーの戦略的混乱

現在のデキャンティング段階を機に、各国首脳陣が第二次世界大戦以来の世界システム崩壊から適切な結論を導き出すことを当方は希望していた。しかし現時点では、それは期待薄となった。

[1].米国、欧州、中国、日本の首脳陣は、グローバルシステムが一時的な機能不全で被害を受けただけであるかのような反応に終始している。燃料(流動性)やその他の材料(金利引下げ、不良資産買い上げ、倒産寸前企業の救済等)を注入すればリブートすると思い込んでいる。

E2020は2006年2月以来「グローバルシステム危機」という表現を使っているように、グローバルシステムが単に故障しているのである。もはや救うことが出来ないものを必死に救おうとするのではなくて、新たなものを構築することが必須である。


2008年第4四半期の製造業部門の受注
(日本、ユーロ圏、英国、中国、インド)
出典MarketOracle / JPMorgan


歴史には忍耐が無いと言われる。つまり、この危機の第5段階は、再建のプロセスに手厳しいやり方で火をつけることになろう。つまり、現在のシステム完全な崩壊という手段を取ることになる。そして、GEAB第32号本編に記述した主要グローバルプレーヤーのいくつかは特に悲劇的な結末を迎えるであろう。

このシナリオが形成されるのを防ぐための残り時間は、ごくわずか。2009年夏までの4か月である。実質的に考えると、2009年4月のG20サミットが軌道修正の最終チャンスであろう。すなわち、英国の結果が現れて、次に米国のデフォルトが始まる前までである。[2].これに失敗すると、国内外の事象のコントロールが不能な状態となる。[3].そして、世界は難破船のように地政学的混乱の段階に入る。地政学的混乱の段階の最後には、世界は2007年の世界では無くて1913年当時のヨーロッパのような状況に陥ることとなる。

増加する危機の重みを背負うことに固執しているので、超大国を含む大半の国が、歴史の重圧で自分を踏みつける結果になっている。国家というものは単に人間が作った組織であり、大多数の人の利害に合致したので存続しているに過ぎないことを忘れている。

GEAB第32号本編では、米国、EU、中国、ロシアを襲う地政学的混乱の段階に起きる事象を予測している。


(注意:モニターが小さい場合、画像の右端が切れている可能性あり)
米国のマネタリーベース(2002年12月ー2008年12月)
出典米国FRB / DollarDaze

いまや、一般人も政治家も、社会の全セグメントが修正されるのか、一時的に消えるのか、永遠に消えるのかという、とてもハードな時期を真っ向から見据える時期である。

[4]. 例えば、2009年夏に当方が予測した世界金融システムの崩壊は、米ドル(そしてドル建て資産の全て)の崩壊を引き起こす。そして、心理的な悪影響を及ぼし、紙幣全体への信頼喪失を引き起こす。(対策についてはGEAB今号を参照)

完全に統制された最も「帝国主義的」な国家は、今回の第5段階で最悪の影響を被ることになる。[5]. 領土統一と世界的影響力の低下をもたらす戦略的混乱を経験する国家も出るであろう。結果として突如として保護から外れ、地域的混乱に突中することになる。

注記
[1]ニコラス・サルコジやゴードン・ブラウンと同様にバラック・オバマも、今回は歴史的な危機であることを繰り返し述べている。しかし、将来の政策ミスが自分の責任とならないようにするために、今回の危機の性質を完全に誤解しているという事実を隠しているだけなのである。それ以外の首脳陣は、今回の問題は通常よりも若干深刻であるが通常のテクニカルな問題と同様に解消できるものと自分自身に言い聞かせているようである。その間は、誰もが目前でゲームが終了していることを気づかずに、過去数十年間にやってきた通りのルールで試合を続けているのである。

[2]過去のGEA参照
[3]自分のことで頭がいっぱいな状況になってきているので、G20が単に会合をすることは困難な状況になるのかもしれない。
[4]Source :New York Times,102/14/2009
[5]Idem companies.