心がキレイになりました。
本当に息ができない、瞬きも出来ないほど、画面にのめり込んで、
気づけば泣いてて、自分も登場人物と一緒に物語の世界に存在していたかのようです。
自分で自分のカラダが浄化されていくのが分かるんです。
ヤン・イクチュンが、製作・監督・脚本・編集・主演をこなした韓国映画。
雑誌でこの映画の記事を見たとき、彼の顔がどうにも胸に引っかかって、
切り抜いて壁に貼っていたほど。
とっても孤独で、悲惨な人たちが、歩み寄ったり傷つけあったり。
それも家族の中で、かかえきれない感情を、ぶつけ合って。
主人公サンフンは、そんな感情を、殴る蹴る、暴言などで常に吐き出してる。
でも、やっぱり人間だから、家族は切り離せないんです。
彼なりの表現でいっぱい愛している。
孤独で切なくて、こんなに共感できるのは、ナゼ?
私だけじゃなく、世界中で評価されてるって事は、やっぱりみんな孤独なんだな。
つかの間のあったかい時間は、高校生ヨニとの時間。
彼女もどん底なのに、彼の前では気丈。いい女。
二人が片寄せあって、泣くシーンは、もう・・・ただただ美しかったー。
韓国ドラマ、ハマって観てますが、この映画は、何だか久々、みんなナチュラルです。
サンフンもヨニも本当に、作り物ではなく、素なんです。
姿麗しい韓流もいいけど、やっぱりかかえてるものがリアルすぎる、この作品とは全く別物。
余震の中、怯えながら観ましたが、こんな衝撃を与えてくれる作品とは思っていませんでした。
私にとって、この感動はやっぱり一番の栄養。
人はひとりひとり孤独で、様々な問題を抱えているけれど、
でも生きているからには、他人と関わっていかねばならない。
どんなに摩擦があったとしても。
うまく言葉にできませんが、この状況も手伝って、
私の奥深くに、ドーン!と落ちてきた映画でした。
とてもとても、美しい作品です。