「トランスアメリカ」

あー、主演のフェリシティ・ホフマン素晴らしい！

トランスジェンダー、しかも男性役を演じてます。
細かいお芝居、とっても達者で、うーんと唸りながらもかなり笑える！

人は完璧じゃなくて、大事な人を守りたいって気持ちと、自分のアイデンティティも譲れないって気持ちが、あちこち行きかう日常。
そんなリアルな人間像が、所々に散りばめられてて、私は大好きだった。

どんなに人を傷つけてしまったりしても、ふと優しさが滲み出たり、またその逆も、この人間界には、毎日たっくさんそういう出来事があります。
悪人は常に悪人じゃない。
善人もまたしかり。

映画演劇問わず芸術は、その日常を切り取ってドラマチックに魅せてくれたりする。
変に作ったりせず、出来るだけリアルにありのままに。
そういうのがちゃんとうまくいってる作品観たときは、本当に気持ちが良くて、充実感に満たされて、まさに栄養をもらえる。

この映画は私にとってそんな感じでした。

懐深い映画を作る人がいるもんだ。
うれしい。