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小太郎の仕事…「大島小太郎とその時代」展 (3/30まで)

2011年03月10日 | 展覧会
「大島小太郎とその時代」展の章毎の紹介、第四回目です。

Ⅳ 大島小太郎の仕事

 大島小太郎は生涯を通じて、どのように唐津とかかわったのでしょうか。この場面では、小太郎の仕事を通して、この関わりと影響を見てみます。
 経済の分野では、なによりも根幹となる金融という世界で、銀行経営という創業的な役割を担いました。石炭産業の隆盛と国外貿易の活性化という時代の上げ潮と、世界恐慌、昭和恐慌という不況期や基幹産業の衰微といった波を乗り切って、現在の佐賀銀行の元になるまでの沿革を知ることができます。
 こうした、活性化は港湾の整備や鉄道等の交通機関の整備や発電等のインフラ整備も礎を築いていったのです。
 石炭産業の隆盛の元は、輸送運搬の近代化が不可欠でした。川舟による輸送の改善と接岸できる港湾の整備は飛躍的に需要が伸びる石炭産出の緊急の課題でもあったわけです。唐津興業鉄道の設立、北九州軽便鉄道の設立は、現代の唐津線、筑肥線という唐津の交通の柱に繋がっています。
 また、そのための動力としての電力開発は、大きな問題でした。日本の近代の電力が水力から火力へと移行していく中で、当初から「火主水従」の電力供給はこの地方の産炭地としての面目躍如といえるものでした。
 加えて、明治18年(1885)には、大島小太郎は有志77名とともに、佐賀県教育会の先駆となる唐津教育会を立ち上げ、教育に関する事項の推進を図るとともに、図書館の運営をも企画し、明治43年(1910)に県内最初の図書館設立も行いました。
 このように、近代化という現代の基礎になる仕事に大島小太郎は関わっているといえましょう。


この章では、タイトルどおり、鉄道・電力・港湾・銀行ほか大島小太郎の仕事を写真と資料で紹介しています。
明治36年(1903)の九州鉄道路線図には、今はない「妙見」の駅名も登場。
町田橋鉄橋を渡る石炭列車(明治40年頃)や妙見から大島への海中鉄道(大正中頃)、大正末期の旧唐津銀行通りや昭和初期の東唐津駅構内など、昔の唐津風景の写真パネルも展示していますよ。


大島小太郎とその時代展

【とき】
  3月5日(土)-3月30日(水)まで 入場無料
  午前10時-午後6時(入場は午後5時30分まで)

【休館日】
  月曜日

【ところ】
  唐津市近代図書館 美術ホール(1階)

【主催】
  唐津市教育委員会

【問い合わせ】
  文化課:0955-72-9171



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