センター試験地理B2009年 

センター試験2006~2009年地理Bの解答解説。上のタイトルをクリックすると目次ページになります。

第2問 解答解説(日本の国際化)

2007-02-08 | 07地理A
問1【 9 】②
(ア)アメリカ。観光客数が圧倒的に多い。長期滞在型の観光である。
(イ)日本。滞在日数が最も短く、使うカネが最も多い。通過型観光である。
(ウ)カナダ。観光客数が非常に少ないが、滞在日数は長い。
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【教科書】44p:ヨーロッパでは太陽を求めて、地中海沿岸への観光客が多い。また、何も観光施設のない国内でのんびり過ごす保養観光もある。
【ワーク】116p:3.ハワイ諸島。ハワイの民族、産業。
117p:問題1.ハワイの気候と、ハワイへの移住。
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問2【 10 】③
世界国勢図会(2006/07)450p:表10-10は同じ出典のデータである。センター試験の国際・国内を加算して掲載しているので、注意。
① アメリカ。国内外の航空輸送量が最も多い。国土の広さ、航空運賃の安さ、世界との交流の多さなどが大きな理由である。
② 日本。産業の国際化、多国籍企業化にともない、国際輸送量は多い。しかし、国土の狭さ、航空運賃の高さ、運行時刻の不便のため、道路・鉄道の整備が進んで
しまい、国内輸送量は少ない。
③ タイ。国内の人口はバンコクへの一極集中で、地方空港の利用は少ない。
④ 中国。生活水準は急上昇したが、高所得者と低所得者の格差が拡大した。国際便の旅客輸送は少ない。国内の鉄道・道路が未整備のため、旅客・貨物の国内便の輸送量が多い。
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【教科書】32p:成田空港は日本最大の貿易港である。輸出は半導体、輸入は事務機器が中心である。
        

【ワーク】138p:4.日本の航空会社による航空輸送。成田・関西空港のハブ空港化が実現できると、国際競争力が強化されるかもしれない。
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問3【 11 】①
① 日本。観光収入は支出が多く、赤字。海外旅行出国者数1,500万人、入国者500万人。世界中の人々に受け入れられる国際的観光地に乏しい。 
② スイス。観光収入はわずかに黒字。アルプスの観光客が多いが、スイス人の出国者数も多い。
③ フランス。リゾート法がある。1936年に2週間、1954年に3週間、1962年に4週間、1982年に5週間以上に延長された。
④ アメリカ。フロリダ、カリフォルニア、ハワイなどに巨大リゾート開発が進められて、世界中から観光客を集めている。下図は年間観光収入ランキング。

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【教科書】114p:図1.日本人年500万人の海外旅行の行き先は韓国、台湾である。入国者1,500万人はアメリカ、韓国からで半数近い人数になる。




【ワーク】137p:問題1.東京湾岸の埋立地は工業用地造成が目的であったが、売れ残りの土地に日本最大の遊園地(ディズニーランド)ができた。
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問4【 12 】⑤
(A)ミュンヘン。1972年2月に札幌(北海道)で第11回冬季オリンピックが開催された。1972年8月にはミュンヘン(ドイツ)で第20回夏季オリンピックが開催された。
(B)イスタンブール。下関市(山口県)は関門海峡に面している。イスタンブール(トルコ)はボスポラス海峡に面している。イスタンブールはかつてはギリシャ正教の中心地でコンスタンチノープルといわれた。
(C)デトロイト。豊田は日本最大の自動車会社の発生地。挙母という地名を、自動車会社と同名に変えた。デトロイトは、アメリカの自動車産業の中心地であったが、生産設備の拡張、安い人件費を求め、サンベルトに移転した工場が多い。
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【教科書】97p:図1.アメリカ合衆国の鉱工業地域。五大湖周辺に重工業が集中。
64p:京都市の姉妹都市。世界の古都と姉妹都市。
【ワーク】86p:2.トルコ。イスラム教国家トルコの最大の都市。
85p:問題2.イスタンブールの歴史、トルコの地誌。
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問5【 13 】 ④
(カ)サケ・マス。ノルウェーのフィヨルドでは、高級魚の大西洋サケが養殖されて、日本に輸出されている。チリのフィヨルドでも、日本の水産会社が日本向けの大衆魚ギンザケを養殖している。
(キ)タコ。アフリカのモーリタニア、モロッコからの輸入が多い。アフリカ沿岸にはマダコの生息数が多い。中国からの輸入は減少した。
(ク)エビ。ブラックタイガー種が最も輸入量が多い。ベトナム、インドネシアからの輸入が多い。
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【教科書】52p:作業学習。主要な食物輸入先を白地図に記入。
【ワーク】41:問題1.日本の漁業の衰退と、魚介類の輸入増加。
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問6【 14 】③
①○ アメリカ・ブラジルからはタンカーで、水分を除去したオレンジ濃縮果汁が日本に運ばれる。水・香料・砂糖などを加え、濃縮還元果汁として売られる。
②○ トンガからの輸入は激減。冷蔵コンテナを使って、日本の端境期にニュージーランドから輸入されるようになった。
③× 鶏卵は輸入しない。日本国内の鶏卵は生産過剰であり、生産割当を実施中。大手食品会社(マヨネーズ、菓子、総菜)は、安い冷凍液卵を中国・ブラジルから輸入する。
④○ アメリカ、カナダ、オーストラリアの3国から輸入。安価良質でパン製造に適する。日本の小麦は大規模機械化農業をするだけの農地がない。高価であり、しかもパンには適さない軟質小麦である。
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【教科書】50p:日本の食事では米が減り、パンの消費量が増えた。小麦の自給率が10%以下になった。他の食料・食品も自給率が下がり、輸入に依存する。
58p:図3.輸入カボチャは、端境期に南半球のニュージーランドから輸入される。
【ワーク】34p:3.食料自給率推移。米・鶏卵以外の自給率は低下した。
35p:問題1.日本の農業。問2.第2次大戦後の食料自給率低下の事情。
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問7【 15 】③
①× 垂直貿易は南北貿易ともいわれる。(北半球の先進国)と(南半球の発展途上国)を入れ替えると正しい。
②× 水平貿易とは、先進国間の工業製品の分業生産の貿易のことである。日米間の場合、日本から小型乗用車が輸出され、アメリカからは航空機が輸出される。
③○ 発展途上国はカカオやコーヒーを安売り競争をするので、最貧国のままである。先進国は発展途上国から安値で輸入するのではなく、発展途上国の所得を保障するような適正価格で輸入する。理想的な貿易形態ではあるが、現実には、先進国の企業間でも価格競争があり、フェアトレードは非常に難しい。
④× 保護貿易とは、安全な食品を輸入するための規制だけではない。むしろ、国内の農業と農家を守るため、競合する農産物の輸入を規制する役割の方が大きい。
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【教科書】31p:6.資源に集中する世界の資源。木材・鉱産資源は、南半球から日本に集まる。南北貿易である。
【ワーク】140p:2.輸出割合。南北貿易(垂直貿易)の比率は低く、水平貿易の割合が70%を占める。しかし、今後、発展途上国の低賃金を利用する多国籍企業が増えると、南からの工業製品の輸出が増加するであろう。
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