気になるのが「南のち北の風」
海に慣れた漁師でも旧暦の2月におこる
「風まわり」は「二月風まわり」と
呼ばれて、もっとも恐れる風が吹く。
台湾付近で発生した低気圧が急激に発達して、
そのスピードは逃げる間も与えないほど。
別名を「台湾坊主」というが、差別的用語という
ことで「東シナ海低気圧」と改められた。
風が吹き出す前に、まわりの自然が知らせてくれる。
風は干潮から満潮に変わるときに吹きはじめることが
多い。宮古島では池間島と伊良部島の間から真っ黒な
雲が、だんだん筋状になり波が襲うような雲が
近づいてくる。三角波が立ち始め、逃げ遅れると
船をひっくり返す風に巻き込まれる。
やっかいなことにその雲が真上にせまってくるまでは
青空が顔を出しているときもある。
「天気が崩れるので急いでください。港へ戻ります」
とお客さんに言っても、天候が崩れないことが
あるので、取り越し苦労で終わることも
しょっちゅうあるのだ。天候をよんで崩れれば
「やっぱりベテランの船長さんだ」と言われるが、
崩れなければ、「お金を払ってダイビングを
しているのに・・・」と苦情がくることもある。
船長が引き返そうと決断したときは、利益など考えて
いる暇などない。今までの経験を信用してください。
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