旅する骨董屋 喜八

チベット圏を中心にアンティークや古民芸・装飾品を旅をしながら売買する喜八の、世界の様々な物や人その文化を巡る旅のブログ。

ヒマラヤ秘境の民族衣装 ドルポ・ブランケット

2019年01月31日 | チベットもの


ヴィンテージ・ドルポ・ブランケット
(オールド・ヒマラヤン・ブランケット)

チベット自治区隣接、
ヒマラヤ地域のドルポ(ドルパ)地方のブランケット

ミニマル柄が特徴のブランケット状の毛布を
両肩から掛けて着用するのがドルポの民族衣装。

通常は、ブランケットの開いた胸前を、
大型のドルジェ型の装飾品で留める。

以前に比べ、今や古いドルポ・ブランケットが少なくなり、(ちょい古なら、まだあるにはある)
その中でも、
この年代のブランケットで状態が良い物は極めて数少なくなった



ヤクウールをベースとした織物
時代が経過した雰囲気を持つ

因みに、
ヤクウールと一言に言っても、
柔らかい内毛は、
「クル」
硬い外毛は、
「ッィッパ」
という名でチベットでは呼ばれている

なお、
カトマンズのタメル地区で安価で大量に観光客向けに、
ヤクウール、と称して売られているショールの多くは化繊です。



後ろ姿がたまらん。
日本の着物にも似た雰囲気を持つ。

もし日本で、この時代のドルポ・ブランケットを着用している人を見かけたら、
僕は、「おいおい、ちょっと、あの人、タダモンじゃないね」と思うだろう。








秘境・ヒマラヤの奥地の秘された民族衣装でした。



なお、余談だけど、
ネパールではヒマラヤ地域出身者を
「ヒマラヤン」と総称して呼ぶ時がある。

チベットに隣接する地域であるので、
チベット系ではあるが、
ネパール系でもあるので、
特有のルーツを基に、
ヒマラヤン、と呼ぶ。


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