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#73: Big Band Festival '08

2008-09-23 | Weblog
蚤助ジュニアが参加しているビッグ・バンドをはじめ7つのビッグ・バンドが集まったコンサートが、9月14日(日)渋谷のDuo Music Exchangeというライブスペースで開かれた。
アマチュアバンドだが、なかなかの腕達者がいて大いに楽しめた。
ワンドリンク付きなのも珍しかったのだが、会場はディスコティックの模様でフロアに太い柱が何本かデンと立っていて、ステージ全体をを見渡せる座席が限られているのが難であった。

演奏曲はやはりカウント・ベイシーが断トツで人気があり、続いてデューク・エリントンのナンバーが多かったようだ。
その中で蚤助ジュニアのバンドは団員不足でトランペットが一人しかいない変則編成を強いられているのだが、それでもオリジナル曲を演奏したり面白い曲をレパートリーに入れて他のバンドとの違いを主張していた。


ところで、「伯爵」ベイシーと「公爵」エリントンはともに1920年代から最後までレギュラー・オーケストラを維持し現役のバンドリーダーのまま逝った。

メンバーにしても、ジョニー・ホッジス(as)、ポール・ゴンサルヴェス(ts)、ハリー・カーネイ(bs)等ほぼオーケストラとともに音楽キャリアを築き上げてきた古豪をずらりと揃えたエリントン・バンド。
サッド・ジョーンズ(tp)、フランク・フォスター(ts,fl)等モダンな実力者が集まったベイシー・バンド。
ともにものすごいメンバーが集ったものである。
エリントンの重厚華麗、司会の軽妙さ、動的な指揮。
片や、ベイシーの洒脱、最小限の身振りで最大効果を引き出す指揮、篤実な司会。
どこまでも対照的な偉大なバンドリーダーだが千両役者の貫録とはこういうものかと思わせる華があった。

実はこの両バンドが最初で最後、たった一度だけ競演したアルバムが『FIRST TIME!/The Count Meets The Duke』(1961)。
2大バンドの合同セッションのレコーディングで、左チャンネルがベイシー、右チャンネルがエリントン、双方のレパートリーから仲良く4曲づつ演奏している。
ブラス・セクションとリード・セクション、両御大のピアノ、ベイシーの相棒のギタリスト、フレディー・グリーンは全曲に参加し、ベース(エリントン=アーロン・ベル、ベイシー=エディ・ジョーンズ)とドラムス(エリントン=サム・ウッドヤード、ベイシー=ソニー・ペイン)は自楽団のレパートリーを担当というワクワクするアルバムである。

当然、エリントン楽団のテーマ曲となった“Take The A Train”(A列車で行こう)も演奏されているが、エリントンの片腕であったアレンジャー、ピアニストのビリー・ストレイホーンの代表作である。
初演のときトランペットを吹いたレイ・ナンス(エリントン)とソニー・コーン(ベイシー)がバトルを行うほか、普段この曲ではソロの出番のないテナーのジミー・ハミルトン(エリントン)がバッド・ジョンソン(ベイシー)とともにエンディングに出てくるという仕掛けになっている。
また、ベイシー・バンドの左チャンネルから聴こえるピアノはベイシーではなくて作曲者ビリー・ストレイホーン自身で、これはベイシーの粋な計らいである。

ただし今回のFestivalでは「A列車」は運休?となって走らなかったのである。
でも、ビッグ・バンドの迫力と楽しさは満喫できた。
えっ、ジュニアはどうだったかって? 
それはもう相変わらずでした、ホント… 

「伴奏を無視して聴かす名調子」(蚤助)

ジュニアのことではありません…zzzzzz…


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