池上鉄工のブログ

池上鉄工一級建築事務所

空調屋さんの倉庫増築工事

2005-07-20 18:18:10 | 鉄骨施工図作成
工場の増築工事の鉄骨の施工図を書いてますけど・・
話が決まったのは、5月くらいだったんですけど。
それから、ずいぶんと時間がたっていますので何を打合せしたのか
忘れてしまいました。
でも、なんだか鉄骨施工図を作成しているうちに、思い出してきました。
工場には、いつも高さの確保、間口の確保(トラックなどの入口の巾)、クレーンの位置
などと、以外と決め事が多い。(その他色々とありますが・・)
最近は、かなり暑いので溶接などをやつていると、めまいがする。
おいどんがいつも感じることではあるが、果たして建築業界の鉄骨に関して
溶接の品質なんて求められているのだろうか?
つまりトンのいくらの世界である。
図面でいうなら、一枚いくらの世界である。
いやーーこの図面は、線がきれいだから単価をあげるよう・・・なんていう人がいるだろうか?
一枚は一枚といわれるのが関の山。
建設会社様が求めているのは、納期と金額である。
溶接がどうとか、構造的にどうとかという次元の話ではない。
大手の鉄骨屋さんが、「ここは開先をとって溶接してます。」・・なんていっても
どれだけの建築屋さんが理解できるだろうか?
たぶん、仕様書がそうなっているからそうしてください。といわれるのが落ち。
おいどんは、たまに溶接の講習会に参加するが、やはりここでも建築業界は次元が低いからといわれる。
確かに次元が低いのはいがめない。
それは、なぜかというと業界から溶接の品質や構造理論などが実は求められてないからである。
安くて早ければいいのである。
もし仮に、お客さんが「主要構造にはお金をかけたい」といっても僕ら鉄骨屋さんには伝わらない。

そこでやはり、これはおいどん達の業界がその辺を理解してもらうように努力しなければならない。
とは、いっても昨今悪徳リフォーム業者は逮捕されている。
つまり、それだけ誰でも業界に参入でき、その地場を荒らす事ができる。
もっと、建築業界の参入を狭き門にすればいいのでは。
こうした参入問題は、やはり官公庁レベルですでに始められていると思う。

思うに、主体構造というには、もうすでに確立されている為、工法も変わらない、技術も向上しない
故障しない、ところがお客さん(建主のかた)はときに丈夫なものを求める
なにもこういう現象は建築業界に限ったことではないと思う。
自分の身の回りの自動車整備工場も同じ現象がある。
今は、車は故障しないのである、仮に故障したら買い換える。
車のエンジンを自動車の主体構造とするなら、主体構造は故障しない。
ところが、車がへこんだりしたら目の色が変わる。
主体構造は故障しない=興味がない。
だったら、デザインや色、燃費に力を注ぐ。
よって、自動車整備工場はあまり必要とされてない。
板金屋さんの方にみんな目をむける。
自分がこだわっていたデザインや色が変わったからです。
ところがこれは現象なのである・・・やはり知らないから(興味がないから)こういう現象となる。
やっぱり主体構造があってデザインが引き立つ。
それをわかってもらうには、やはり体感してもらって感じてもらうしかない。
おいどんは、そういう興味をもってもらい為に今ここに立っている。