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北海道函館市の建築設計事務所 小山設計所

建築の設計のことやあれこれ

マントヴァ(Mantova)の Palazzo del Capitano   その4

2020-05-13 12:45:57 | 日記

さて、この Palazzo del Capitano なんですけど、、、





この妻壁も含めて外壁の一番てっぺんの、たくさん並んでいる不思議な『突起』は何なのでしょうか?



拡大してみると、こんな感じ、、、







調べてみると、『突起』の部分は merlon ( マーロン または メーロン) と言う名前のようです。






merlon と merlon の間の凹んだ部分は crenel(クレネル ? 銃眼)と言うみたいで、2つ組み合わせて

battlement(バトルメント ? 胸壁 )と言うみたいです。洋の東西、古今を問わず、砦とか城塞には

、石造でも木造でも、戦闘用に造られたようです。(このあたりの事情は、スーパーマリオとかの

ゲーム製作の世界の人たちの方が詳しいのかも、、、。) 


ですが Palazzo del Capitano の merlon は、平らな屋上ではなく、かなりの勾配のついた木造の瓦屋根

の『先っちょ』に付いていて (雨仕舞いが凄く悪そう、、、地震で壁が5cmか10cmでも膨れたりした

ら、簡単に雨漏れか何かを起こしそう、、、) 、実際の戦闘の時に役に立つとはとても思えません。

おそらく、ゴンザーガ家の『シンボル』みたいな役割だったのかも知れません、、、?



ゴンザーガ家の、先が2つに分かれた merlon は、



 

燕の尻尾の形に似ていると言うことで『swallow tail』タイプ(燕尾型)と言うみたいです。




こちらは同じ swallow tail タイプの merlon なんですけど『丸みを帯びている』のでゴンザーガ家の

merlon ではないと思います。 (マントヴァじゃなくてヴェローナみたい、、、)







『ゴンザーガ家の merlon 』は、マントヴァ(Mantova)市内の、おそらくゴンザーガ家の関連の

いろいろな建物についているみたいで、、、





これは、ソルデッロ広場(Piazza Sordello)を挟んで Palazzo del Capitano の向かい側に建っている

Palazzo Bonacolsi と言う建物なのですが、ポルティコが無いのと、左の塔に気が付かなければ、

Palazzo del Capitano と勘違いしてしまうほどなのです。(でも Bonacolsi って、ゴンザーガ家に

滅ぼされたBonacolsi 家の Bonacolsi、、、?)



これもゴンザーガ家の関連の建物かな?





左に見える『円形建築』は、マントヴァ市内で一番古い教会 Rotonda di San Lorenzo




                  マントヴァ(Mantova)の Palazzo del Capitano その5 につづきます



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