カモシカさんの山行記録・旅日記etc.

山は心のふるさと。登山(アルプス~低山まで)・ハイキング・小旅行の気ままな記録です。

ツクモグサに逢いに🎵<八ヶ岳>

2020-06-11 | 山行記録

 

ツクモグサに逢いに🎵 2020<八ヶ岳>

八ヶ岳の主峰:赤岳

今年も可愛らしいツクモグサと逢うことができました

以上、ダイジェストの写真。

 

梅雨入り前ぎりぎり間に合った。

数ヶ月ぶりの(新型コロナの影響を受け)本格的な登山であった。

今年も稜線に咲く貴重な愛しのツクモグサに逢うために🎵

朝の内は快晴の青空であった。しかし、いつもクリアに見える北アルプスは白んで見えず。

南アルプスの北岳、甲斐駒、千丈も目を凝らすと薄ら見える程度で春霞のような見え方で

クリアさを欠いた。上空に寒気が入っており、高気圧帯ではあるが、時間の経過と共に

雲が出始め 次第に全体に薄くもが広がる天気であった。

特筆すべきは「風」だ。この時期にしてはかなり強い冷たい風が吹き付ける1日であった。

午後は次第に落ちついてきたが、午前中の硫黄岳~コル~横岳への登りにかけては

時折、耐風姿勢で凌ぐ場面もあった。

方や、稜線に出るまでの樹林帯の中は静かであった。

ジュウイチ、シジュウカラ、コマドリ、カッコーなどなど数多の野鳥のさえずり&

頭上から降り注ぐハルゼミの大合唱に包まれ夏山開幕を実感させてくれた。

今回の山行のメインテーマは「ツクモグサ」を愛でる山旅だ。

早く逢いたい、あの峰越えて。。。。

 

登山口から稜線までは割愛。<ほぼ毎年この時期の過去記事ありますので、>

夏沢峠に飛び出すと 硫黄岳&爆裂火口が目に飛び込んでくる。

硫黄岳目指して登る。 風が強まる!

快晴の稜線はとっても気持ちがいい🎵

爆裂火口が間近に望める。

来たルートを振り返る。蓼科山、天狗岳が望める。

いつもならその後ろに北アルプスずらりのクリアな展望だが、今日は春霞のような眺めだ。

ひろ~~~~~~い硫黄岳山頂。

横岳~赤岳~中岳~阿弥陀岳

ズームイン! 中岳の後ろに権現岳~編笠山が見えている。

硫黄岳からのこの眺めは、いつ見ても素晴らしい!

硫黄岳からの縦走路と横岳

 横岳~赤岳

 貸し切りの硫黄岳

爆裂火口も眺め放題!

ツクモグサの咲く横岳に向かう。

硫黄岳を振り返り見る。

縦走路から手に取るように見える大同心。

横岳<本院>が迫ってくる!

山頂直下の岩場。

横岳山頂にて。

主峰:赤岳に向かう縦走路。 

硫黄岳、蓼科山方面を振り返る。

赤岳にズームイン!

中岳、阿弥陀岳にズームイン!

赤岳に向かって進んだところから横岳の縦走路を振り仰ぎ見る。

ツクモグサは、横岳山頂~日ノ岳の間に咲いている。

登山道脇のグリーンロープに囲われて咲いているのもあれば、

断崖絶壁の際どい場所に咲いているのもある。

<かつて、撮影に夢中になって谷へ落ちていった登山者もいるので要注意!>

カモシカが最もお気に入りの赤岳の眺め🎵

 千晴も「ワンダフるぅ~~~🎵」の絶景だ。

赤岳の頂を踏んで戻る予定だったが、ツクモグサ撮影に時間を費やし

時間切れで、二十三夜峰でUターン。

横岳へ戻る途中に現れる縦走路の景色をご覧あれ。 ー1

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高山植物も大分咲き始めています。

ミヤマキンバイ

オヤマノエンドウ

写真は割愛しましたが、この他 キバナシャクナゲ、コメバツガザクラ、

ミネズオウ、キバナノコマノツメなども咲いていました。

 

今回の山行のメインテーマ「ツクモグサ」

ここからは、ツクモグサのいろいろな表情を捉えた写真が続きます。

しばらくお付き合い願います。

先ず、学術的な解説。

特徴:

高山植物の中でも開花が最も早く6月上旬ごろから咲き始め、花茎の高さは5cm、花後の茎高は15cmほどになる。花は約3.5cm、上を向いた漏斗状の6枚の萼片が花弁状になり、緑色がかったクリーム色を呈する。萼片は晴れた日には開き、外側は白色の毛で覆われる。葉は掌状に細かく深裂し、はじめ白色の毛をまとうがのちに脱落し緑色となる。

 

分布と生育環境:

日本固有の高山植物で、高山帯の岩礫地・稜線沿いの風衝草地に生える。分布地は北海道の利尻島ポロヌプリ山大雪山群・芦別岳日高山脈北部、本州の白馬岳八ヶ岳に限られる。絶滅危惧IB類の絶滅危惧種であり、数百個体が現存すると推定されている。

 

もう少し砕いて、解説を。

(北海道を除くと)本州では2箇所だけ! 貴重な高山植物 「ツクモグサ」

白馬岳と

ここ、八ヶ岳・横岳の稜線に来ないと見られないツクモグサ。

 

夏を予感させるような暑い日々が続くと、そろそろ夏山シーズンを意識するようになる。

そこで、先ず登りたくなる山は、八ヶ岳の横岳だ。

なぜ、八ヶ岳? なぜ横岳? と、思うかもしれないが、ここにしか咲かない高山植物があるからなのだ。その高山植物の名は、「ツクモグサ」。
ちょっと変わった名前だ。日本では八ヶ岳、白馬岳、利尻岳など、わずかな場所でしか咲かない。

どんな花かというと、花の形はチューリップのような形で、地面からそのまま生えているような感じ。葉は花が咲いたころに展開し始め、パセリのように細かく切れ込んでいる。花の直径は2.53cmだが、もっと大きく見える。

 

花びらに見えるのは萼で、外側には細かい長い毛が生える。ツクモグサが一番きれいなのは、やはり蕾から開花して間もないうぶ毛がたくさん生えている状態だ。

 

ツクモグサとは変わった名前だが、ツクモグサの発見者である城数馬が、
城数馬の祖父の名前である九十九にちなんで、この植物にツクモグサ(九十九草)の名前を付けたとのことである。

 

6月上旬の八ヶ岳はもう高山植物のシーズンだ。降雪量の少ない八ヶ岳は北アルプスなどに比べ雪融けが早いため、雪が消えると次から次へと高山植物が開花するのだ。

梅雨明けにはもう多くの高山植物が咲き終わっている。本当は、八ヶ岳が花の山なのに、花の山だとあまり知られていない所以である。

 

オヤマノエンドウなど、早い開花期の高山植物はもう満開。この頃まだ、沢筋には雪が残っている。登山者が少ないこの時期にツクモグサは八ヶ岳の横岳の稜線にひっそりと咲いている。

ツクモグサに逢うために大事なことがひとつある。

ツクモグサは晴れないと咲かない、ということだ。

雨の日はもちろん、霧が出ても花が開かない。

ツクモグサに逢えるかどうかは天気の見極めがポイントである。 

 

今年もツクモグサに逢えてよかった!!

いつまでも変わらずに横岳の稜線に咲いていてね🎵

もしも清少納言が登山をして このツクモグサを目にしていたなら、

有名な「うつくしきもの」の段に   (「うつくし」=小さくて、可愛らしいもの)

「うつくしきもの 瓜にかきたる稚児の顔」より先に

「うつくしきもの 八つに咲きたるツクモグサ」と認めたであろうと

思いを巡らすカモシカなのでした。

 

 

おまけ

 八ヶ岳の鹿さんと仲良くなったカモシカ。特集は後程。

ヤマネ

モモンガ

山の小動物との出会いは、心ときめきますね

雲上の秘湯、本沢温泉もすぐ傍なので、セットで楽しむのもよいかもしれません。

 

 

 

 

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