はんなり若女将

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　「京都　出会い旅～③」

 

　　　桜と　はんなり若女将

　

　京都御所参観を終え、余韻に浸りながら引き続き京都御苑を散策する。

　御所の周りを歩くだけでも広々としていて気持ちがいいのだが、

　この時期のお目当ては桜だ。　しかし見頃にはちと早すぎた。

　寒の戻りで、ソメイヨシノは開花をストップしてしまった。

　

　玉砂利の道を外れて、緑の多い空間を行く。

　おや、先に見える薄紅は！

 

　

　見事な枝垂桜！

　まさに見頃！　イメージしていた京都の桜のひとつに出会えた！

　実はこれ「糸桜」　：枝垂れ桜の旧名　今では京都でしか使われない古の言葉。

　

　下から見上げても麗しい迫力だ。

　

　誰もがカメラを構えたくなる場所である。

　

　近衛邸跡の桜の大木も見事である。

　

　どんな構図がいいか？　レンズを通していろいろ試してみる。

　するとそこへ　着物姿の女性が！

　はんなり京女、登場！

　レンタル着物の女性とは、明らかに違う自然体の着こなしなのである。

　美しい立ち居振る舞い。物腰が柔らかく、優しく、明るい笑顔でお話をされる。

　京都に来てよかった～！と実感いたしました。

 

 

　京言葉で「日常」は「ケ」と表現される。

　ケ（褻）はハレに対してふだんの生活である「日常」を表している。

　京都は本当に着物の似合う街であるが、

　舞妓さんや改まった席での着物姿でなく日常の中に溶け込んでの

　着物姿の京女との出会いに感動したのでありました。

 

 

 

 

 

 

  

　この方です！

 

　

　もちろん、千晴ファンクラブ会員です！

　ザックを背負ったカモシカとしばしの歓談。

　ご両親も山の縁で結婚されたとのこと。お母様は今でも山仲間と登るらしい。

　「お若いのに着物姿で歩くなんて今時珍しいですね。

　　慣れた着こなしで、実に着物がよくお似合いですね。」

　「ええ、着物大好きなんです。毎日着てますよ。」

　「毎日？！・・・・・」

　「お店をやっているものですから。」

　懐紙にさらさらとメモ。　そして、名刺を戴く。

　　　「御料理、、、、、、、。」　　　　若女将やってます！

　

　正真正銘の

　　　　　京都のはんなり若女将！

 

　千載一遇の出会い！

 

　（この時はまだ？な状態でしたが、帰宅してから確かめると

　　京都屈指の評判の高いお店！　繊細で美しく上品な懐石が頂ける

　　おもてなしの心を大切にする京都らしい風情のお店なのであった。）

 

　若女将はここの桜を観てから、お茶のお稽古に向かう途中とのこと。

　私はランチのため目星をつけていたカフェに行きたいのだが・・・。道を尋ねると

　偶然にも同じエリアにそれぞれの向う先がある。

　道案内も兼ねていただき、しばし若女将と京都の街を御苑から散歩。

　有り難や、道に迷うことなく辿り着けました。

　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　若女将、お茶のお稽古です。

　

 　　　

　　糸桜と共に　素晴らしいよき日の京都の出会いとなりました。

　

 

　　　　　　　　　　　　　　　「京都　出会い旅～④」へ　続く。