RA5計画の最終章は、フロントフォークの交換。メーカー品、特に信頼のANCHOR製フロントフォークの交換には多少抵抗がありますが、この仕様はRA5の入手前から決めていて、車体の入手とほとんど同じ時期に用意していました。ただ、最初から変えてしまうと効果の程がわからないので、ある程度乗ったこのタイミングで漸く導入。
BOMA F-02 カーボンフォーク。
フルカーボンフォークとしてはリーズナブルなお値段。ベントとストレートの2種類があって、購入したのはストレートの方。BOMAについて調べてみたところ、カーボン繊維商社を前身とするASK TRADINGという会社が2006年に設立した自転車部門で、日本のメーカー。製品自体は台湾や中国で作っている様ですがそれはどのメーカーも一緒。大切なのはしっかり品質管理しながらカーボン製品を作っているかという事ですが、ホームページや様々なレビュー、メーカーの対応(←ちょっとやりとりがあった)、届いた実物からは、しっかりしたモノ作りをしているなぁと好印象。
コラムカット前の実測で約370g。カタログ通りの数値で誤差は殆どありません。
ANCHOR純正のフロントフォークはコラムがアルミで堅牢な造り。コラムカットしているので随分短くなっていますが、現在の実測重量で約700g。単純に330g以上の軽量化になります。
とりあえずコラムは少し長めにカットして様子を見ます。純正フォークではヒラメのマルチプレッシャープラグを使っていましたが、カーボンコラムのフロントフォークを使うにあたり、より広い範囲に力が分散しそうなディズナ製のプレッシャープラグを使いました。
フロントフォーク交換。初めての経験ですが、その効果は…
ウーン、コイツはスゴイ…。ハッキリと、大きく変わりました。これは完全に予想以上デス。表現が適切かどうかわかりませんが、フロント周りの操作感がとても軽くなりました。確かに300g以上の軽量化は大きいのかもしれませんが、それだけが理由とも思えない。ストレートの形状と、コラムまでカーボンとなったことで反応性が良くなったのかな。アルミコラムと比べると微振動も大きく軽減されています。平地も登りも、とにかくフロント周りが抜群に良くなったので鈍く重い味気ない自転車というイメージが大きく改善。ピーキーになったとかシビアになったとか、ちょっとはあるのかもしれませんが怖いと感じる場面は全く無くて、しっかりとした安定感があります。先日箱根へ出掛けてきましたが、登りも下りも楽しいと感じられます。
フレームとの相性が必ずあるでしょうから一概に良いとは言えませんが、ですが、ことRA5とのマッチングに関しては素晴らしいと思う。もちろん私にはフォークを変えるなんて大それた発想はありませんから元ネタがあったのですが、これは本当に良かった。
フォークの交換でヘッドサイズの他に注意しなければならないのがオフセット量。この数字、1mm違うと走行性能(キレや安定性)に大きく影響します。上記表は2009年のANCHORジオメトリ表からの抜粋ですが、RA5は390mm~570mmまでの7サイズ展開。この中で、フレームサイズ390mm~480mmまでの4サイズについてはオフセット50mm、510mmはオフセット48mm、540と570mmの2サイズはオフセット45mmとなっています。さすがANCHOR、フレームサイズ毎に細やかに変えてます。私のRA5は570サイズですから、純正(45mm)→BOMA製F02(45mm)でオフセット量は変わらず、言うなれば最低限の変化を得たイメージ。逆に、オフセット50mmのフォークからオフセット45mmのフォークに変えると最大の変化があると考えられます。5mm違うと、それはもう何か影響があるのは間違いありません。極端にピーキーになったり、タイヤが手前(ライダー側)に来ますから、今まで当たらなかった「つま先」が前輪に当たるような場面も出るかもしれません。ですので、まずは適合と求める変化や許容(決まりはありません)のオフセット量を考えてみるのが大切。ヘッドにしても、最近はノーマルサイズからオーバーサイズ、スーパーオーバーサイズ、上下異径とかって本当に沢山の種類がありますから、しっかり調べてからってところで、フォーク交換のお話はオシマイ(゜-゜)
BOMA(ボーマ) カーボンモノコック フォーク F-02(ストレートタイプ)
オフセット45mm/重量370g/サイズ1-1/8/定価31,000(税別)