馬酔木;あせぼ;あしび;あせぼ;あせみ;あしぶ;花馬酔木;ツツジ科の常緑低木で我国の固有種。樹高は1~2メートル程度.稀に3~4のものが山に自生する。3,4月頃、清楚で品のある白い壺形の小花を枝先に多数総状に垂らす。葉や茎にァセボトキシンを含み、牛馬が食べると酔ったようになるので馬酔木と書く。かつてその毒成分を農作物の害虫駆除に利用した。乾燥した山地を好み、奈良公園のほか富士五湖周辺に多い。木の姿がよく、庭木や盆栽でも観賞される。 芭蕉木咲くや奈良の古山かぐわしう 松根東洋城」「馬酔木咲く金堂の扉にわが触れぬ 水原秋櫻子」「馬酔木より低き門なり浄瑠璃寺 水原秋櫻子」「馬酔木野やかしこ法相ここ華厳 阿波野青畝」「馬酔木咲く丘は野となり山となる 山口波津女」「花あしび朝の薬に命継ぐ 角川源義」「二月堂三月堂も馬酔木咲く 今川凍光」「花馬酔木天蓋にせし石仏 磯野充伯」「里坊の主は若し花馬酔木 寺井谷子」「花馬酔木小暗き奈良の骨董屋 鎌田和子」「風立ちて水音変わる花馬酔木 玉木春夫」「花馬酔木われ瞑想の椅子の欲し 小宮山 勇」「あせび野の落暉鹿呼ぶ声しぼる 水谷岩男」。(ツツジ咲く我家の庭は寒さかな ケイスケ)