菊(キク科)花言葉は、私は愛する。春の桜と並び称される多年草で、日本の代表的な花。古代中国から渡来したといわれる。菊には延命長寿の滋液が含まれるという伝説があり、平安時代に宮廷で菊酒を賜る行事が行われた。園芸用の多彩な品種が栽培されるようになったのは、江戸時代中期以降。豪華な大輪や懸崖菊などが各地の菊華展で競われる。「菊の香やならには古き仏達 芭 蕉」「白菊の目に立て見る塵もなし 芭 蕉」「黄菊白菊其の外の名はなくもがな 嵐 雪」「或る程の菊なげ入れよ棺の中 夏目漱石」「菊咲けり陶淵明の菊咲けり 山口青邨」「どの部屋もみな菊活けて海が見え 吉屋信子」「菊の鉢提げて菊の香のぼりくる 篠田紀枝子」「次の夜のしずけさにある黄菊かな 浅一基」「菜に混ぜて小菊商う嵯峨の口 飴田 實」「こころもち懸崖菊の鉢回す 橋本美代子」「山坂の影に入りけり菊車 吉田成子」。昔兵庫県西宮北口の社宅に住んでいた頃は、庭が広ので菊を300本位作っていた。当時は馬車が通っていたので、後をつけて馬糞を拾い菊畑の肥料、としていたので無駄な肥料代が掛からずにすんだ。通り掛かりの人が分けて欲しいと訪ねて来るほどであった。最近三鷹市では、菊花展示会が農協の主催で、井之頭公園で行われている。(菊酒を 毎夜飲むほど 吾不精 ケイスケ)