カザグルマ;鉄線;てつせんかずら;クレマチス;風車の花(キンポウゲ科)中国原産で江戸時代初期に渡来した落葉蔓草。(鉄線とカザグルマなど交配したものが、クレマチス)この蔓が針金のように強いから、てつせんと呼ばれる。葉は対生して掌状に三枚ずつ出る複葉。初夏、大きな白色または青紫色の六弁の花を開く。雄蕊が暗紫色で花の中心がひきしまって見える。垣根にからませたり、他の木に這わせたりして清らかな美しさを観賞する。同種のものに風車の花があり、本州中南部に自生しているものもある。花弁状の萼が八枚なので見分けがつく。クレマチスも同種。鉢植えをして花屋に並んでいる。「蔓はなれ月にうかべり鉄線花 水原秋桜子」「鉄線の花の紫より暮れる 五十嵐播水」「鉄線の初花雨にあそぶなり 飴山 実」「鉄線花に恋をあらそふ如く寄る 赤松薫子」「鉄線の咲き終わりたる骨吹かれ 野崎ゆり香」「鉄線花憂きこと去れば咲きにけり 新井英子」「かな女忌の来る鉄線の濃い紫 殿村莵糸子」「てつせんの花てつせんに巻つける 林 徹」「鉄線花うしろを雨のはしりけり 大嶽青児」「御所拝見の時鉄線の咲けりしか 正岡子規」「風鎮は緑水晶鉄線花 高浜虚子」(行きずりの 家の垣根の 鉄線花 ケイスケ)