坐忘日記

このコラムは、僕が日々の出来事のなかで、何か変だぞ、と感じたことを
縦横無尽に書き殴ります。

NHKに猛省を促す!!

2009-04-07 13:30:26 | Weblog
NHKが4月5日(日)午後9時から22時間15分まで、NHKスペシャル『シリーズ・JAPANデビュー』の第1回と『アジアの“一等国”』というタイトルの番組を放送した。
あまりにも内容が偏りすぎ。
日本統治時代の台湾を中心に伝えているのだが、これでもかと言うほど「日本が悪い」ことをした、という視点だけが強調され放送されている。
後藤新平は出てきても、それは台湾人3000人を処刑した匪徒刑罰令の実行者として出てくるのみ。また、台湾特産の樟脳産業を立て直すために基隆港を大型化し縦貫鉄道を敷いたと説明するだけだ。
当然、統治施策の一つとして教育に重点を置いたこと。台北帝国大学の開学が内地の大阪帝国大学や名古屋帝国大学より早い事などは一切無視している。
出演している老台湾人達のなかにはその帝大の医学部を卒業している者もいた。
公共放送のNHKがこんな偏った放送をNHKスペシャルとして電波を使って流して良いものだろうか。
NHKで李登輝総統時代の1997年に放送された『認識台湾』では「日本植民統治時期の政治と経済」や「日本植民統治時期の教育、学術と社会」を設け、例えば米やサトウキビの生産については「米の増産と糖業王国の確立」との見出しの下、生産量のグラフを掲載していかに生産量が上がったかを示していた。縦貫鉄道については「各地を結ぶ交通運輸を改善した」と放送していた。
こうしたNHKの先人達はバランス感覚を持ってNHKスペシャルを制作してきている。今回のNHKの番組はそうした先人の偉業にも泥塗る結果となっている。
最近、NHKはバラエティやお笑いなど民放と変わらないような視聴率を意識した番組作りが増えてきている。こんな事ならいっそのこと民放になるか、国営化してしまう方がいいのではないか。英国のBBC放送は国営だが骨太の質の高いドキュメンタリーを放送している。それを見られるのはNHKのBS放送でという皮肉。
本当にNHKは何を考えてこの企画を電波に載せたのだろうか。