
今日、4月20日は父の誕生日である。
爺、婿1号、娘2号が交代勤務をしているので、日曜日であっても中々休みが合わないのだが、今日は珍しく家族全員が家にいる。
せっかく全員揃っているので、長期入院している爺の父の誕生日を祝おうと、みんなで見舞いに行くことになった。
爺、婆、娘1・2・3号、婿1号、孫娘1号総勢7名は、7人乗りのシエンタに乗り込み、娘3号の運転で川崎の工業地帯にある病院へと向かった。
ぞろぞろと病室に入っていくと父が嬉しそうな表情をした、ような気がする。
「今日は随分大勢で来たな」
「ああ、父さんの誕生日だからね。ところで何歳になったかな」
「86歳になった」
「あれ、母さんが先日80歳になったと言ってたから、82歳じゃないかな?」
「いや、数えで86歳になったはずだ」
本人も家族もあやふやである。
「九州のかあさんが昭和17年生まれで72歳だから、7年生まれで10歳年上のお父さんは、やっぱり82歳だよ」と女房殿。
爺と女房殿がまだ入籍する前、父が爺の部屋に突然入ってきて、こう言った。
「先日、二人と話をした時、いずれ結婚する気があると言ってたから、結婚式場を仮予約して来た。一応3日ほど候補日を押さえてきたけど、できれば4月20日だと嬉しい。そうすれば俺の誕生日も忘れられることもないだろう」
やや強引とも思われたこの行動だが、爺も女房殿も当時から計画性がなかったので、そうでもされなければ、きっと式も挙げずにダラダラと月日ばかりが経過していただろう。
ある意味感謝しなければならない。
感謝ついでと言っては失礼にあたるが、父の見舞いや下着の洗濯も嫌がらずにやってくれる元看護婦の女房殿に花束を贈った。
大好きなバラの花を嬉しそうに花瓶に活けながら、「随分長く一緒にいるよね~」とかるーい感じでつぶやいる。
そんな女房殿からの感謝の気持ちは・・・
晩酌はいつもと同じく手酌であった。
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