丸大ホール

川崎には丸大ホールという大衆酒場がある。

この店は定食類のメニューも多く、安くて、美味くて、昼から酒が呑めるお気に入りの酒場なのだ。
しかし、ここ数ヵ月の間、何度か土曜日の昼間に店の前を通ったのだが、シャッターが開いていない。そして今日もシャッターは閉じたままだった。
昼間の営業を止めただけだろうか？まさか店じまいしてしまったのでは・・・？

止む無く、東口の川崎リパークという立派なビルの1階隅にあるお食事処・お酒処「島田屋」という定食屋で昼食を摂ることにした。





近代的ビルの中にあるものの昭和の趣を残す島田屋もなかなか味のある店である。
隣に座っているチェックのハンチングをかぶっているお洒落な兄さんは、ちくわの磯辺揚げを肴に一人静かに酎ハイのグラスを傾けている。



さて、おやじは・・・、今日は寒いのでまず熱燗。
すぐさま、本日のおすすめである「目鯛味噌煮定食」を注文し、小鉢の冷奴、もやしのナムル、白菜の浅漬けをつまみながら熱燗をちびりちびり。目鯛は背中の肉厚で脂の少ないところを酒の肴に、脂が多く味噌がしみ込んだ腹の部分を飯用に残しておく。

一合呑んだところで少なめに盛ってもらった飯を喰らう。
おすすめの目鯛は魚と味噌の味のバランスが絶妙で、ご飯にも良く合う。味噌汁を後出しにしてくれるか、温め直してくれるとなお嬉しいのだが、これで1260円であれば文句は言えまい。





しかし、丸大ホールで呑んだ時と比べると少しばかり物足りない。
ボリューム満点の肉豆腐をつまみながら400円の大徳利を呑む充実感を味わいたい。
平日の昼間はやっているのだろうか？しかし、平日昼間は仕事があるし・・・、やはり、金曜の夜に来てみるしかないだろう。
川崎の素晴らしき大衆酒場「丸大ホール」が店じまいしていないことを心からお祈りする。