●再確認をーー文章を書く原則
学生の作品を紹介しながら文章の書き方を説明してきましたが、その原則を再確認しておきましょう。
☆文章の正しい呼吸法とも言うべき「起承転結」、あるいは「序論・本論・結論」を強く意識しよう。
☆文章は、書き出しからいきなり本論(必ずしも結論ではない)に入ろう。書き出しに、余計な解説や能書きはいらない。書き出しで読者の関心を集め、自分が書く文章を全部読んでもらうためです。どんなに内容が優れていても、読者に読んでもらえなければ意味がありません。1980年8月に起きた日航ジャンボ旅客機墜落事故を例に①具体的な動き、細かい描写②言葉③状況④解説・理屈――のいずれかから書き始める方法があると説明しました。①と②に動きがあり、分かりやすいとも強調しました。
☆文章は具体的に書きましょう。抽象的な題ほど、エピソードや身近な体験、読書などから例をひき、事実をもとに読者に分かりやすく書く必要があります。自分の内面だけに閉じこもり、独り善がりの文章を書かないようにすべきです。新聞記者の世界で具体的に書くには、「5W1H」を大切にすべきだと言われます。WHEN(いつ)、WHO(誰が)、WHERE(どこで)、WHAT(何を)、WHY(なぜ)、HOW(どのように)です。余りに細かいことは不必要かもしれませんが、5W1Hは具体性を求める象徴的な表現です。
☆強調したいのは、文章のダイエットです。「…という」「…思う」「…そして」が文章の三大ぜい肉です。余計な表記を可能な限り削ぎ落とすのが、分かりやすい簡潔な文章を書く極意です。これ以外にも、ただ惰性で同じ表現を繰り返すことがないように注意しましょう。文章は削りに始まり、削りに終わると思い込むことが必要です。
この他にも原則とすべきことがあります。列記しておきますので、是非、実行してみてください。
☆文章を書き出す前に、構想の時間を必ず作りましょう。構想で、例えば「起承転結」の各部分の簡単な内容まで考えられれば最高です。書き終えた後、推敲の時間を設けよましょう。誤字脱字はないか、「起承転結」は決まっているかなどを確認するのです。
☆誤字脱字をなくそう。そのためには、常用漢字を完全にマスターすることが必要です。例えば、常用漢字の世界で「寂しい」「うれしい」と書くところを、「淋しい」「嬉しい」と書く人が結構います。常用漢字は新聞などで普通に用いられる漢字で、政府は時代に合わせて増やす傾向にあります。さまざまな漢字の用法がありますが、常用漢字をもとに文章を書くのが一般的です。
☆センテンスは、できるだけ短く書こう。長いと、分かりにくくなる場合が多い。「…だが、…」という文章で長くなる場合、途中で一回「。」で切り、「しかし…」でつないで文章を分割した方がいい。
☆文章は自分の思い、感性、思想を読み手に伝える手段です。言葉もその重要な手段の一つですが、文章には言葉にはない奥行きの深さがあります。文章の持つ特質を考えてください。
☆その意味で、私は「文は人なり」と考えています。文章は書けば書くほど、技術的にはそれなりにうまくなります。問題は書く内容です。出された題に気持ちがフィットすれば、うまく書く人は結構います。しかし、内容が伴はないケースが目立ちます。読書を重ね、人生経験を積み、人間を磨く努力を続けることがいい文章を書く最大のポイントです。
学生の作品を紹介しながら文章の書き方を説明してきましたが、その原則を再確認しておきましょう。
☆文章の正しい呼吸法とも言うべき「起承転結」、あるいは「序論・本論・結論」を強く意識しよう。
☆文章は、書き出しからいきなり本論(必ずしも結論ではない)に入ろう。書き出しに、余計な解説や能書きはいらない。書き出しで読者の関心を集め、自分が書く文章を全部読んでもらうためです。どんなに内容が優れていても、読者に読んでもらえなければ意味がありません。1980年8月に起きた日航ジャンボ旅客機墜落事故を例に①具体的な動き、細かい描写②言葉③状況④解説・理屈――のいずれかから書き始める方法があると説明しました。①と②に動きがあり、分かりやすいとも強調しました。
☆文章は具体的に書きましょう。抽象的な題ほど、エピソードや身近な体験、読書などから例をひき、事実をもとに読者に分かりやすく書く必要があります。自分の内面だけに閉じこもり、独り善がりの文章を書かないようにすべきです。新聞記者の世界で具体的に書くには、「5W1H」を大切にすべきだと言われます。WHEN(いつ)、WHO(誰が)、WHERE(どこで)、WHAT(何を)、WHY(なぜ)、HOW(どのように)です。余りに細かいことは不必要かもしれませんが、5W1Hは具体性を求める象徴的な表現です。
☆強調したいのは、文章のダイエットです。「…という」「…思う」「…そして」が文章の三大ぜい肉です。余計な表記を可能な限り削ぎ落とすのが、分かりやすい簡潔な文章を書く極意です。これ以外にも、ただ惰性で同じ表現を繰り返すことがないように注意しましょう。文章は削りに始まり、削りに終わると思い込むことが必要です。
この他にも原則とすべきことがあります。列記しておきますので、是非、実行してみてください。
☆文章を書き出す前に、構想の時間を必ず作りましょう。構想で、例えば「起承転結」の各部分の簡単な内容まで考えられれば最高です。書き終えた後、推敲の時間を設けよましょう。誤字脱字はないか、「起承転結」は決まっているかなどを確認するのです。
☆誤字脱字をなくそう。そのためには、常用漢字を完全にマスターすることが必要です。例えば、常用漢字の世界で「寂しい」「うれしい」と書くところを、「淋しい」「嬉しい」と書く人が結構います。常用漢字は新聞などで普通に用いられる漢字で、政府は時代に合わせて増やす傾向にあります。さまざまな漢字の用法がありますが、常用漢字をもとに文章を書くのが一般的です。
☆センテンスは、できるだけ短く書こう。長いと、分かりにくくなる場合が多い。「…だが、…」という文章で長くなる場合、途中で一回「。」で切り、「しかし…」でつないで文章を分割した方がいい。
☆文章は自分の思い、感性、思想を読み手に伝える手段です。言葉もその重要な手段の一つですが、文章には言葉にはない奥行きの深さがあります。文章の持つ特質を考えてください。
☆その意味で、私は「文は人なり」と考えています。文章は書けば書くほど、技術的にはそれなりにうまくなります。問題は書く内容です。出された題に気持ちがフィットすれば、うまく書く人は結構います。しかし、内容が伴はないケースが目立ちます。読書を重ね、人生経験を積み、人間を磨く努力を続けることがいい文章を書く最大のポイントです。