CILふちゅうの仲間達

CILふちゅうの徒然日記

介助者との異文化コミュニケーション

2011年07月17日 | スタッフコラム

 

7月で東京での自立生活が10年になります。
10年で介助に関わってくれた方を数えてみたら、なんと70人!!
こんなにも多くの方に支えられてきたんだとしみじみ思うと同時に、
今まで入ってくれた方とのことを懐かしく思い出したりしていました。
 
ということで今日は、そんなたくさんの介助者と関わってきた中で、
ちょっと思ったことを書いてみます。
 
実に介助者が70人ともなると、関わってくれた人は日本人だけじゃなく
様々な国の方達もいました。
スイス、中国、台湾、ロシア等々…。いやぁ、グローバル☆
みんな日本語を勉強しているだけあって日本語はとても上手だし
日常会話には問題はないけれど、
介助をするとなると、やっぱり日本人とは違うために、
コミュニケーションで戸惑うことも多々ありました。

例えば、買い物を頼んだら、日本独特の食物の名前を知らなかったりするし、
入浴の時は、洗ってもらう身体の部位の名前がわからなくて
介助が一時中断してしまうことも・・・
様々な介助内容を覚えてもらうのも、日本人より時間がかかることが多く、
疲れている時などはなかなか覚えてもらえないことに苛立ってしまうこともしばしばで、
介助を始めて半年くらいはお互いすごく大変なのです。
 
しかし半年もすれば、不思議ととてもよい関係を築けるようになるのです。
それは彼女たちが「積極的に聞く」というコミュニケーション手段を
取り入れているからではないかと私は思います。

例えば、わからない表現や単語に出くわしたら、彼女たちはすぐに聞き返す。
わからないことがあればわかるまで質問をする。
そして最も外国人らしい点は、自分から自分のことを話したり、何気ない
会話をしたりしながら常にコミュニケーションをとっているということ。

「積極的に聞く、話す」というスタイルが、異文化や言葉の壁を乗り越えることに
役立つだけでなく、介助という支援にもっとも必要なより良い関係作りのための
役割をしていたんだなぁと感じました。 

ちはるん