その昔記事にしたことがあるアニメ 「モノノ怪」 の 「のっぺらぼう」 というお話に、こんなセリフが出てきます。
「お蝶さん、ここは閉ざされていると思えば牢になり、出たくないと思えば城になる。
あなたはここを牢獄だと思い込んだ」
「のっぺらぼう」 のあらすじはこちら (前編 ・ 後編) をご覧いただくとしまして。
お蝶さんとはこの物語のヒロインで、夫 ・ 姑を含む家族4人を惨殺したかどで死罪を申し付けられ 牢獄の中。
このセリフは、アニメ全話を通じて “退魔の剣” を携え登場する薬売りの男が 牢内で対峙するお蝶さんに向かっていう言葉です。
この牢は現実世界のものではなく お蝶さんの心が生み出した幻のようで、思いやりのない夫家族に囲まれ辛い暮らしを送るお蝶さんの唯一の居場所と思しき婚家の台所と、窓の色形や扉などの造作 ・ 配置がそっくりです。
お蝶さんは嫁ぐことで婚家に縛り付けられたと思い込んでいたけれど、実はそこに留まることを強いたのは他ならぬお蝶さん自身だった。。。というのがこのお話の肝です。
こんなセリフを思い出したのは、最近よく耳にする 「早くコロナ前の暮らしに戻りたい」 という言葉からふと連想してのこと。
たしかにこの不安定な状況では 以前の生活が懐かしく思えるのも無理ありませんが、以前 「コロナが差し出すメッセージ」 で提起させてもらったように、問題の根は この新型コロナウイルス騒ぎの前からすでにあったのではないでしょうか。
コロナはそれを明るみに引っ張り出すきっかけになっただけ、貴秋にはそのように思えます。
このまま沈静化してしまったら、一見平和を取り戻したように見えても、なんらかのきっかけで再び大きな騒ぎが起こるのは避けられない。。。むしろそちらのほうが怖いと感じます。
私たちは一見意に反してコロナ禍に縛り付けられているように見えますが、実は問題の根っこを直視したくないばっかりに、自分で自分を留まらざるを得ない立場に追い込んでいるのかもしれません。
直視すれば、「こんなことを我慢すべきではない。でもちっぽけな自分一人になにができる?」 という矛盾に苛まれることになるからです。
が、貴秋は「ちっぽけな自分」 というその見方こそ すでに催眠にかかっている証だと申し上げます。
それもひとつの見方ではあるが それがすべてではないと得心がいけば、矛盾はおのずと解けて 新しい境地が開けます。
とはいえ 引きの視点から見れば、私たちは本来の自分にはない否定的な要素をも体験したくて、わざわざ肉体なんて面倒なものをまとって この世界にやってきたのですから、「コロナに苦しもうが矛盾に苛まれようが望みどおりよ」 とおっしゃる方には 「そうですか、楽しんでくださいね~ (⌒∇⌒)ノ」 とお喜び申し上げるだけですし、そもそも引きの視点も五感を超えた領域も関係ないよとおっしゃる向きには このようなブログがお目に留まることもないでしょう。
ですからこの 「あらゆる問題の ~ 」 のタイトル記事は、現状が不安だし 悩みから抜け出したい、もっと良くなりたいと思うけれど、なかなか思うように進めない、どうすればよいのかわからない、という方向けです。
催眠が解ければ 同じものも違って見えてくる、そこに新しい道が開けるというスタンスで、いまの貴秋に世界がどのように見えているかをお話してみようと思います。
あくまでも一個人の偏った視点を通しての話ですので、その点お含み置きくださいね。
そんな色眼鏡を借りて今の世を眺めるのも一興、それで悩みが軽くなるならいうことなしと思われる方にお読みいただければ幸いです。
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