かはたれのジエン

イタチの最後っ屁 ・・・なので、コメントにも屁を垂れるしかできませぬ

鶉となりて(第百二十三段)

2014年12月23日 | 伊勢物語 

鶉

 昔、男ありけり。深草に住んでいた女を、だんだん飽きてきたのだろうか、こんな歌を詠んだ。

   年を経て通いし里を出て行けば
           一層深い草野となるのか

女、返し、

   野とならば鶉となりて鳴き居らむ
       狩りそめに来もしないでしょうね

と詠んだのに感じ入って、出て行こうという気持ちはなくなった。

伊勢物語 鶉となりて 百二十三段 わかりやすい訳 現代語訳

年を経てすみこし里をいでていなば いとど深草野とやなりなむ
野とならばうづらとなりて鳴きをらむ かりにだにやは君は来ざらむ

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