Spirit In The Sky ~院長のひとりごと~

宮城県白石市にある『川井はり・きゅう接骨院』のブログです。院長の私が時にはマジメに時には楽しく日記を書いていきます。

エドワード・ホッパーと庭園美術館

2009-04-17 22:38:15 | Weblog
南佳孝1982年リリースのアルバム『Seventh Avenue South』
ディヴィッド・サンボーンのクールでカッコイイ サックスで始まるまさに「COOL」という曲で幕をあけるこのアルバム。
ニューヨーク録音と通算7作目というのをかけたのかどうか知りませんが、実に格好つけたアルバムです。
格好つけもここまで徹底すれば見事なもので、実に都会的な名作だと思います。

南佳孝には、デビュー作にして最高傑作との呼び声も高い『摩天楼のヒロイン』というニューヨークをテーマにした傑作がありますが、『Seventh Avenue South』がリリースされた時にはそのアルバムと比較した論評が多くあったように記憶しています。

ニューヨーク録音ながら歌の場所はあくまでも日本の都会、というコンセプトとリアルタイムで聴いたという同時代感覚ゆえに、個人的には『Seventh Avenue South』に対する思い入れが強いですね。

さて、このジャケット写真。
アメリカン・アートに少しでも興味のある方なら、どなたでもご存じではないでしょうか?
20世紀アメリカを代表する画家のひとり、エドワード・ホッパーの代表作と言って良いでしょう、『Nighthawks』1942年の作品です。
深夜の街でポツンと光るダイナー。年老いた店員と3人の客。都会の孤独感、倦怠感のようなものが見事に描き出されています。
そして、言いようのない不安感、そうこの不安感のようなものがエドワード・ホッパーの特徴のような気がします。

『Nighthawks』は、後々のアートシーンに少なからず影響を与えたと思われ、この絵をモチーフにした作品を絵画のみならず映画などでも見かけることがあります。
例えばこれ。
元祖パブロック・バンドとも言うべき、アメリカの田舎のバーバンド Eggs Over Easyが帰国後1972年にリリースした『Good‘N’Cheap』のジャケット。
よく「The Bandの『Moondog Matinee』のジャケットを連想させる...」というような記載を目にしますが、それは間違い。よく見れば、そのまんま『Nighthawks』だと分かりますよね。

個人的には、エドワード・ホッパーの絵は大好きです。
1990年頃だったと思います。東京都庭園美術館で「エドワード・ホッパー展」が開かれました。
もちろん観に出かけました。
庭園美術館は山手線の目黒駅から目黒通りを白金台方面へ5~6分歩いた便利な場所にありました。都心とは思えない閑静で素晴らしい庭園を持つ洋館は、ホッパーの絵を観るには絶好の場所でした。
東京近郊にお住まいで、まだ行かれたことが無い方がいたら、是非一度足を運ぶことをお勧めします。

そして、初めて見た実物の『Nighthawks』。
感激でした。

もう一度観たいなあ。
思い切って、シカゴ美術館へ飛ぶか?

南佳孝さんのこと

2009-04-11 19:37:03 | Weblog
南佳孝さんのことを書きますね、なんて言っておいて放置状態。
もしかして、気になっていたなんていう奇特な方がいらっしゃったら、ごめんなさい<(_ _)>

佳孝さんとは、短い期間でしたが親しくお付き合いさせて頂いたことがあります。
かつての職場でのことですが、患者さんと治療者として。
90年代初めの頃ですが、NHKの報道番組(「クローズアップ現代」)に、僕が所属していたセクションが紹介され、それを見た方々から多くの問い合わせの電話が入り、多くの方が患者さんとして来院されました。
その中の一人が佳孝さんでした。
そして、たまたま治療担当者になったのが僕だったと。

治療に関することは個人情報なので伏せますが、「ああ、あの南佳孝さんだ」と思いながら最初の面接にあたったことを憶えています。
夏なのに長袖の着心地の良さそうなストライプのシャツ、それに柔らかそうなコットンパンツで足元がデザートブーツ、というのが印象的でした。

「ああ、あの...」っていうのは、当然知ってましたってことで、多分最初に「南佳孝」という名前を知ったのは「モンローウォーク」がヒットした頃だと思います。後に郷ひろみが「セクシーユー」というタイトルでカヴァーして一気に有名になりましたね。
個人的には、映画「スローなブギにしてくれ」の主題歌の印象が強いですね。

来院された回数はあまり多くありませんでしたが、自宅で灸をしていただきながら、時々灸点のチェックがてら鍼を受けに来る、といった感じでした。
とても気さくな方で(ミュージシャンの方って気さくな方が多いですよ)、治療中も色々話をして下さいました。

「親父は九州男児で(ご自身は東京生まれですが)その血が自分にも流れてるな、って思うことあるんだよね。」
「先生(僕のこと)は何して遊んでるの? 僕は最近テニスにハマっててね。松本隆なんかとやってるの。」
→「ああ、あの松本隆と友達なんだあ。」
「ウチは夫唱婦随じゃないからさ。」
「今、たまプラーザに住んでるんだけど、皆が言うほどオシャレっぽくないよあの街。サラリーマンの巣窟だね(笑)。そのうち海の方に住みたいなあ。」

で、その後見事(?)佳孝さんは、茅ヶ崎の住人になられたようです。

あと、何度か電話で治療に関する相談も受けました。
あの頃は、アルバム『New Standard』をリリースされた頃じゃなかったかなあ?
ツアーで忙しくなる、とおっしゃっていて、いつの間にか来院されなくなりました。

自分が好きなミュージシャンを治療する、という貴重な初めての経験をさせてくれたのが佳孝さんでした。
今でもバリバリ現役でやっているし、佳孝さんの歌を聴くと、あの頃のことをぼんやりと思いだしたりします。

休日診療

2009-04-06 21:40:04 | Weblog
たまには仕事の話を(笑)。

昨日の午後、自宅で片づけものをしていたら患者さんから電話が(正確には患者さんのご主人から)。
「うちのがまたはずしちゃったんだよね。休みのところ悪いんだけど...」

翻訳すると、
奥さんがまた肩を脱臼してしまった。休日に申し訳ないが診てくれないだろうか?
ということ。

この患者さん、60代♀ですが、反復性の肩関節脱臼でこれまで何度も脱臼を繰り返している。
当院へ初めていらした時も、やはり脱臼してみえた。
しばらく別の症状で通院されていたのですが、たまたま休日にまた脱臼してしまい、それからは病院通いでした。
ご主人から相談を受けて、外科的治療(手術)を前提に改めて整形外科を受診しては、とお答えしました。
何ヶ所かの病院を回って検査等受けたようでしたが、術後のリハビリのことなどを考慮して手術は見送りになった、とのことでした。

そんな矢先の電話。
そういえば、以前何かの時にと名刺に自宅の電話番号を書いてお渡ししておいたのを忘れていました。
隣町からわざわざ来なくても、近くに休日当番医がいるだろうに、とも思ったのですが頼りにして電話をくれたのだから、お断りする訳にはいかない。
という訳で、休日診療。

幸い、やや遠方のため到着まで時間があったので、その間に包帯等固定材料をしっかり準備出来ました。
突然の来院だとこうはいかない。心の準備もあるしね。

久しぶりにお会いした患者さんは、さほど痛みもひどくないようで、しきりに「すみませんねえ」と頭を下げる。
イスに座ってもらい、上着を脱がせ骨頭の位置確認。烏口下に触知。
念のため指の動きと橈骨動脈の拍動を確認。
肘関節90度屈曲、外旋位でゆっくり牽引しながら内転。つまりコッヘル法。
これで入らなかったら、ゼロポジション法でやるのがいつものパターン。

「コクン」と音がして、患者さんが「ああ、入った!」と安堵の表情を浮かべる。
柔整師としては、最も嬉しい瞬間ですね。
整復を確認し、着衣を全部脱がせて、シップ、綿花、腋下沈子、そして手早く包帯固定。
服を着せて、腕を三角巾で吊って終了。
ほんの十数分のことです。

患者さんの話では、以前病院に行った時には整形の医師がいなかったのか、当番医が本を見ながら延々整復したらしいのだけど、痛くてもう二度と行きたくないのだそう。
別の時には、近くのかなり大きくやっている接骨院へ行ったのだが、どういう整復法なのか知りませんが、無理やりぐいぐい腕を引っ張られて、入るには入ったのだけど、やっぱりすごく痛くて、おまけに腕中青あざになってしまったそう。
「先生のは全然痛くない」とほめてくれますが、いえいえ大したことではありません。
わざわざ僕の所に電話をくれたのも分かります。
でも、お役にたてて良かったけれど、僕だって大した腕じゃないんですよ。

それにしても、最近 骨折や脱臼は診ない(というか整復出来ない)という接骨院が増えています。
憂うべきことですね。
患者さんが頼って来るのだから、やれるべきことはやる。
それでだめなら、もしくは保存療法の適応範囲を超えているようなら専門医に回す、というのが本当だと思うのですが。
じゃないと、柔整師なんてますます世間から認知されなくなってしまいますよ。
偉そうなことは言えませんが、外傷診れないんだったら、接骨院の看板下ろせば!って言いたくなります。

まだまだ言いたいことはありますが、長い愚痴を並べても仕様がないので。

そんな、ちょっとだけ気分のいい暖かな日曜の午後。
一気に咲き始めた桜を眺めながら、帰途につきました。

サクラサク

2009-04-05 12:44:20 | Weblog
週の後半から春めいた暖かな日が続いたせいでしょう。
ふと見上げると、桜の花がほころび始めていました。

どうして日本人って桜が好きなんでしょうね?
僕も若い頃は、桜どころか花なんて...というくちでしたが、年を重ねると共に花が好きになってきました。
いつの間にか、桜が咲くのも楽しみになっていましたね。

それにしても、ここ数年のJ-POPシーンって言うんですか?
「さくら」三昧の攻撃には、完全に食傷ぎみです。
何でもかんでも「さくら」を歌えばいいと思ってるんじゃねーの?!
と咬みつきたくなるのは僕だけでしょうか?

「桜」を歌った曲と言えば、まずはこれ。
荒井由実時代のユーミン、1975年の『COBALT HOUR』に収録の「花紀行」。
「さくら」という言葉をあえて使わずに、しかし桜の散る風景をこれほど鮮やかに歌い上げた曲は他にないでしょう。
さすが天才!
しかし、この頃のユーミンは名曲ばかりですね。

「桜」の曲で、もう1曲思い出深いのが、南佳孝1982年の『Seventh Avenue South』の収録の「口笛を吹く女」。

桜の樹の下に 車を停めれば
調子っぱずれ 君が下手な口笛を吹く

いい曲なんですよ、これまた。

佳孝さんと言えば、個人的にちょっとした繋がりがあって...
と話し出すと長くなるので、また明日にでも。

新年度

2009-04-01 22:58:25 | Weblog
4月1日。今日から新年度ですね。

年度が替わるからと言って別に何がある訳でもないのですが、新年度というと何となくピリッと引き締まる感じがしますね。
でも、今日は生憎一日中雨模様のどんよりした寒い一日でした。
なーんかテンション下がるなあ...(>_<)

当院の業務用(?)カレンダーは、基本的に4月始まりのものです。
で、すべて入れ替えました。
カレンダーが替わって、ちょっとやる気が出た...かな?(苦笑)

利府負けちゃいましたね。
何となく「やってくれちゃうかも?」みたいな淡い期待もあったのですが、やっぱちょっと出来過ぎかな?
宮城県の甲子園出場校というと、「毎度どーも」ってな感じで、東北か仙台育英というのがお約束みたいなところがありますから、久々の公立高校というとつい応援したくなっちゃいますね。
でも、利府ってスポーツ科なんてのがあって、限りなく私立に近い印象があるし、今回のブログ騒動なんかもあって、ちょっとねえ...
まあ、頑張ったってことで。

明日天気にな~ぁれ!っと。