日本を描いた映画というのはまあいろいろあるのだけれど、「二十四時間の情事」(最近は原題の「ヒロシマ・モナムール」と表記されることが多い)は特筆すべきものの一つと思う。
この映画は難解なのと広島が絡んだことで解釈がややこしい映画だと思うし、また邦題を批難する人も多いが、私はこの邦題でいいと思う。原題だってなんだかメロドラマ的だし。ただし日本公開当時は「日本男子の胸で悶えるフランス娘!」みたいなキャッチコピーが付いていたそうだが、期待して見に行った人はどう思っただろうか。
ちなみに日仏合作映画で製作にはかの有名な永田雅一が名を連ねている。
<とりあえず簡単な内容>
独軍占領下のフランスの田舎で、敵兵と密通して断罪された過去を持つ女優が、ロケのために広島を訪れ、日本人の建築家と一日限りの情事に耽ける。そして知る、広島の悲劇。時あたかも8月6日。原水禁運動を背景に、二人の孤独な会話……。
なぜに広島でなぜにフランス人が?というのが難解だが、広島という都市が原爆によって完全に過去を消し去られた場所であること。しかし人間の記憶の中では決して都市の過去、都市に生きたが原爆あるいは他の形で消し去られた人間の記憶は消えることはないというのが一つのテーマとしてあるのだろう。
フランス人の彼女は広島は徘徊しつつも心はドイツ人の恋人がいたフランスの田舎町を徘徊する。「私はヒロシマで全てを見たわ」という女のセリフと「君は何も見ちゃいない」という男のセリフが反復される…。
ちなみに映画自体は難解なのですが、出来たばかりの丹下健三による広島平和記念公園(思うにこの建造物群がなければこの映画はなかった…?!)と映画の中で流れる現代音楽(映画で初めて現代音楽を使った、とのこと)の調和が印象深く、1958年当時の広島市、魅力的な主演の岡田英次を見るだけでも充分な価値はあると思います。
この映画は難解なのと広島が絡んだことで解釈がややこしい映画だと思うし、また邦題を批難する人も多いが、私はこの邦題でいいと思う。原題だってなんだかメロドラマ的だし。ただし日本公開当時は「日本男子の胸で悶えるフランス娘!」みたいなキャッチコピーが付いていたそうだが、期待して見に行った人はどう思っただろうか。
ちなみに日仏合作映画で製作にはかの有名な永田雅一が名を連ねている。
<とりあえず簡単な内容>
独軍占領下のフランスの田舎で、敵兵と密通して断罪された過去を持つ女優が、ロケのために広島を訪れ、日本人の建築家と一日限りの情事に耽ける。そして知る、広島の悲劇。時あたかも8月6日。原水禁運動を背景に、二人の孤独な会話……。
なぜに広島でなぜにフランス人が?というのが難解だが、広島という都市が原爆によって完全に過去を消し去られた場所であること。しかし人間の記憶の中では決して都市の過去、都市に生きたが原爆あるいは他の形で消し去られた人間の記憶は消えることはないというのが一つのテーマとしてあるのだろう。
フランス人の彼女は広島は徘徊しつつも心はドイツ人の恋人がいたフランスの田舎町を徘徊する。「私はヒロシマで全てを見たわ」という女のセリフと「君は何も見ちゃいない」という男のセリフが反復される…。
ちなみに映画自体は難解なのですが、出来たばかりの丹下健三による広島平和記念公園(思うにこの建造物群がなければこの映画はなかった…?!)と映画の中で流れる現代音楽(映画で初めて現代音楽を使った、とのこと)の調和が印象深く、1958年当時の広島市、魅力的な主演の岡田英次を見るだけでも充分な価値はあると思います。
「二十四時間の情事」が好きでここのブログに辿り着きました。
主演の岡田英次さんは、色気があってかっこいいですね。後年は時代劇の悪代官とかが十八番になってしまったのが残念です(^^;)字幕翻訳家の岡田壮平さんのお父様なのだそうで。
岡田さん晩年はそうでしたか、悪代官ですか…T_T
母親は「悪徳重役の役が多かった」と言っていましたが…。
>岡田壮平さん
あ、やはりそうでしたか。ありがとうございました。
>色気
この映画を教えてくれたイタリア人の友達も誉めておりました。チョイ悪など目ではないかも^^;。
深い知性も感じられ、最高です。最近、ミステリーチャンネルにて「少年探偵団と怪人21面相」シリーズ(1955年、1956年)をやっていて、明智探偵が岡田さんでした。