the Laughing Gnome

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兼六園花便り

2009-06-25 | 歳時記

「兼六園花便り」700号

69歳女性 市HPで連載13年間 

「兼六園花便り」に掲載する写真を撮影する城森さん

金沢市のホームページで毎週、兼六園の四季折々の姿を伝えている「兼六園花便り」が、22日の掲載で700号を迎える。第1号の掲載から13年。個人が執筆するインターネット上の読み物としては、国内有数の“長寿連載”で、はやりのブログの先駆け的存在とも言えそうだ。梅雨の晴れ間に兼六園を散策しながら、執筆者・城森(じょうもり)順子さん(69)(金沢市高尾)の話を聞いた。(藤元陽)

 「優しい緑に包まれた庭園に、色とりどりのサツキが次々と開花しています」――。毎週月曜日、4~5枚の写真付きで更新される「兼六園花便り」。月平均3000アクセスの閲覧がある「人気コンテンツ」(市広報広聴課)で、味気なくなりがちな行政のホームページに彩りを添えている。

 この「便り」をボランティアで寄稿しているのが、市民グループ「金沢城・兼六園研究会」に所属する城森さんだ。

 1995年に高齢者に情報通信の利用を促す活動のモニターとなり、パソコンを使い始めた。元々、ワープロで花の分類表を作るなど、大の花好きで、新しいものも好き。パソコンの練習にと、パソコン通信の掲示板に兼六園の花々を紹介する文章を書き込んだのが担当者の目に留まり、当時開設したての市の公式ホームページで連載が始まった。

 城森さんの「取材活動」は毎週土曜日。デジカメを手に、1時間半ほどかけて園内をぐるりと回る。「これは『ノハナショウブ』と言って、ハナショウブの原種。兼六園でもここ1か所にしか咲いていないの」。長年の経験を基にした“花談話”が次々と飛び出す。

 雨や雪の日もあるが、「1週空けてしまうと、せっかく咲いた花も見逃してしまう」から、習慣は欠かさない。掲載を休んだのは、3年前に夫が亡くなった時を含め、13年間でわずか数回という。

 昨年10月には腰痛を患い、更新が危ぶまれたこともあった。しかし、ベンチごとに休んでは歩くことをくり返しながら園内を回り、記事の素材を集めた。「普段座らない場所に座って眺めると、また違う兼六園の風景が見えてきた」と力強い。

 来月には70歳の誕生日を迎えるが、キーボードをたたく手を休めるつもりはない。「今週はどの花が咲いているのか、四季の変化を確かめるのがいつも楽しい。読んでくれる人がいる限り、ずっと書き続けたい。」

2009年6月22日  読売新聞
 
 
金沢に行く際、必ずのぞいています。70歳の人が運営していたとは知りませんでした。いつまでもお元気でいて欲しいです。
 
HPはこちら「兼六園花便り」
 

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