高校3年の私はFクラス。このクラスは物理・化学の理系コースで男ばかり。
良し悪しは別にして男女共学高校にして男子高校臭さが味わえるのはある意味一粒で2度おいしいのかもしれない。
男臭さは、いい意味で言うと高倉健的な粋なかっこ良さにもつながるが、ひとつ間違えるとだらしない汚さにもつながるわけで。
先日などあこがれのマドンナ的女生徒から
「ほんとにこの教室臭いわよ。

廊下にまで漂って来てるわね」と言われる始末。
毎日いる我々は完全にその臭さに麻痺してしまっているようで、マドンナの言う「教室に充満したニオイ」がどういうものなのかいっさいわからない。
どうやら高倉健の男クササとは少々、いやずいぶんと意味が違うらしい。
「クサければ前を通るな!」

とマドンナに吐き捨てるように伝え、全員で大笑い。
「クサイんだってよ。何のニオイだろうなあ。お~いみんな風呂入ってんのか~」
「そういえば夕べは入ってないなあ」
なんて馬鹿な会話ができるのも男クラスならではで非常に楽しい。
そんなバラ色、いやどくだみ色の高校生活。
今日は5時限目に特別授業として地元の小学生、中学生も参加できる公開授業がある。
4時限目の体育を終え、急ぎ教室に戻ろうとした矢先、ふと自分の姿を見ると・・・
すっぱだか
漢字で書くと素っ裸。
オーマイガッ

何でじゃ~~~~~~~~~~~~~~~!
パンツ一丁どころではない、一糸まとわぬあらわな姿で廊下にたたずんでいる姿はあわれとしか言いようがない。
前かがみになり、両手で股間を押さえ、前にも後ろにも進めない状態。
5時限目開始のチャイムが非情にも鳴り始める。
素っ裸の私を指差し

キャーキャー言いながら小学生や中学生がFクラスに入っていく。
あ、その席は俺の席・・・そこに着替えが・・・
教室の窓を廊下からコンコンとたたき、同級生を呼ぼうとするが誰も気づかない。
頼む~俺のパンツ取ってくれ。
願いむなしく、鬼のように遅刻にうるさい担任の尾崎先生が廊下の向こうからやってくる。
でもこのままの格好で教室には入れない。
「お、おざき先生」
前かがみになったまま小声で呼ぶと、気づいてくれた!

「お、おまえ・・・何をしとるんじゃ。早く教室に入れよ」

「いやあの、この格好見てくださいよ。入れないですよ」
パンツを含め自分の着替え一式が座席にあることを伝え、取って来てほしいとお願いする。
「わっはっは!俺の長い教師生活の中で一番面白い出来事だなそりゃ~」
「ですよね~。爆笑でしょ」
・・・いやいやそうじゃない。
笑ってる場合じゃないんだってば先生
結局、先生が取ってきてくれたのはバスタオル1枚。
それを腰に巻いているだけでも安心感は100倍。
はあ~よかった・・・

これで授業に出られる。
ってタオル取ってくる暇あれば服とってきてくれよ先生~
以上で目覚め。
突拍子もないけれど

好評の夢シリーズ。
夕べ見たのもわけがわからない。
いったい何を暗示しているのやら。はたまたどんな心理状態がこういう夢を見させるのか。
難しい分析は抜きにして純粋におもしろいから、それはそれでよしとしますか。