
調べてみると盆地を見下ろす絶景ポイントが多いみたいですし、今はちょうど桜の季節。お花見も兼ねて行ってみましょう!

スタート地点は勝沼ぶどう郷駅。駅から出るといきなり南アルプスを望む眺望が出迎えてくれました。
のっけからこんな景色を拝めるとは幸先が良いですね。
なおこの直後チェーン落ちして30分くらいロスしました。

駅の隣には公園があり、そこの桜は既に満開。
ゆっくり眺めていたいところですが、今日は140km・獲得標高2200mと歯ごたえのあるコースを走ることになります。日が暮れてしまっても困るので、さっさと出発することにしましょう。

まずはフルーツラインを北上、反時計回りでの甲府盆地一周を目指します。
この道は道幅が広く交通量も少ない快走路です。アップダウンもかなりありますが、左手に甲府盆地、場所によっては富士山も見えますので楽しく走れます。

と思っていたら何やら変なものが見えてきました。小田野フルーツ村?はいいとして。このオブジェはなんなんだ。

調べてみると、ごく普通にブドウ狩りなどができる果物直売所らしいです。しかも果物は普通に美味しいらしい。

どうもこれ全部、農園主さんの自作アートなのだとか。独特過ぎて俺にはよくわかりません!

気を取り直して、甲府に向けてダウンヒルをしていると見頃を迎えた桜のアーチが見えてきました。

甲府盆地を見下ろす桜の図。
もうしばらく下っていくと石和温泉近くの鎮目という交差点でフルーツラインはおしまいです。
ここから西に向かっていくのですが、ちょっと寄り道をすることにします。


石和温泉のさくら温泉通りもちょうど見頃。午後になると混雑するのでしょうが、土曜の午前なので人影はまばら。気兼ねなく花見ができます。

ここから先は雁坂みちと国道20号を進んで韮崎方面へ。この辺りは甲府市街地に近いので、信号も交通量も多くなってきます。

通常の甲府盆地一周では韮崎あたりで釜無川を渡りウエスタンラインに入るようですが、今日は寄りたいところがあるので国道20号をさらに北へ北へ。右正面に見えるのは八ヶ岳ですかね?

やってきたのはこちら、大津山實相寺。何と言いますか境内が桜まみれです。

中でも有名なのがこの山高神代桜です。福島県の三春滝桜・岐阜県の淡墨桜と並ぶ 日本三大桜の一つで、樹齢は何と2000年。ヤマトタケルが東征の際に植えたという伝説もあり、神代桜の名はそれにちなむそうです。
ヤマトタケルは4世紀の人物だから樹齢2000年と矛盾するよね、とか言うのは野暮というもの。

他にも多くの桜があるのですが、俺が一番好みだったのはこちら。ひときわ大きな巨木で、地面すれすれまで伸びた枝ぶりが見事です。神代桜の子孫と書いてあった気がする(うろ覚え)のですが、若い分だけ支柱が必要ないのでしょうかね?

他にも色とりどりの桜が境内を彩っており見ごたえがありましたが、駐車場は長蛇の列でしたので車で行くのはやめたほうが良さそうです。

ここからは甲府盆地の西側を南下していきます。
南アルプスや八ヶ岳に替わり、富士山が遠く眼前に聳えるようになりました。
こういった足元が隠れた富士山を見るたびに、1988年の大河ドラマ「武田信玄」を思い出します。
武田・北条・今川の三国同盟の会合の席で、今川義元が「甲斐から見る裏富士もまた別の味わいでござろうのう」とマウントを取りに行ったところ、武田信玄が「甲斐では誰一人、裏富士などとは申しませぬ。下(しも)は隠してこそ正面、 尻丸出しの姿では霊験も消えてしまうというものだそうな」とやり返し、「尻丸出しとは・・・」と義元がツボに入ってしばらく笑いが止まらなくなるシーンがあり、これが妙に記憶に残っています。

少し南下すると、今日のもう一つのお目当てであるわに塚のサクラがあります。
見事な巨木ですが、富士山が小さすぎるし鉄塔も邪魔だな。

というわけで離れたところからズームで撮ってみるといい感じになりました。
もっと離れたほうが良いのでしょうが、コンデジなのでこれが限界かな。でかいレンズをもって自転車に乗るのは、少し無理がありますしね。

さらに南下して富士川を渡り、甲府盆地南部の金川曽根広域農道に突入します。比較的起伏の少なかった西部と異なりアップダウンが連続し、終盤になって疲れの溜まった脚に重くのしかかってきます。


リニア実験線が見えましたが、まあそんな都合よく走ってきませんよね。
と思っていたのですが、この3分後くらいにリニアが爆速で走っていきました。写真は撮りそびれました。

こうして、スタート地点の勝沼ぶどう郷駅に到着。所要時間は9時間ちょいでした。
今回のコースは盆地一周ということで、市街地からさほど離れないことが特徴です。そのおかげでコンビニや飲食店に困らないし、盆地の中心部に向かって下っていけば市街地や駅に着くのでリタイヤも容易。その点で初心者でも挑戦しやすいコースです。
逆にこのコースじゃ物足りないという方は、しまりんのコースをトレースして昇仙峡を組み込んでも良いかもしれませんね。
