アモーレ・カンターレ・マンジャーレ

自称イタリア人のオヤジが、好きなサッカーやらグルメやら、何でも不定期に気まぐれに書き綴るサイトです。

たい平昇太二人会

2009-04-10 06:29:05 | 落語
先日、川崎で春風亭昇太と林家たい平の二人会が行われたので出かけてきた。両名とも今伸び盛りの世代であり、笑点のメンバーとしても有名だが、その芸風はかなり違う。



 静岡出身の昇太は柳昇ばりに新作中心で、従来のしきたりにこだわらない口演で、平成版の三平(本物も襲名してしまったが・・・)とでも言うべき存在か。
 一方、秩父出身のたい平はこん平の弟子でありながら、正統派の古典落語をやるということで、二人会となれば、どんなお客さんにもいけるということで、取引先の部長をご案内した。(←趣味と仕事のコラボ?)

 開口一番は昇太の弟子の昇吉の「雑俳」。まあ典型的な前座の噺であった。評価するというのはかわいそうだが、元気があってよい。
 そしてまずはたい平が登場だ。軽いマクラの後、すっと「お見立て」に入った。たい平は若旦那や廓ものが本当によく合う。この日の出来もよかった。

 聞いているうちに、今ならキャバクラあたりで同じようにあしらわれているお客がたくさんいるんだろうなあと・・・何だか笑えなかったりして(汗)
 途中でライブならではの楽屋オチもたくさん入り、マニアの心もくすぐってくれたりして・・・おぬし、なかなかやるのうと。

 さすがにたい平、人物描写もしっかりできているし、力の入り方もちょうどいい。やっぱり芝浜なんかよりこっちだと実感したところで中入り。
 取引先の部長も喜んでいらっしゃるようだ。これはこれは・・・と思ったら、中入りの最中にはたい平のサイン会も・・・相変わらずマメだ。


 さて後半は江戸独楽の紋之助が膝で入る。トリック一切なしの芸は、やはりライブが映える。場内を完全に興奮の渦に巻き込んで絶好調。いい空気を作った。
 その空気のまま、トリの昇太だ。いつものように今風のネタをたっぷりふったマクラで沸かせる。ただ、笑点ネタが多く、ちょっと新鮮味には欠けた。

 まあ、生の昇太をしょっちゅう聞いている方がいけないのかも知れないが・・・ともあれ、本題に入るのかどうか心配になり始めた頃、すっと「短命」に入った。
 昇太の古典はけっこう珍しいが、やはりそこは昇太、過剰な演出も昇太流に消化していて、よく聞いていると人物像もよく描けている。

 なるほど・・・風(扇子)の使い方など基本から逸脱していて、どうも・・・と思っていたが、やはり実力者である。
 力強くサゲまで持っていき、パッと時計を見れば、計ったように終演予定時間。うーん、昇太の時間のコントロールの上手さは認識していたが、さすがだ。

 その後は部長さんと豪快に飲み、当然のごとくさわやかな二日酔いの朝を迎えてしまった(汗)部長さんは初めての生落語だったようで、ずいぶんよかったようだ。
 ともあれ小生、落語が趣味で実益を兼ね、しかも絵の鑑賞にまで芸論でお役立ちになるという・・・うーん、やっぱり落語はいい!

 今度はセリーヌやCOACHと・・・って、進歩のない奴(苦笑)
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