絶賛！タイガー＆ドラゴン

以前の記事でも紹介した落語ドラマがおもしろい。ＴＢＳ系で金曜の夜１０時からの番組、「タイガー＆ドラゴン」である。落語が好きな人なら絶対楽しめる。

　やや設定が飛んでいるので、詳しくは公式ホームページを見てもらうこととするが、見どころがなかなか多いのだ。
　まずは、長瀬智也の師匠役の西田敏行の落語の上手さである。これはもう、下手な二つ目より上手い。フリもしっかりしていて、かつドラマにありがちな誇張もなく、自然で気持ちいい。

　おそらく、西田敏行自身の努力だろうが、本物の芸を勉強したか、プロに仕込んでもらっているレベルだ。
　
　次の見どころは、古典の名作を今風のドラマにどう重ねるのかである。その点で、昨日の「茶の湯」は見事だった。そもそも、こんな噺をどうアレンジするのかと思っていたが・・・
　毎回、長瀬智也が実話を古典になぞらえて語り始める。今回も、シンクロは見せつつも、サゲにどうつなげるのか見えない。と思っていたら、最後の最後で、見事なサゲに仕立てた。

　意外性と、その見事さ、さらには胸のすく仕上げに、思わず「茶の湯」って人情噺だっけと思ってしまうほどだった（苦笑）監督のクドカンの落語への造詣の深さが窺える。
　また、脇を固める役者の設定もいい。気に入った前座の成長を楽しみに、毎日寄席に通う近所の通のオヤジたち。もちろん、マクラを聴いた瞬間ネタを読むくらい通でもある。

　そして、なにより伊東美咲の微妙な存在感がいい。完全に三の線だが、よくこなしている。今回も、「もう２回も（Ｈ）したのに？」というすごいセリフが出てきた（笑）
　伊東美咲マニアには、なんともたまらないセリフだが、その辺まで計算しているのか、おそるべしクドカン。少なくとも、伊東美咲は清純派（死語？）女優としては終わった（爆）

　公式ホームページの中には、林家亭の系図などもこだわって作りこんでいる。西田敏行演ずる林家亭どん兵衛は、寄席にしか出ないという設定だそうだ。
　この林家亭の設定が、現林家正蔵の祖父の林家正蔵から三平の世界にシンクロするしかも、弟子の嫁が元歌手って、小朝じゃねえかよ（笑）

　さて、来週（５／６）のテーマは、「権助提灯」だという。本妻と妾をめぐる噺であり、ストーリーは作りやすいとは思うが、どんなアレンジになるのか今から楽しみである。
　いずれにしろ、すっかり小生ハマった。伊東美咲にもハマった（爆）