咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A 感想

第７話　修行


扉絵



　今回の扉絵は、鶴賀学園麻雀部。
　まさか、この『阿知賀編』で、それもこんなに早く鶴賀が扉絵になるとは予想だにしていなかった。
　今まで扉絵になったのって、阿知賀と千里山だけだったよね、確か。

　……それはそうと、何だかモモの胸がスンゴイ事になっているのは、僕の気のせい？




本編

　前回モモたちと会った阿知賀メンバーは、ワハハのばーちゃんの家に招かれていた。
　そこで、穏乃たちは、明日まで（明日中？）に強くなりたいと、かじゅに相談した様だ。

　しかし、かじゅやモモから返って来たのは、意外にも現実的な答え。
　即ち、県３位の鶴賀は県代表の阿知賀より格下だし、そうでなくとも１日で劇的な変化など望めない、と。
　その通りだが、話の都合的に、対強豪校のヒントくらいは出るものだと思っていたので、ちょっと驚いた。


　安易なヒントこそ得られなかったが、強豪校と手合わせしたいという阿知賀と鶴賀は利害が一致。

　更にそこに、ワハハが呼んだ、長野県の個人戦１位、



　風越女子キャプテン・福路美穂子を加えて、対局が始まった。

　ワハハが迎えに行ったと思ったらすぐに到着したけど、清澄や風越のホテルってこの近くなのかね？
　それとも、何かの理由で、たまたまキャプテンたちもここに来ていたのだろうか？
　あと、いつの間に、ワハハはキャプテンを「ミッポ」と呼ぶようになったんだ？


　なお、団体戦同様、同校でない個人戦の代表同士は、練習試合をしてはいけない規則になっているらしい。
　という事は、四校合同合宿でも、咲やのどっちは、キャプテンと対局しなかったのか。
　アニメを観る限り、個人戦でも同卓する事はなかったよね、この３人。


　それはそうと、ワハハのばーちゃん家ち、ただ広いだけじゃなくて、麻雀部屋に自動卓が２つもあるのかよ。
　麻雀好きなら自動卓くらいフツーだけど、雀荘でもないのに部屋に複数あるなんて、どんな家なんだろ？
　寺でもやっていて、夏の終わりには玄人を集めて、盛大に権々会でも開いてんの？



　この阿知賀、鶴賀、キャプテンの対局の結果は不明。
　ただ、翌日に清澄の試合があるため、解散は早めだった様だ。

　それでも、阿知賀女子麻雀部は、強くなるための一つのプランを得た。
　団体戦出場校の選手が無理でも、個人戦オンリーの選手となら練習試合が出来る。
　もう東京に出て来ている人もいるだろうし、片っ端から対局を申し込む、と。

　成程ねぃ。
　皆して個人戦を蹴った事が、こんなところで重要になって来るとは思わなかった。
　ここでこの展開、やっぱり阿知賀は、少年漫画の主人公チームみたいだよね。

　……いや、よく考えたら、「みたい」じゃなく、れっきとした少年漫画の主人公チームなのか。
　『咲-Saki-』本編が青年誌掲載だから、どうしても『阿知賀編』は少年誌掲載だという事を忘れてしまうケド。




　翌日。
　レジェンド赤土が目を覚ますと、同室の灼は書き置きを残して出掛けていた。

　つか、灼って、赤土監督と同室だったんだな。
　穏乃と憧、松実姉妹、灼と赤土、組み合わせ的には分かるけど、フツー監督は別室だと思ってた。
　そういや、第３話で、取ってあるのは「デラックスツイン３部屋」だと言ってたね。

　ところで、この部屋割りって、どうやって決めたんだろう？
　クジで偶然こうなったのか、話し合いで決めたのか、ハルちゃん大好きな灼が部長権限を行使したのか。



　この日、灼たち、阿知賀女子麻雀部のメンバーは、三箇牧の荒川憩と会っていた。



　ナース！
　作中でもツッコまれてるけど、何故にナース？
　ナース＝白衣の天使で、に関係する能力でも持っているのかね？　轟盲牌とか。

　それと、荒川憩って、２年生だったんだね。
　という事は、去年は１年生なのに、いきなり全国２位の成績を収めたのか。
　宮永照はヒトじゃないと言っていたそうだが、荒川憩も実績的にはあまり他人の事を言えない様な。


　さて、阿知賀女子が連絡した中で、対局を受けてくれたのは荒川憩だけだったらしい。
　だが、荒川憩は自分のツテに呼び掛け、強い選手を集めてくれていた。

　その内の一人が、第72局で姉帯さんが言っていた、九州赤山高校の藤原利仙。



　……って、ナースどころじゃねぇ！

　何処の仙女だよ！
　彼女も、鹿児島山中深くの仙境から、人間界に降りて来ちゃったの？


　荒川憩が連れて来たのは、この藤原利仙以外に３人。



　覚王山高校１年・対木もこ。東海王者。
　后土学園２年・百鬼藍子。静岡１位。
　須和田高校３年・霜崎絃。千葉MVP。


　この３人も個性的だが、特にヤバそうなのが「対木もこ」こと、モコちゃん。

　組み合わせを説明され、コクコクと頷いているものだと思って、よく見たら、



「ブツブツブツ」

　怖っ！
　何呟いているの、この娘？


　ともあれ、対局開始。



※画像は麻雀中のものです。


　対局終了。
　憧曰く、最初は手も足も出なかったが、段々慣れて来たらしい。
　たった１日でも、練習試合の甲斐はあったのかな？

　しかし、同卓こそしていないとはいえ、代表選手が同じ部屋で麻雀打ってて良いのかね？
　これでＯＫなら、別に対外試合をしたとしても、黙っていれば済む話の様な。



　さて、既に清澄の試合も終わっている時刻だが、憧たちはその結果を確認しなかった。



　その理由は、万が一清澄が負けていて、自分たちのモチベーションが下がるといけないから。
　まぁ、本編で結果が出ていないから自重したんだろうけど、わざわざ言及されると不安だなぁ。


　ホテルに戻って来た阿知賀女子麻雀部。



　憧が入浴していると、突然穏乃が外へと飛び出して行った。

　穏乃が飛び出したのは、窓の外にトシさんの姿を見付けたため。
　そして、穏乃が赤土のプロ入りについて尋ねると、トシさんからは「断られた」という答えが返って来た。
　穏乃に本当かと念を押され、「マジよぉ　大マジよ」と言っているトシさんが何か笑える。

　赤土は、プロに行くかどうかは、穏乃たちを最後まで見届けてから考えると返答したらしい。
　穏乃が他の皆にもその話をした事で、早くも前回の誤解は解けた模様。
　そして、穏乃たちは、赤土監督が叶えられなかった決勝進出を果たそうと、決意を新たにしていた。

　泣けるけど、レジェンドさんの方から、何か準決勝のアドバイスはないのかね？
　灼に、信用していると言っていたから、自分たちで乗り越えられると思っているのだろうか？




　インターハイ準決勝。



　この試合の実況と解説を務めるのは、福与アナと小鍛治プロのふくすこペア。
　『阿知賀編』で、マトモに登場したのはこれが初めてだけど、ほとんど違和感ないね。
　敢えて言うなら、本編のすこやんは、前髪が眉に掛かっていなかった様な気もするケド。


　そして、準決勝の卓を囲むのは、この４校。

　奈良県代表、阿知賀女子学院。
　福岡県代表、北九州最強の全国常連校、新道寺女子。
　北大阪代表、昨年インターハイ４位、全国ランキング２位、第４シード・千里山女子。
　西東京代表、インターハイ２連覇中の第１シード・白糸台高校。

　当然、最も注目を浴びているのは、昨年と一昨年の優勝校、白糸台高校。
　こーこちゃん曰く、今の白糸台はインハイ史上最強チームとも言われているらしい。



　でも、すこやんは、自分の20年前より強いとは言わないのか。
　確かに比べられる事じゃないけど、正直なのか、意外と負けず嫌いなのか。
　そして、すこやんが、年齢の事で弄られるのは、『阿知賀編』でもお約束。


　その白糸台先鋒、インターハイチャンピオンの宮永照は、一番先に対局室で待っていた。



　待っている間は本を読んでいた様だが、てるてるも咲と同じで文学少女なのかね？
　背表紙に太陽らしきマークが描かれているが、何の本を読んでいたんだろう？



　玄と怜が同時に会場入りし、最後にやって来たのは新道寺女子。



　その先鋒は、何と２年・すばら先輩！
　初めて明らかになったその本名は花田煌！

　いや～、もしかしたらとは思っていたけど、まさか先鋒で登場するとは。
　全国常連の名門校で２年から先鋒を務めるなんて、すばら先輩って、そんなに強かったんだ。
　のどっちとタコスが、もっと早く麻雀部に入っていれば、高遠原中は団体戦でも全国に行けたんじゃ？



「宮永さんには２回戦でボッコボコにやられたけど
　なんにせよ今日の日は負けませんよ？」

　すばら先輩は、宮永照に対しても、この余裕の態度。
　でも、２回戦は、ボッコボコにやられたんだ……。

　何だか、格好良く出陣したのに、結局何もしなかった、ワハハを思い出してしまった。
　……いや、まぁ、ワハハは、結果的には、当初の目的を達成してるけどね。


　なお、新道寺女子の他のメンバーは、こんな感じ。



　部長なのか、先頭の腕組みしている娘が、ちょっと格好良いね。




　全国大会準決勝第１試合。

　席順は、起家から、照、すばら先輩、玄、怜。



　東１局　　親：宮永照　　ドラ：

　ドラゴンロードの玄の手は、３巡目でドラ２枚＋赤２枚と相変わらず。
　今度こそ負けられないと考える玄だったが、次巡、早くも怜から先制リーチが入る。



　２回戦同様、怜は今回のリーチも一発ツモ。
　自風のを引き、リーチ一発ツモ北は、符ハネして2000・4000。

　そして、親っかぶりの形となった宮永照だが、流石は全国王者というべきか、こちらも黙ってはいない。



　怜の和了が引き金となったのか、てるてるの目が光り、能力発動。

　すると……、



　照の視線の先、玄の背後から、照魔鏡出現！



　だが、気配を感じた玄が振り返った時、背後の照魔鏡は姿を消していた。
　一瞬の内に消失したのか、それとも鏡など最初から存在していなかったのか……。


　一方、玄と同様、怜もその気配を感じ取っていたらしい。
　そして、どうやら、怜はセーラから、照の能力について事前に話を聞いていた様だ。



　今の感じ…　セーラの言うてたやつやろか
　もう見透かされてもうたんかな………



　ほな お手並み拝見しましょーか
　インターハイチャンピオン！


　怜と照のライバル対決みたいな雰囲気を出しながら、次回に続く。


　本編より先に出て来たなぁ、照の照魔鏡。
　一体どんな特性を持った能力なんだろう？

　今回の描写を見ると、発動させるには何らかの条件があるのかね？
　他家が和了るとか、自分が点棒を支払うとか、誰かが能力を発動させるとか。

　発動時の能力は、やっぱり他家の能力看破かな？
　そんな能力があれば、試したがりな末原さんも４回もリーチに一発放銃しないで済んだのにね。
　能力看破以外にも、能力封印とか、手牌透過なんて能力があったりもするのだろうか？

　それと、玄と怜は照魔鏡の気配に気付いていたが、すばら先輩はどうなのかね？
　２回戦で一度戦っている相手だから、気付いてもリアクションしなかったのかな？
　いや、これで全く気付いていなかったら、それはそれで大物だけど。



　毎度の事ながら、今回も『阿知賀編』は盛沢山の内容だった。
　この感想も、短くしようと思っているのに、どうしても長くなっちゃうな。