『森林インストラクター』 かっちゃんの山歩き

人生のターニングポイントで一念発起!アラ50デビューの森林インストラクターのブログです。

「森林浴」を楽しもう

2013年06月02日 | 森の話
2013年6月2日
これからの季節、遠くから眺める森は新緑のきれいな緑と青い空のコントラストが最も美しくなります。
森の中では、木の葉の間から差す淡い木漏れ日、心地良い木のそよぎや鳥の鳴く声、そして空気は清々しく爽やか・・・そう、「森林浴」を行うには最適な季節なのです。
森林浴という言葉が普及したのは、1982年、当時の林野庁が『健康・保養に国内の森林を活用しよう』と提唱したとき、この言葉をキャッチフレーズ的に使ったことで一般的に知られるようになりました。



緑豊かな森に入ると、新鮮な空気の他に森特有の清々しい香りを感じます。
その香りは樹木が自ら作り出し揮散(きさん※揮発性の物質が蒸発し、広がること)する物質の香りで、この物質のことを「フィトンチッド」といいます。
フィトンチッド(fitontsid)はロシア語で、フィトンが”植物”、チッドが”殺す”の意味で、「テルペン」と呼ばれる成分を多く含みます。
このテルペンは殺菌・殺虫の作用があり、その場から動けない樹木が、動物や虫による食害や、菌などによる病気の感染から身を守るため備えた自己防衛の能力なのです。
このフィトンチッドは人間にも効果があり、身体に浴びたり、呼吸により体内に取り込まれることで呼吸器系や循環器系の健康に良いとされています。
その中でも、最も効果があるといわれているのは精神安定効果です。
静かな森の中の雰囲気と樹木が放つ芳香は心を落ち着かせ日頃のストレスを解消してくれますよ。


また、暑さの厳しい時期でも森の中に入ると涼しさを感じることができます。
これはただ単に日陰に入るからだけでなく、気温の高い日中は、根から吸い上げた水が葉から蒸発する「蒸散」が盛んに行われ空気が冷やされるためで、炎天下の場所に比べると森の中では2~5度程度気温が低くなるといわれています。
これっていわゆる”気化熱”の原理、まさに森の中は天然のエアコンですね。


これから夏に向けては、フィトンチッドの主成分テルペンが多く揮散される時期でもあります。
森林浴は、散策など適度な運動を伴うと、より効果が上がります。
さあ、森に出かけ心身ともにリフレッシュしましょう。


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