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韓国:国会議員ら、「中国人権の真相を明らかにする会」開催、人権迫害への傍観・沈黙を反省すべき

2006年06月29日 | 中国vs韓国
 【大紀元日本6月29日】韓国国会の議員会館で6月23日、「中国の人権真相を明らかにする会」が開かれた。韓国の与党・開かれたウリ党の申鶴用・議員が司会を担当し、国会議員の韓光元氏と最大野党・ハンナラ党の朴宰完・議員が出席した。多くの議員が署名活動に参加、支持の意を表した。また、米国在住の中国問題研究家・張而平氏も出席し、講演を行った。


参加した議員らは「私達には,中共政権が生きている法輪功学習者の臓器を強制摘出するという人権を著しく踏み躙る暴挙に対し、人間としてこの罪悪を制止する責任がある。メディアはその責務を果たすべきであり、政治家は残酷な人権迫害への傍観、沈黙の態度を反省すべきだ」と強調した。張而平氏は、賢人の言葉を引用し、「悪人が悪事をつくしている。さらに、善人がこのような悪人を容認し、この世界を益々堕落させた」と語った。

 申鶴用・議員は、「人権弾圧に対し、傍観と沈黙の態度を続けるのは、政治家として反省しなくてはならない。生きている人の臓器を強制摘出することが現に存在しているのに、メディアの報道が不十分であるため、大韓民国の国民が中国国内の人権状況の真相を正確に把握できないでいる」と述べた。 また、今回の「真相を明らかにする会」の主旨は、韓国国民に正確な情報を伝達することであると説明した。

  「中国の人権の真相を明らかにする会」はアムネスティ・インタナショナル韓国49支部や、韓国の新唐人テレビ(NTNTV KOREA)、韓国大紀元時報が共催した。韓国大紀元時報の社長・洪性赫氏と、アムネスティ・インタナショナル韓国49支部の代表・呉世烈氏がスピーチした。

 張而平氏:法輪功は中国最大の被害者グループ

 張而平氏は講演の中で中国の人権の現状を詳細に述べた。その中で、同氏は「中国国内で最大の被害者グループは法輪功学習者である。法輪功は「真・善・忍」 基づいて道徳の向上を目指し、5セットの気功動作で体を鍛える気功修練法。政治組織ではない。法輪功の原則は、だれでも参加できること」と説明。 また、中共政権の体育委員会の幹部は、当初、法輪功を修練すると、1人につき、年間平均1000元(日本円約1万5千円)の医療費を削減できると語っていたことを明らかにした。

 法輪功への大規模な弾圧の原因について、張而平氏は、「1998年に、中共政権が調査した結果、全国で約7千万人から1億人の国民が法輪功を修練していることが わかった。中共の党員数を超える数字だった。このことが脅威と見なされ、弾圧が決定された。法輪功は伝統価値観を重視するため、中共の『階級闘争』理論と根底から異なっている。そのことも弾圧に繋がった。1999年7月以後、中共政権が法輪功の関連書籍などをすべて焼却したのを始め、学習者の法的権益と最低限の人権を剥奪した」と説明した。

 現時点までに確認されただけで、拷問で亡くなった学習者は2910人に達し、多数が行方不明になっている。今年3月に全国各地の秘密収容所で、生きている法輪功学習者の臓器を強制摘出する臓器狩りが告発された。

 張而平氏は「弾圧が始まった直後から、中国での臓器移植が激増し始め、ある臓器移植機関は、すでに計2千例以上の腎臓移植を完成した。法輪功への弾圧が続いており、その数字は引き続き急増している」と指摘、国際社会が広範囲にわたって真相を調査するよう呼びかけた。

 中国経済の繁栄の虚像 

 張而平氏は中国経済についても言及し以下のように述べた。

 「中国は今世界第二位の外貨準備高を有しているが、外国投資がGDPの70%を占めている。銀行の不良債権はGDPの40%を占め、約9110億ドルに達する。中共政権は毎年GDPの25%-30%を不良債権の穴埋めに使い、その国家経済と生産力は実質上マイナス成長である。一方、中国国内では約8億人の1日の生活費は1ドルにもなっていない。エンゲル係数(0―1に設定され、家計の消費支出に占める食料費の割合を示す、エンゲル係数が小さいほど、生活にゆとりがある)は0.47に達し、警戒ラインの0.4を超えている。このような情況の中、中国経済はいつでも崩壊する可能性がある。

 一方、中共政権の統計によると、昨年一年間、国内で約3百万人が8万7千件の暴動を起した。平均6分間に一件の割合である。そのほか、中共は2000年に、インターネットを封鎖するために、約8億ドルを投じてファイアウォールを構築し、ネット監視システムを強化した。全国7百あまりの都市のネット監視センターで5万人以上のネット警察が配置され、40項目以上のネット監視規則がある。また、中共は、グーグルや、ヤフーなどのインターネット国際企業とネット封鎖の協力協定を結び、2004年-2005年の間、169軒以上の日刊紙と雑誌を強制閉鎖した。」

 張而平氏は「各国政府の対中政策は,中共政権の意向に従うのではなく、中国国民の支持を得るべき。長い目でみると、中国で外国の利益に貢献しているのは中共ではなく、中国人民である。『独裁者に協力すると社会に見捨てられる』という法則はすでに歴史で証明されている」と述べた。

 公正な報道を堅持するメディアは必ず尊敬される

 張而平氏は法輪功への集団迫害について、世界のメディアの大半が沈黙することに触れた。同氏は「7年間、多くの国際メディアは自分たちの利益が損なわれるのを憂慮するあまり、中共政権の圧力に屈し、法輪功への集団迫害を十分に報道しなかった。一方、ウォール・ストリート・ジャーナル紙の記者イアン・ジョンソン氏は、法輪功学習者が被っている迫害の内容を詳細に報道し、メディア業界の最高賞・ピューリツァー報道賞を受賞した。勇気と正義のある客観報道は尊敬されることを立証した」と語った。「悪人が悪事をつくしている。さらに、善人がこのような悪人を容認し、この世界を益々堕落させた」という賢人の言葉を引用、国際メディアに対し、勇気を持って、法輪功への集団迫害など中国でおきていることを客観的かつ公正に報道するよう呼びかけた。

 「九評共産党」が中共を崩壊させる

 中国国内で、「九評共産党」が導いた脱党運動について、張而平氏は、ハーバード大学法学院の調査センターの情報を引用、「九評共産党」が中国のネット禁書番付の首位に選ばれていることや、米国のアジア記者協会に授賞されたことなどを挙げ、1千2百万近くの国民が中共からの離脱を声明、平和方式で中共政権を崩壊させる運動を起していることは、ベルリンの壁のレンガを一枚ずつ取り壊しているのと同じことであると指摘、東ヨーロッパや、旧ソ連での共産党独裁政権の崩壊を例に挙げ、不公平かつ不道徳に国家を統治する政権は、国民の支持を得られないため、最終的に必ず崩壊すると語り、中共政権の完全崩壊を確信していると述べた。

 韓国大紀元時報の社長・洪性赫氏もスピーチを行い、「隠された真実を報道するのはメディアの責務であり、メディアは経済利益を重視する報道理念から脱却すべく、これは中国人権問題を解決する第一歩でもある」と述べた。

 アムネスティ・インターナショナル韓国49支部の代表・呉世烈氏は発言の中で、全世界の80%の死刑は中国で執行されていると指摘、暴力行為や、汚職犯罪、死刑の濫用など、すべては中国の問題点であると批判した。

 最後に、韓国新唐人テレビの劇団は、舞台劇を上演、中共政権による独裁統治の中、ある中共幹部は人を取り間違え、法輪功学習者である自分の娘の臓器を摘出したとの悲劇を描いた。


http://www.epochtimes.jp/jp/2006/06/html/d95995.html