上田に近い長野県小県郡青木村。塩田平(えんでんだいら)と呼ばれ、
古くから信濃における政治、文化の中心として栄えた地といいます。
その塩田平を見おろす山の中腹に大法寺(天台宗)があります。
お寺には本堂と江戸時代に建てられた素朴な観音堂がありますが、一際尊い
姿を見せるのは、最奥、岩盤上に置かれた三重塔。(国宝)
鎌倉時代の終り、1333年の建立。高さ18.56m、檜皮葺き。
二重、三重は通常の三手先の組物としていますが、初重だけは簡素な二手先
として、それだけ大きな平面を得ています。そのことが塔全体に落ち付いた
印象を与えているようです。この手法は、奈良興福寺三重塔にも見られるもの
で、中央の工匠の係わりを裏付けるものと言われます。
羅漢が並ぶ細い参道を上がりながら、見えてくる塔を振り仰げば、檜皮の屋根
の曲線、垂木の直線の並び、その美しさは思わず声をあげるほどです。
そして坂道を上がれば、均勢のとれた塔の全身も見ることができます。
昔から、この塔の姿に魅せられ返り道、何度も振り返ったことから「見返りの塔」
と呼ばれてきたという・・そのことに納得させられます。
この塩田平と呼ばれた上田周辺。後に紹介する安楽寺の三重塔とともに
二つの国宝塔があります。国宝三重塔としては、国内最東端に位置するもの
ですが、いずれも我が国を代表する名塔であることに不思議さえ感じます。
永年の念願。この地を訪れることができた喜びは大きなものでした。
門前で見た、この地独特の素朴な石仏の姿も1枚加えておきましょう。













古くから信濃における政治、文化の中心として栄えた地といいます。
その塩田平を見おろす山の中腹に大法寺(天台宗)があります。
お寺には本堂と江戸時代に建てられた素朴な観音堂がありますが、一際尊い
姿を見せるのは、最奥、岩盤上に置かれた三重塔。(国宝)
鎌倉時代の終り、1333年の建立。高さ18.56m、檜皮葺き。
二重、三重は通常の三手先の組物としていますが、初重だけは簡素な二手先
として、それだけ大きな平面を得ています。そのことが塔全体に落ち付いた
印象を与えているようです。この手法は、奈良興福寺三重塔にも見られるもの
で、中央の工匠の係わりを裏付けるものと言われます。
羅漢が並ぶ細い参道を上がりながら、見えてくる塔を振り仰げば、檜皮の屋根
の曲線、垂木の直線の並び、その美しさは思わず声をあげるほどです。
そして坂道を上がれば、均勢のとれた塔の全身も見ることができます。
昔から、この塔の姿に魅せられ返り道、何度も振り返ったことから「見返りの塔」
と呼ばれてきたという・・そのことに納得させられます。
この塩田平と呼ばれた上田周辺。後に紹介する安楽寺の三重塔とともに
二つの国宝塔があります。国宝三重塔としては、国内最東端に位置するもの
ですが、いずれも我が国を代表する名塔であることに不思議さえ感じます。
永年の念願。この地を訪れることができた喜びは大きなものでした。
門前で見た、この地独特の素朴な石仏の姿も1枚加えておきましょう。












